2020年04月21日

コロナ禍で進む不安定化

【新型ウイルス、世界で5億人が新たに貧困状態に 英豪の研究】
 新型コロナウイルスの経済への影響により、世界で新たに5億人近くが貧困状態に陥る恐れがあると、貧困問題に取り組む国際団体オックスファムが警告している。オックスファムは、英キングス・コレッジ・ロンドンとオーストラリア国立大学(ANU)による研究報告をもとに、過去30年で初めて世界の貧困が拡大するとしている。研究報告は、世界で4億〜6億人が新たに貧困状態に陥ると予測。「経済危機は健康危機よりさらに深刻になる恐れがある」としている。世界銀行と国際通貨基金(IMF)、主要20カ国・地域(G20)の財務相は来週、重要な会合を予定している。今回の研究報告は、それらに先立って発表された。
 研究報告は、2030年までに貧困を終わらせるとした国連の持続可能な開発目標にとって、かなり厳しい状況になり得るとしている。キングス・コレッジ・ロンドンのアンディ・サムナー教授は、「今回の研究結果は、発展途上国においてできるだけ早急に、社会的セーフティーネットを大幅に拡充することが重要なことを示している。さらに広げて言えば、発展途上国に対するCOVID(新型ウイルスの感染症)の影響と、国際社会ができる支援について、もっと大きな関心を払うことが重要だ」と話した。研究報告によると、パンデミックが終息するころには、世界の人口78億人の半数以上が貧困状態で暮らしている恐れがある。新たに貧困状態に陥る人の約4割は東アジアと太平洋地域に集中。約3分の1はサハラ以南のアフリカと南アジアで生じるという。 
 オックスファム・イギリスの最高責任者ダニー・スリスカンダラジャ氏は、「貧困国でやっとのことで暮らしている何十億人もの労働者には、傷病休暇や政府支援などのセーフティーネットはない」と指摘。「来週の世界銀行とG20の会合は、世界の指導者にとって、最も弱い立場の人々を守るための共同の経済救済策をまとめる重要な機会だ」と述べた。世界の100以上の団体は今週、発展途上国を経済支援するため、借入金の今年の返済を免除するよう求めた。総額250億ドル(約2兆7200億円)の負担軽減となる。
(4月10日、BBC)

新型コロナウィルス自体は、富裕層も貧困層も関係なく罹患するが、肺炎に移行するか、肺炎に移行した後の措置が異なってくるため、死亡率では大きな差が生じるだろう。ペストの時代は貧富に関係なく、罹患し死亡したが、医療技術が進んだ今日では、医療を受けられる者と、受けられない者で死亡率が格段に異なってくる。

また、富裕層はこの危機に乗じて価値が低下した株や資産を買いあさってさらに富を肥大化させる一方、貧困層は職を失い、生活費のために負債を増やし、ますます貧困の度合いを濃くしていくだろう。
それは、程度の差はあれど日本も同じで、日本に存在する2〜3割の貧困層は職を失ってさらに借金まみれとなり、6割以上の中間層の相当部分が貯蓄を切り崩したり、借金を増やし、その一方で自民党に近いものたちは投機を行い、利権を獲得して肥え太っていく。

貧困化そのものは政府の存続に直接影響しないが、大衆の間では暴力による貧困の解決を求める声が高まり、政府は対外侵略か国内弾圧か排外主義でもって対応することになる。本来であれば、国内で富の再分配を行うことで、大衆の不満を抑えるべきだが、平和な時代が長く続いたため、国内の政治家は利権代表者で占有されており、再分配を行う決断はできないだろう。
本来、代議制民主主義は、「公平な再分配を求める大衆の声が政治に反映されるため、安定した体制となる」と想定されたが、今日ではそれが否定される流れにある。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | 労働、経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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