2019年11月25日

4年間で4度の総選挙をやったスペインだが・・・・・・

【スペイン、極右政党が第3党に 再選挙、左派が首位維持】
 スペインで4月に続き今年2度目となる総選挙が10日行われ、即日開票の結果、下院(定数350)では、北東部カタルーニャ自治州の独立問題で強硬姿勢を示す極右政党ボックス(VOX)が52議席を獲得、前回の24議席から2倍超に増加させ第3党に躍進した。前回下院に初進出したVOXは、国内での政治基盤を一層強化した。
 第1党は、サンチェス首相率いる穏健左派の社会労働党(PSOE)が維持したが、議席を120(前回123)に減らし過半数がさらに遠のいた。2015年以降、総選挙を4度も行った政治の不安定さが解消するめどは立たないままだ。
(11月11日、共同通信)

正確な数字は確認できなかったが、スペイン社会労働党の得票率は約30%、VOXの得票率は15%程度の模様。
一方、今年七月に行われた日本の参院選挙(比例代表)における自民党の得票率は34%、日本維新の会の得票率は8%だった。得票率が直接議席に反映されるスペインと、必ずしも得票率が議席に反映されない日本との、制度上の違いが原因だ。

比例代表に重きを置く欧州大陸諸国では、過半数を得る政党が現れず、どうしても連立交渉が難航する傾向が強くなる。特に南欧において顕著だ。
比例代表を重視するスタンスは、民意の議席反映度を重視する姿勢を示しており、民主主義を重要視する姿勢が強いことを意味する。これに対して、小選挙区制度のように「勝者総取り」に重点を置く制度の場合、民意の反映より意思決定の迅速性を重視する姿勢が強いことを意味する。

両制度を併用する日本はその中間にあるわけで、一見圧倒的な強さを誇る自民党もKM党の支援無くしては連立を維持できない程度の強さしかない。もちろん野党が弱すぎるところにも助けられているのだが。
また、日本の場合、有権者の半数が投票しないため、利権に直結して税金を分配する立場にある政権党がどうしても強くなるという面もある。

選挙は民意を反映させる重要な手段であるが、選挙を行えば行うほど議会の権威と政治的信頼が低下するという欠点もある。
いずれにしても、自由主義諸国において「民意の分裂」が加速していると言えよう。
posted by ケン at 12:00| Comment(2) | ロシア、中国、国際関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ポデモスが連続で議席を減らしているのが痛いなーと思いましたが、アイデンティティポリティクスへの傾斜とか、イグレシアス党首の“豪遊”スキャンダルや権力集中への批判による内紛とかの問題があるようで(松尾匡氏の解説より)、特に後者の問題はみんなの党を彷彿とさせるものがあります。
歴史が浅くインターネットを中心に拡大した組織だと、この手の問題はやはり避けがたいのでしょうね。
Posted by スパルヴィエロ大公 at 2019年11月25日 15:33
若い政党は党首のカリスマに依るところが大きいので、どうしても運的要素に左右されますよね。党組織もネットだけなので、やはりどこか結束が弱い感じもします。だからこそ、支持も集まるので、一長一短なわけですが、難しいところです。
まぁそういうものすら無い日本の方が問題なのでしょうが。
Posted by ケン at 2019年11月25日 19:05
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