2020年01月10日

ゴーン問題の根は明治帝政から〜蟹工船英訳者の場合

堀邦雄「英訳された『蟹工船』」などによると、

旧制一高の英語教師だったW・ビカートンは、1933年に小林多喜二『蟹工船』を英訳、米英で出版した後、1934年3月に特高に逮捕される。その容疑は、日本共産党に対する資金援助(カンパ)と同党文書の英訳・宣伝などの協力を行った旨の治安維持法違反だった。
ビカートンは、拘置所の中で、日本人党員よりはマシなものの、欧米基準では非人道的な接遇と暴力を受けた。一か月の拘留後、英領事館の奔走によって保釈金200円(当時の小学校教員の月給は40〜60円)が納められ、保釈。そのまま英当局の手引きで国外に脱出し、イギリスに帰国したという。帰国したビカートンは、英紙に日本当局による拷問の数々を発表(“Third Degree in Japan”)、英国内で一大センセーションを引き起こした。
なお、ビカートンは党へのカンパやソ連、欧州への渡航などについては供述したものの、他の党員が不利になるようなことは一切言わなかったという。

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要は明治帝政の本質は、GHQ改革=通称「民主化」を経ても大きくは変化しなかったのである。
NK党は改めてビカートンを表彰した上で、戦後帝政に対する積極的闘争を再開すべきであろう。

ゴーンは労働者から収奪したカネをもってPMCを雇って、日本の暗黒司法からの離脱を図ったが、ビカートンはコミンテルンやその協力者の支援(当時は米英ともに共産党の力が強く、政府内にも協力者がいた)を得て脱出することができた。この違いは、21世紀のさらなる暗黒を示唆しているのかもしれない。
posted by ケン at 12:03| Comment(0) | 日本語、日本史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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