2020年01月02日

金門島上陸作戦(BG)

ボンサイゲームズ「BANZAIマガジンEX」第三号付録の「金門島上陸作戦」をプレイ。
日本人(中黒先生)がつくった国共内戦のゲームを、中国人が日本で買って持ち帰り、中国大陸で日本人が中国人とプレイする時代である。

金門島上陸作戦は、1949年10月に行われた人民解放軍による上陸作戦、民国側名称は「古寧頭戦役」。
大陸では49年10月1日に中華人民共和国が成立、国民党軍は台湾に向けて撤退を進めていた。
勢いに乗った解放軍は、10月25日に福建省の厦門沖の金門島に上陸を決行。
国民党軍は、事前に旧日本軍人有志による顧問団の指導を受けつつ、入念に準備しており、ちょうど上陸日の前日に約一万人の増援があったこともあって、上陸した解放軍はほぼ一方的に叩かれた。
解放軍は第一波と第二波で、それぞれ一万人を投入する予定だったが、第一波が上陸した際に潮の影響で上陸用舟艇が打ち上げられてしまい、戻せなくなり、そもそも舟艇が不足している中で、第二波は予定の10%程度しか上陸できなくなってしまった。
結局、解放軍は包囲、各個撃破され、三日目には全滅、戦死4千、捕虜5千人と完全に壊滅した。
これにより、解放軍は以後、上陸戦を諦め、台湾侵攻計画も凍結され、今日に至っている。

「金門島上陸作戦」は、さすがにそのままシミュレートすると、およそゲームにならないので(台湾製の同テーマの作品では、解放軍は殆ど何もできないらしい)、仮想要素を加えつつ、歴史再現性とゲーム性の両立を図っている。

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シークエンスは、スタック1つまたは一個師団(師団司令部)が活性化して、移動と戦闘を行い、それを解放軍と国府軍が交互に行ってゆくというもの。しかし、解放軍側はコマンドコントロールの劣悪性から、1ヘクスからのみしか攻撃できず、浸透移動などを駆使して、内陸に入っていくほかない。
国府軍側は戦車大隊もあって、守るには十分な戦力があるものの、守っているだけでは勝てないため、上陸部隊を撃破してゆく必要があるが、部隊が行動すると消耗してしまうため、攻撃のタイミングを計る必要がある。上手くやらないと、解放軍側に逆手に取られて撃破されてしまうからだ。

この日は、解放軍と国府軍を一回ずつプレイ。
一回目は解放軍を持つ。国府軍プレイヤーは完全勝利を目指すあまり、無駄に攻撃を仕掛け、次々と消耗状態になったところに、解放軍が反撃を行って、逐次撃破。非常にブラッディーな展開となるも、最終的に二つの町を抑えた解放軍が勝利を収めた。

二回目は国府軍を持つ。解放軍は西海岸に戦力を集中させるも、ダイス目が振るわず、ケン先生の民国海軍が大活躍して解放軍の上陸舟艇を大撃破してしまったこともあって、解放軍はほぼほぼ「上陸しただけ」に終わってしまった。

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史実再現性はともかく、ハーフマップ一枚で3ターンだけの小作品ながら、簡素なルールに当時ならではの要素が精巧に練り込まれている。いかにも職人芸的なデザインで、「さすが大ベテラン」と感心せざるを得ない。
一見、解放軍側はあまり選択肢が無いように見えて、「強襲」「分散」「浸透」とどれも検討の余地があり、じっくり考えさせてくれる。
日本人には馴染みの無いテーマだけに、非常に面白い作品である。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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