2019年01月27日

前期のゲーム納めはT&T

帰国前最後のゲームカフェ活動はGMT社の「Triumph & Tragedy」。
本ブログでの紹介は一回きりだが、実はもう少しプレイしている。

本作は、各陣営が有する生産力を使って、軍備(積木)、外交カード、技術開発カードを購入する。開戦前は、外交戦をやったり、工場を建てたり、技術を開発したりするが、一度開戦すると、作戦カードを兼ねる外交カードを使って軍を動かし、攻撃する。
軍備、外交・作戦行動、技術開発はトレードオフの関係にあり、どれを重視するかはプレイヤー次第となるし、他者の行動を見て自分の行動を変える必要も生じる。

「生産力その他で25VPにする」「自陣営外の首都級都市を2つ占領する」「核開発を4レベルにする」という、3つある勝利条件のうち一つを達成すればサドンデスに終わる。
全てにおいて自由度の高さが(史実再現性よりも)優先されており、ドイツが一切宣戦布告せずに済ませることも可能なら、ソ連が南下政策を実行して連合国に宣戦布告してインドになだれ込むことも可能なのだ。

私は一年ぶりくらいだが、ルールは難しくないので大体覚えている。
中国語には最近翻訳されたようで、「ぜひプレイしたい」との要望が上がっていた。
みなスマホを片手にPDF化されたルールを見ながら、X氏がルールを確認、分からないところは私が英語ルールを見ながら再確認する感じ。何とも時代と国際化を覚える。
しかし、どうも中国語の翻訳は機械翻訳頼みのようで、いささか不安を覚える。

実戦は私が連合国を持つ。Xさんは「枢軸国が難しいそう」と言うが、実は本ゲームの難度は連合国が高い。というのも、初期工業力が非常に低く、国はイギリス、フランス、アメリカに分散、ユニットも米本土からインドに至るまで超分散配置で始まるため、戦争が長期化しないとまず勝ち目が無い。
史実的勝利をめざす場合、ローマとルール(西ドイツ)を占領する必要があるが、いずれも上陸作戦を成功させることが前提で、これがまた容易ではない。
この点、ドイツはパリと、レニングラードないしはロンドンを占領すれば勝てるので、短期決戦ならチャンスが相応にあるのだ。まぁ賭博的ではあるが。

さて本番は私以外は二人とも初プレイ。みな外交とか技術とか良くわかっていないので、ひたすら戦力増強している。これはこれで恐い展開ではある。私は先輩として、オーソドックスに工場強化を進める。
ドイツは初年度(1936年)から低地諸国へ、ソ連はバルト三国に進駐するという、これも初心者ならではの恐いもの無しなプレイだ。

1937年、今度はみな半分くらいは外交や技術カードを購入するが、やはり戦力増強が中心。若い連中は気がせいていかん。
しかも、同年夏にはドイツが連合国に宣戦布告してパリに乱入。一応私もパリの戦力を増強しておいたものの、衆寡敵せずそのまま陥落、フランスが降伏してしまう。
ドイツはまだオーストリアすら併合しておらず、イタリアとの連絡線も引けていないのに・・・・・・

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まぁ起こってしまったものは仕方ないが、連合国の生産力はまた下がってしまった。
ドイツは返す刀でポーランドに侵攻。ソ連も狙っていたようだが、カード順でドイツが先になった。
ソ連は仕方なくルーマニアに侵攻。相変わらずのT&T節であるが、これこそT&Tの醍醐味ではある。

だが翌年、ドイツプレイヤーは参戦したことで、生産力が急減したことに気づき驚愕する。
参戦前は人口と工業力のみが生産力の基準となるが、参戦後は「資源」が加わり低い方が、そのターンの生産力となる。従って資源の無いドイツは生産力が「8」になってしまっていた。
このためドイツは、参戦前にハンガリー、ルーマニア、ユーゴスラヴィアなどの資源国を陣営に組み入れておく必要があるわけだが、初プレイだったため、良くわかっていなかったらしい。

その後、38年にはソ連がドイツに対して宣戦布告。何の技術革新もしていない巨大な旧式軍が大津波のようにポーランドとドイツを飲み込み、1940年にはベルリンとルールを占領して勝利宣言するに至った。
ケン先生は38年にはUSを参戦させ、連合国として低地諸国に上陸を行ったものの、仮に先にルールを占領したとしても、ソ連が米英に宣戦布告してルールに進撃すれば為す術無い状態だった。

結局、ドイツが早々に宣戦布告したために、ドイツも連合国も共倒れして、ソ連が何もしないで漁夫の利を得るという、戯画的展開となったのだ。
「こら!何してくれんのや!」とドイツプレイヤーに言ってやりたかった。
しかも、ドイツは1940年には核を2レベルまで開発しており、普通にプレイしていれば「核開発4レベル」で勝利宣言できる立場にあったのだ。まぁルールをきちんと知っておくことは大切だよね。

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終局図。欧州は真っ赤っか。

展開としてはお粗末きわまるものだったが、プレイの感想としてはみな大満足で、私も怒りながらも同時に大笑いするしかなかった。
「先にやったもの負け」な感じは相変わらずだが、この規模の大戦略級ゲームとしてはやはり傑作であるという認識を新たにした次第。またプレイしたい。
posted by ケン at 12:00| Comment(2) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
トンネルズ&トロルズかと思た…

>参戦前は人口と工業力のみが生産力の基準となるが、参戦後は「資源」が加わり低い方が、そのターンの生産力となる。

このルール、参戦で区切るのはなるほどですね。
平和だから貿易できる。資源小国は平和が一番!

しかし、いつまでも戦争せずに、黙って技術開発と原爆開発に邁進する第三帝国が出てきたらどうするんでしょう?

キチガイに刃物持たすなと、ソ連と英米仏がドイツに予防攻撃?
ソ連はポーランドが邪魔か…
Posted by taka at 2019年01月28日 18:13
それは分かります。

先にプレイした時は戦争が起こらないまま、ドイツが「経済的勝利」を宣言して終了しましたから、ソ連と連合国が先に宣戦布告するケースも十二分にあり得るのです。
ドイツは一見勝ちにくそうに見えますが、経済競争では実は一番強いというのは、現状の国際環境を反映していて面白いです。
Posted by ケン at 2019年01月29日 10:08
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