2019年01月22日

安倍政権、2島決着案を検討

【安倍政権、2島決着案を検討 北方4島返還「非現実的」】
 安倍晋三首相は北方領土問題に関し、北方四島のうち色丹島と歯舞群島の引き渡しをロシアとの間で確約できれば、日ロ平和条約を締結する方向で検討に入った。複数の政府筋が20日、明らかにした。2島引き渡しを事実上の決着と位置付ける案だ。4島の総面積の93%を占める択捉島と国後島の返還または引き渡しについて、安倍政権幹部は「現実的とは言えない」と述べた。首相はモスクワで22日、ロシアのプーチン大統領との首脳会談に臨む。
 「2島決着」に傾いた背景には、択捉、国後の返還を求め続けた場合、交渉が暗礁に乗り上げ、色丹と歯舞の引き渡しも遠のきかねないとの判断がある。
(1月21日、共同通信)

本ブログ的には「何をいまさら」感満載だが、今なおGDGD言ってる連中が多すぎるので掲載しておく。
とはいえ、「じゃあ1956年以降60余年に渡る交渉は何だったのか!」という批判は外務省と自民党にお願いします。

ここに来てネット上には「ロシアは本気で返すつもりなど無い」云々なる言説が急浮上しているが、「じゃあ、本気で二島引き渡すならいいんだな?」と突っ込むしか無い。
「ウクライナ云々」という話も聞かれるが、ロシア学徒的にはロシア側のスタンスが揺れたのはソ連崩壊前後からエリツィン期にかけてのごく一部のみで、それ以外の時期では殆ど変化は見られない。

思い出されるのは、日露戦争直前の満韓交渉。最新の研究では、ロシア側は「最終的には韓国利権の完全譲渡もやむを得ないし、日本が占領ないし保護国化するなら、そこはそれで黙認」というところまで折れていたにもかかわらず、日本側は一方的に「ロシアは日本の韓国利権を認めるつもりがない」と断罪、「満州も南半分よこせ」と言い掛かりのような要求まで突きつけて、奇襲とともに宣戦布告した。
(参考:日露開戦の代償−開戦経緯を再検証する・上

こうした日本人の外交感覚の無さというのは、やはり島国根性なのか、異なる文化の持ち主と交渉する機会が少なすぎるからなのか、あまり文化論には触れたくないのでやめておくが、全く困ったものだ。
posted by ケン at 12:00| Comment(4) | 外交、安全保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
結局、なーんにもありませんでしたね。
参院選用に取っておくようなものでもないので、本気なんだろうかと疑ってしまいます。
Posted by TI at 2019年01月23日 06:04
色々な方面の情報からも今回は今まで以上に本気の模様。
日露両国ともポーズのためにあれだけの政治的資源を投入する余裕はありません。外交は古来、外交そのものよりも内交の方が難しいとされていますから。
Posted by ケン at 2019年01月23日 13:51
私もケンさんと同様、チャンスはいまだ派なので、なかなか前進しないのが歯がゆく・・・
今回は執務室を案内したりもしたようですね。

中国とアメリカの関係で言えば、ニクソン大統領の中国訪問こそがアメリカという国を治められるチャンスであったわけで。

ネトウヨも黙らせる右派の安倍氏のうちに、ロシアもまとめられるプーチン氏がいるうちにと思っています。
Posted by TI at 2019年01月24日 04:23
おっしゃる通りで、この点だけは応援したいです。
Posted by ケン at 2019年01月24日 21:25
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: