2019年01月10日

公立校の精神疾患休職者が5千人超に

【17年度、休職の教員は5千人超】
 2017年度に公立小中高校などで精神疾患を理由に休職した教員は16年度から186人増の5077人で、4年ぶりに増加したことが25日、文部科学省の人事行政状況調査で分かった。02年度は2687人だったが、その後増え続け、07年度に4995人になって以降、5千人前後の高い水準で推移している。
 公立学校の全教員(約92万人)に占める割合は16年度比0.02ポイント増の0.55%。文科省の担当者は「教員の多忙と長時間労働が背景にあるのではないか」と話している。病気休職者7796人の65.1%が精神疾患で、このうち今年4月1日時点で復職していたのは1994人。
(12月25日、共同通信)

報道では単純に休職者数のみを挙げて「横ばい」としているが、公立校の教員数は10年前の約99万人に対して92万人まで減少しているのだから、母数の減少を考慮する必要がある。また、あくまでも休職者数であり、退職者は含まれないので、どこまで実態を表しているか疑問は残る。

文科省の「担当者」が言う「教員の多忙と長時間労働」は否定しないが、本業以外の業務の煩雑さやクレーム対応に触れていないのは、やはりヤクニンが教職労働の実態を知らないことの現れだろう。そもそも超長時間労働を強いられている教員が、給食費の取り立てから保護者のクレーム対応まで担っているのだから、精神を病まない方がおかしいくらいだ。
容易に認定しない厳格な(当局に都合の良い)基準だからこそ、この人数で済んでいるのであり、欧州基準で診断したら、教職の何分の1かは精神疾患(恐れを含む)の診断がくだされるのではないか。

ケン先生が教職の労働環境に触れたのは、ブログを始めて間もない2007年のことであり、国会に勤務する間もずっと指摘し続けたが、何一つとして改善されていない。それどころか、むしろ悪化していると言える。にもかかわらず、教員組合から「部活動を廃止してくれ」とか「労働時間上限あるいはインターバル規制を導入してくれ」などといった要望を受けたことは一度もなく、労働組合が全く機能していないことも事態を悪化させている。

・教員の質が低下するわけ

先ごろ、私立高校の教員がストライキを行い、「早朝の校長挨拶をボイコットした」旨の報道を見たが、フランスなどでは普通に教員が授業を丸ごとボイコットしたり、学校を封鎖したりしている。
マルクスが強調するように、労働者には労働力しか提供できるものが無いのだから、労働力の提供を止めることでしか資本に打撃を与えることはできない。つまり、教員の場合、本質的には授業をボイコットすることでしか、自らの労働力の価値を訴えることはできないはずなのだ。実際、教員組合本部にはストライキ用に何百億円という資金が溜め込まれているという話を聞いたことがあるが、死蔵になってしまっている。

やはり日本人はマルクスを読み直すところからやり直すべきなのだ。
posted by ケン at 12:00| Comment(2) | 労働、経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私立校の件はセクトの浸透工作みたいですね。
友人の教職課程専門家が「奴らいいとこに目をつけやがった」と言ってました。
次は医療関係かな。
Posted by o-tsuka at 2019年01月14日 09:33
なるほど、さすがに外国にいるとその手の話は手に入れづらいので助かります。
Posted by ケン at 2019年01月15日 19:30
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