2020年11月06日

中国が日本国債を大量購入

【中国、日本国債を6−8月に記録的大量購入−外貨準備多様化か】
 中国は夏の間に、記録的な日本国債購入を続けた。外貨準備を多様化させているという観測を誘った。
 日本の財務省による2005年以降のデータによれば、6−8月に日本発行の債券を2兆2000億円相当を購入した。これは3カ月として過去最高。データは購入内容を明らかにしていないが、日本国債が大半を占めるとみられる。中国は16年にも同様に購入を急増させたことがある。
 JPモルガン・チェースのストラテジストらによると、これには幾つかの要因が考えられる。世界的な債券利回り低下の中で、日本国債は実質利回りベースで魅力が高まったと見なされている可能性がある。同時に、地政学的な理由もあるかもしれない。 
 JPモルガン・チェース銀行の佐々木融市場調査本部長らはリポートで、現在の地政学的情勢を考えれば、中国による日本国債購入の一部が米国債からの外貨準備多様化であることは想像に難くないと指摘した。
(10月14日、ブルームバーグ)

いまや不都合な報道は普通になされなくなっている日本。
より真実に近づくためには外国メディアを上手く使って情報を積み上げ、政府発表の真意と公表データの意味するところを読み解く能力と作業が求められる。
これは、ソ連崩壊以前においては、日本の大学のロシア語科などでは一定程度の訓練が行われていたが、いまやそれは期待できないだろう。

中国の意図するところは、恐らくリスク分散で、コロナ禍が激化する欧州と、内戦の様相を呈しているアメリカに期待できるところはなく、比較的安定している日本の国債を買うことで、リスク分散を図りつつ、人民元の上昇を抑える、ということだろう。
また、日本の長期債の購入者には、ドル円の為替ヘッジによって一定の利得が約束されているということもあるらしい。

posted by ケン at 12:00| Comment(3) | ロシア、中国、国際関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ケン先生、国債は国の借金と言われて、おもに日本国内で買われているそうですね。
中国人が組織的に買うようになると、大債権者となり、やがて日本は中国に乗っ取られるのでありませんか。
軍事力で日本に圧力をかけなくても、資金力で平和的に支配されるような心配は無いですか?
Posted by カルロス at 2020年11月07日 02:58
いえいえ、2020年度の日本国債の発行総額は153兆円を超えているので、中国が購入した2.2兆円なんて微々たるものですよ。まぁ年間購入額が20兆円を超えるなら、話も変わってくるでしょうけど。
とはいえ、政府も多少は懸念しているからこそ報道統制しているのでしょう。
それに、そうは言っても誰かには購入してもらわないといけないですし、購入先は多様化した方が良いことも確かです。

中国と日本の国力差を考えれば、どれだけ独立性を担保できるかが最大の課題であることは、今後も同じでしょう。
Posted by ケン at 2020年11月08日 10:32
明快なご解答ありがとうございました。
それにしても、日本の国債発行額ってすごいんですね。
買われたら困るんじゃなく、もっといろんなところに買われた方が、日本のためということで、安心しました。
Posted by カルロス at 2020年11月09日 10:11
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