2019年01月24日

アリョール強襲 1943

Xさんが「アルンヘム・システムでクルスク戦のゲームを作りたいから参考にしたい」と持ち出してきたのは、日本の同人ゲーム「アリョール強襲 1943」だった。
1943年7月のドイツ軍によるクルスク突出部に対する攻勢が断念された後の、赤軍による反転攻勢をシミュレートしている。

基本的にはオーソドックスなアルンヘム・システムだが、GJの「スターリングラード強襲」同様、カードを駆使して砲撃支援や航空支援などを再現している。
装甲などは大隊、歩兵などは連隊規模で、1ターン4日で全6ターン。

GJゲームのようにお手頃なんだろうと思っていると、やたらとユニットが多く、スタック制限が1エリア15個とか大変なことになっている。しかも、初期配置でスタック・オーバーを起こしており、色々問題がありそうだ。

プレイしてみると、骨格的な部分は悪くない。
私がこのシステムがイマイチ好きになれないのは、攻撃側が一方的に防御側を叩き、しかも攻撃側はほとんど損害を受けない点にある。結果、攻撃側は損害過多によって攻勢意思が削がれることはなく、勝敗は規定ターンまでに勝利目的が達成できるかどうかに掛かっている。この点がどうもいささか非現実的に思えるのだ。

だが、本作品の場合、ドイツ側は数こそ少ないものの、打撃力は温存しており、旧日本軍的な「やられる前にやれ!」という欲望にかられて、攻勢防御を行いがちになるだろう。実際、普通に守っているだけでは、あっという間に赤軍の大波に飲まれてしまうに違いない。だが、効果的な反撃を行わないと、希少な打撃力を早々に失って、後は一方的にやられてしまう展開になる。その辺の判断が難しく、非常に良い感じに仕上がっている。

私がドイツ軍を持たせてもらって、攻勢防御を行い、航空攻撃も同調してそれなりに赤軍ユニットを除去し、数回に渡ってエリアを奪還した。こうした「取ったり取られたり」は、このシステムでは、AH「Breakout Normandy」くらいでしか見られないのではないか。AHのモンテ・カッシーノ戦のゲームはどうだったろうか。

しかし、いかんせんユニット数が多すぎて、広くないマップなのに非常に時間がかかってしまう。しかも、ユニットが多いことにあまり意味やメリットが感じられない。
ルールも微妙なところが曖昧だったり、未記載だったりする。
同人作品だから致し方ないが、将来性がありそうなだけに、色々惜しい作品である。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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