2019年02月22日

ポイント還元に見る日本経済の末路

【消費税増税対策のポイント還元、想定以上の“費用膨張”の恐れ】
 今年10月の消費税増税の経済対策の柱となるキャッシュレス決済時のポイント還元制度について、世耕弘成経済産業相は5日の衆院予算委員会で、「予定より早く予算が尽きる見込みになった時は、財政当局とよく相談して対応を検討する」と述べた。利用が想定を上回り予算が不足した場合、追加で予算要求する可能性を示唆した形で、費用が膨張する恐れがある。国民民主党の階猛氏への答弁。
 ポイント還元制度は、中小の小売りや飲食店などで現金を使わない手段で決済した場合、決済額の最大5%を国が消費者にポイントで還元する仕組み。政府は2019年度予算案に必要経費として2798億円を計上し、中小店舗への決済端末の導入費用などを除く約1600億円を消費者への還元に充てる。実施期間は来年10月から9カ月間で、20年度も1000億円強の予算を計上する方針だ。
 麻生太郎財務相は予算計上額について「足りなくなることを想定しているわけでは全くない」との考えを示している。ただ、制度は個人だけでなく法人も利用できるため、「企業が備品を大量購入すれば(必要な予算額が)数兆円規模に膨らむ可能性がある」(エコノミスト)との懸念が出ている。
 制度設計を担当する経産省は「キャッシュレス決済比率が大きく伸びるとは想定していない」として予算不足に陥る可能性は低いとみるが、個人・法人ともどこまで利用が広がるかは読み切れない状況だ。
 ソフトバンク系のQRコード決済会社ペイペイが昨年12月に実施した100億円還元キャンペーンは利用者が殺到し、高額商品の購入も相次いだため、4カ月分と見込んでいた還元費用が10日で尽きた。階氏はこの例を引き合いに「(利用が)上振れしたら、途中でやめるのか」と追及した。
 政府内には「企業のコスト削減に使われる還元費用を予算に追加計上するのは国民の理解を得られない」(財務省幹部)と否定的な見方もあるが、「『お金がなくなったから終了』では済まされない」(経済官庁幹部)との声も出ている。
(2月5日、毎日新聞)

ぶっ壊れ感がハンパなくなってきている。

「増税2%に対してポイント還元5%」
「ポイント還元対策予算は2800億円」
「5兆円の増収見込みに対して3兆円の経済対策」
「KM党対策の商品券で1700億円」
「みずほ総合研究所の試算によると、ポイント還元による経済効果は1300億円」


1945年のドイツとまでは言わないが、1944年の東部戦線くらいには崩壊しつつあるように感じられる。
まぁ最近ではクルスク戦についても、「ソ連側の戦略予備を先に潰して1944年まで攻勢を遅らせることに成功した」という評価があるから、
それくらいの効果はあるのかもしれないが(笑)

要は需要の先食いを常に先制しているだけの話で、先制すればするほど効果が減少する仕組みになっている。
少子高齢化と貧困化で需要そのものが低下の一途を辿っているのに、さらに需要を先食いするのだから、当然の話だ。
ところが、肝心の少子化や貧困化に対しては無為無策で、新規公共事業を増やして、将来負担(維持費)を大きくするだけのインフラ整備に力を入れている。これは自民党が小さくなり続けている支持基盤を繋ぎ止めるための政治的目的しかなく、ペレストロイカ末期に西側からの借款を軍需産業と重工業に投じてしまったゴルバチョフ政権の末路を暗示している。

新規住宅が増える一方で、空き家も急増しているが、これは本来住宅を購入できるだけの資力を持たない貧困層に借金させて買わせているだけの話で、空き家のリスクは自治体が負担し、治安や災害のリスクは住民が背負う形になっている。
この点からもどこかで破断界を迎えるのだろうが、後は「誰がババを引くか」という話で、「今のうちに美味しいところはいただいておこう」というのが、自民党議員と官僚の考えなのだろう。

「分配構造の再構築」「労働環境の改善」「公共住宅の整備」といった社会主義的要求をなす政党の不在が今日の問題の元凶にあると考えられるが、それを指摘するものもごくわずかしかおらず、ほぼほぼ自業自得の形になっている。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | 労働、経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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