2019年01月25日

今更だけど、ロシア学徒からの一提案

ロシア人との交渉は難しい。難しいというのは、タフネスが要求される点で、ロシア人は外交と軍事はほぼ一体的に考えており、基本は火力優勢主義でゴリ押しと破壊を旨とする。
明治の名残があった頃の日本人は、まだ頑張れたが、牙を抜かれたような戦後の日本人には、ロシア人の相手は務まらなくなっている。

例えば、ラブロフ外相の強硬姿勢は、日本側がアメリカの傘の下にあって強気に出られず、自立的な武力行使もできないことを熟知して、いわば馬鹿にしているのだ。
ロシア人から信用されるためには、基本的に教養は二の次で、己の蛮性を見せつけ、対等であることを示すのが良い。
その意味で、幕末・明治の薩摩人や鹿児島県人が現存すれば、最も交渉に適していたはずだった。
が、存在しないものを頼っても意味は無い。

そこでケン先生の提案である。
自衛隊の最大戦力をもって北海道に集結、戦後最大規模の軍事演習を行うのである。
いわば関特演の再演だ。

スターリンが飢餓輸出を行ってまで重工業化と重武装を推し進めたのは、「遠からずして日本とポーランドが挟撃してくる」という恐怖心に起因していた。今日からすると馬鹿げているにもほどがあるが、本気も本気だったのだ。
今のロシアは、世界の戦力の3分の2を占めるNATOと対峙しており、その脅威度はポーランドなど全く比較にならない。
だからこそラブロフ氏が日本を威嚇し、プーチン氏がなだめ役を努めている。

日本に求められているのは、「武力行使を厭わない」姿勢であり、それを示さない日本はどこまでもロシア人から信用されない構図にある。
日ソ中立条約が締結されたのは、ノモンハンで大損害を被りながらも、日本軍が「本気」を見せたことが大きく作用している。

仮に平和憲法の規定により、こうした演習ができないのであれば、軍事力を持つ意味は限りなく小さくなってしまい、21世紀にあって米中ロの狭間で生き延びられるか心配になってくる。
posted by ケン at 12:00| Comment(8) | 外交、安全保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
一歩進めて奪還演習などはいかがでしょうか。

真面目な話、日本が本気で奪還作戦に出たら、ロシアはかなり苦戦しますね。
国後・択捉は、太平洋側は上陸作戦に向いた平地が多いのに対して、オホーツク海側は断崖が多くて上陸作戦はほぼ無理です。
ロシアが日本側の策源地である北海道本体や本州を攻撃すれば即座に日米安保発動事案になりますので、所謂4島エリアのみで防戦を強いられる。
択捉以外は、日本側の地対艦ミサイルの射程内。
根室・知床領半島から約30km内は榴弾砲の射程内です。
ロシア軍の前線指揮官は「一体どうやって守るんだ!」と頭をかかえます。

Posted by 奪還演習 at 2019年01月25日 21:17
ロシアと戦争を始めてしまったら、日本はいよいよ国際孤児になって、戦前と同じ道を進むほかなくなってしまうかと。
Posted by ケン at 2019年01月27日 12:47
中々不穏な提案が述べられていますね。。
ロシアへの対応のみならず、日本の国防を基本から考えれば最も重要なのは海防です。
然るにその要となる海上自衛隊の人員不足が深刻化し、現在の規模の維持までもままならない状態とのことです。民間の海上輸送も外国船と外国人船員に依存しているとのことです。
なので、今必要なことは大胆な編成で、陸上を切り詰め海上に回し、海上は要らない空母など止めて護衛艦を新しいのに取り替えて潜水艦も増やすことです。そして日本人船員の増加に努めることです。電脳空間よりも海空間が日本には大事です。
多分ロシアにも中国にもアメリカにも、これが一番効きますよ。日米安保への依存率を下げつつ中ロにも隙を与えない。
かくいう私は護憲派ですが。(笑)
失礼しました。
Posted by 高橋良平 at 2019年01月28日 09:48
大石英司の仮想戦記では、SSM1の対地使用,XM25グレネードランチャー等で海自と陸自がほぼ無双するものの、追い詰められてキレたロシア軍がスペツナズが持ち込んだRPG発射の小型戦術核弾頭を使用し、さらに択捉の無人地帯に戦略核を投下して威嚇する(ロシアにとっては自国領土内の演習)ことで、
アメリカが仲介して自衛隊撤退という流れでした。
(ネタバレ失礼。XM25は開発中止というオチ)
Posted by taka at 2019年01月28日 12:21
軍事力は国力あるいは外交力に占める重要な指標の一つですが、そこは使い方もまた問われます。現政府は恒常的な海外派兵による「国際協力」という使い方をしていますが、それだけで良いのか、あるいはそれは正しい使い方なのか検討する必要があります。

特にロシアや中国相手には一定程度、戦力を誇示する必要がありますが、いつまでも日米共同演習ばかりでは、米帝の補完勢力としての評価から抜け出せないでしょう。この点も、「日米安保後」を視野に入れる必要があると考えています。

政治的にも軍事的にも国後、択捉に上陸して奪還を試みるとか「下の下」でしかないでしょう。
Posted by ケン at 2019年01月28日 14:29
ロシア人との交渉に必要なタフネスというと恫喝の類に当たり負けせぬ腕力より「しぶとさ」が思い浮かびますね。基本的なロジックが通じないのが相手のギミックやパフォーマンスの類かと思っていたら本当に理解していないと分かって脱力し、逸る相手逆上する相手に冷静に1〜10まで説明し、、、毎々平気ではいられずやっぱり疲れます。まあ私の場合交渉と言っても商務交渉なので物理的な腕力がモノを言う事はありませんが、軍事力もその構成要素たる国と国との交渉ではその軍事をうまく使うというのは自然な発想なんでしょうね。
Posted by mashimo.koichi at 2019年01月30日 00:09
余談ですが、軍事=力ごり押しで論理が通じない蛮勇こそが(そして広大な国土と人口)西欧=NATOをしてロシア=野蛮=脅威=敵となっていることにロシア自身も気が付いてくれれば。。
でも、考えれば、イランにしてもロシアにしても、人口が豊かでありながら産業が未成熟で相対的過剰人口(失業者)が多く、そして宗教が独自(文化的孤立性?)であると、どうしても粗相者というか粗暴な振る舞いになってしまうのかなとも思います。日本もかってはそうでしたし。。
余計な話でした。
Posted by at 2019年01月30日 12:44
ロシアは普通に生活するだけでも消耗するのに、さらに気候でも体力を奪われるわけで、自然とタフネスが育つというか、ダメな人間は淘汰されてしまう社会ですから。とにかく「耐える」力が必要ですね。日本人はすぐにバンザイ攻撃してしまう傾向があるので、なかなか相性が悪いかなとは思います。ただ、こちら側に大きな力があることを示さないと、すぐに馬鹿にされてしまうことを承知しておくべきですね。

ロシア人的には自分たちが蛮勇をふるってゴリ押ししているとはゆめ思っておらず、冷戦崩壊時に交わした約束を反故にして植民地化を進めてきた欧米諸国と正義の戦いを演じていると考えているので、そこに欧米の価値観を無理矢理当てはめようとしても、溝が深まるばかりなんですね。それが今日の対立の原点になっています。あまりやり過ぎると、遠からずEUが瓦解したときに、またぞろ大悲劇が起こるかもしれません。
Posted by ケン at 2019年01月31日 13:48
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