2015年08月08日

出口先生のご冥福を祈ります

【<訃報>出口裕弘さん86歳=作家、元一橋大教授】
 ジョルジュ・バタイユなどの仏文学翻訳で知られた元一橋大教授で作家の出口裕弘(でぐち・ゆうこう<本名・やすひろ>)さんが2日、心不全のため東京都内の病院で死去した。86歳。葬儀は近親者のみで営む。お別れの会を後日開く。自宅は東京都調布市若葉町1の1の41。喪主は妻紀子(のりこ)さん。
東京・日暮里生まれ。旧制浦和高時代の友人、渋沢龍彦の影響で仏文学に傾倒。1952年、東大仏文科卒業。67年に翻訳したバタイユの「有罪者無神学大全」が、三島由紀夫に激賞された。
 70年に一橋大教授就任後、商業文芸誌に小説を発表。83年、エッセー「ロートレアモンのパリ」が好評を博し、97年に渋沢との交流を描いた「渋沢龍彦の手紙」が話題を集めた。三島や太宰治、坂口安吾の研究でも知られ、2007年に評伝「坂口安吾 百歳の異端児」で伊藤整文学賞などを受賞した。主な著書に「ボードレール」「三島由紀夫昭和の迷宮」など多数。
(毎日新聞、8月3日)

出口先生のご冥福を祈ります。私がジョルジョ・バタイユに耽溺できたのは先生のおかげ。バタイユを「読める日本語」に翻訳した功績は今もって余人に代えがたいものがあります。ユイスマンスは挫折しましたが。あまり著作は読んでいないのですが、評論は個別にけっこう読んだ記憶があり、古風な文学者の趣を残された最後の世代のように思えます。
まだ読んでいない『坂口安吾 百歳の異端児』を読んでお偲び申し上げます。
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2015年07月26日

上には上が:新保清の場合

私の大伯父は、陸士から中野学校を出て(例外的パターン)、支那派遣軍や関東軍の情報部で諜報活動を行っていた。終戦時には新京におり、機密文書の廃棄等を行った後、満州を徒歩で横断、ソ連軍の戦線をすり抜けて、浦潮から船で帰国。むしろ他の大陸にいた人々よりもよほど早く帰国したので、逆に脱走と疑われたくらいだった。その伯父の話は一族の伝説であり、聞いた私にとってもショッキングだったが、上には上がいるというか、小説や映画の主人公を地で行く無名の人はまだまだいるようだ。

【新保清】1915年、陸軍のテストパイロットをしていたところ、政府の義勇兵募集の広告を見て志願、欧州に渡りフランス軍航空隊に加わり、ドイツ軍と交戦、撃墜されて独軍の捕虜に。収容所を脱走してロシアに入ったところ、赤色革命に遭遇、労農赤軍に参加。シベリアに行き、抗日パルチザンとしてシベリア出兵中の日本軍との戦闘を指揮。内戦終結後はモスクワで日本語教員を務めるも、後にスパイ容疑で銃殺された。
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2015年07月04日

うつぶせ寝を試す

昨秋ギックリ腰をやって1週間近く苦しんだ。今ではさすがに痛みを感じることは無いが、腰痛になりやすい骨組みになっているらしく、今も細々と治療を続けている。整骨院に通う以外では、やはり腹筋や背筋を鍛えるのが良いので、ピラティスとヨガで対応、これも少しずつ改善していると思われる。
だが、腰痛対策で色々調べていると、もう一つ就寝時の姿勢も問題なのではないかと思うようになり、「うつぶせ寝」を試してみることにした。

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うつぶせ寝用の枕

いくらマットレスのスプリングがあるとはいえ、仰向けで寝ている限り、腰に対しては背骨と内臓の重みが加わり続けることになる。同時に加齢で弱っている背骨に対しても内臓の重みが加わるため、特に女性の場合、これもあまり良くないらしい。また、私の場合は無縁だが、就寝中の呼吸についても仰向け寝は気管の配置上、呼吸の流れが良くないらしく、イビキなどの原因になるという。
仰向け寝はこうした問題を解決してくれる。まず腰に対する負担がなくなるため、腰痛持ちにとっては最高の対策となる。さすがに寝返りを打つので一晩中うつぶせで寝ているわけでは無いが、翌朝の腰の軽さは言葉で言い表せないものがある。
もう一つは、内臓の位置で、二足歩行する人間はどうしても内臓が下の位置に行きがちになるが、仰向けに寝ると背骨があるため正しい位置に戻りづらいようだ。これもうつぶせで寝ることで内臓の配置をリセットする効果があるという。ヨガでもうつぶせのポーズが多用されるのは同様の理由があり、同時に内臓をマッサージする意味もあるという。ただ、個体差があるので必ずしも皆に言えることでもないようだ。
また、うつぶせは呼吸器官の配置的に呼吸の流れがまっすぐになるため、就寝中の呼吸が楽になり、無呼吸症候群対策として重要なのだという。ただ、枕を使うにしてもうつぶせ専用の枕を使わないと、鼻と口がふさがって逆に呼吸できなくなるので要注意だ。かと言って、顔だけ横に向けると今度は首に負担が掛かり、首痛や寝違えの原因になってしまう。

私が何度か試した限りでは、毎回では無いが、睡眠の深さと満足度の点、そして何よりも腰への負担の点で、うつぶせ寝は十分に選択したり得ると判断された。夏が本格化してくると、汗の関係などでどうなるか分からないが、引き続き試験を続けたい。
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2015年06月21日

手とピアノ

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大学生の頃、私の手を見た2人のピアノの先生に「貴方ピアノやってみない?」と誘われたことがあります。ピアニストにとって手の大きさは、バスケにおける背の高さと同じ「どうにもならない才能」のようです。かのラフマニノフは指を開いたときに27cmあったと言われ、「奇形かよ」と思われていたそうですが、私も22cmあるので、小さい頃からピアノをやっていれば24cmくらいになっていたかもしれません。私が子どもの頃は、妹を始め、ピアノを習っている子どもが結構周りにいたものですが、いま私の周りに「子どもにピアノを習わせている」という親はいないようで、少し寂しい気もします。

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「ラフマニノフ ピアノ編曲集」は、クライスラーの「愛の哀しみ」やバッハの「パルティータ」などの編曲集で、ラフマニノフ好きにはたまらない一品だと思うのですが、なぜか日本では売られておらず英国から取り寄せました。ラストでアシュケナージがラフマニノフ版「星条旗よ永遠なれ」を弾いているあたり、痛烈な皮肉ととれなくもありません。
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2015年06月13日

本棚を覗いてみる

紗倉まなさん良い趣味してるな〜〜
一度お話ししてみたい〜

ちなみに私の本棚はこんな感じ。

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この下の段はマニアックな日本史ネタが並ぶんだけど、それは次の機会に。
いや、今度一度、自分の本棚で語りを入れてみるか……


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2015年05月13日

GWは東北へ

GWは世間で言う後半に休みをとり、久しぶりにまとめて休めた感じだが、ずっと彼女といたので気疲れとロシア語疲れで精神的にはやつれてしまったかもしれない(笑)しかし、いかんせん選挙続きで色々と疲弊しており、今後は安保法制を含めて重要法案が目白押しなので、まずはともあれ気分転換できて良かったとは思っている。
そのGW「後半の前半」は東北へ向かった。

最初の夜に愛車を飛ばして福島に泊まり、多賀城で2泊して帰京する。福島までは休憩を含めて5時間強、都内を出るのに1時間半かかったことを考えれば速いものだ。
彼女のビザの関係もあって、宿を予約するのは一カ月前になってしまったのだが、すでに仙台市内はほぼ満員で、古い友人の住んでいる多賀城でビジネスホテルの空きが見つかった程度だった。さすがGWと思っていたところ、あとでその友人に聞いたところ、まだまだ復興需要で長期滞在者が多く、良く空きがありましたねと言われる始末だった。なるほど、仙台周辺でもまだそれほど復興需要があるとは思わなかった。やはり、色々自分でやると分かることも多い。

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猊鼻渓

初日は平泉の中尊寺と猊鼻渓へ。
金色堂はもちろんのことだが、八重桜がギリギリ花を残しており、庭園もツツジやサツキを中心にきれいでしきりに感心していた。
猊鼻渓はいかにも水墨画のテーマに相応しい「名勝」そのもので、ロシアではまず見られない風景だし、ロシア人がここまで来ることもまず稀であろう。手漕ぎ船で船頭の謳を聞きながら絶景を堪能する風流は、どこまでも日本(アジア)的だ。
しかし、よく見てみると4年前の大地震や、その後の水害で崩れた跡が残っており、完全復活とまでは言えないようだ。
舟下りもさることながら、彼女的には乗り場の近くにあった紙工芸品のお店をいたく気に入ったようで、「持って帰るのが難しい」と悩みながらも何枚か和紙を購入していた。
この日は多賀城に泊まるも、友人がやっている焼肉屋で4時間も痛飲してしまった。10年ぶりの再会で、まだまだ積もる話もあったのだが、翌日の予定もあり引き上げた。

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金華山山門

二日目は金華山。
車で石巻から牡鹿半島の鮎川港に向かい、そこからフェリーに乗る。石巻辺りまで来ると、確かにまだまだ津波の傷跡が残っていることが分かる。金華山行きのフェリーも昨年か一昨年に再開されたばかりで、埠頭の真新しさが際立っている。
運が良いと鯨が見られるらしいのだが、季節的にも時間的にも難しいだろう。向かった金華山も海に近いところは木が倒れ、地肌を露出させており、痛々しい感じを強く残していた。
だが、少し登ると鹿が出迎えてくれるし、神社は健在だった。神社は小さいし、鹿も奈良のようには沢山いないので参詣はすぐに済んでしまうが、それではもったいない。幸いにして連休中はフェリーの便も多く、時間に余裕があったため、意を決して金華山を登ることに。まぁ私よりも彼女の方がノリノリだったのだが、
たかが450メートルの山とはいえ、海抜0メートルから登るわけで、山道もなかなかに険しく、休み休み登って一時間半近くかかってしまった。だが、山頂から見下ろす太平洋、牡鹿半島、陸前海岸はまさに絵のように美しく、登った甲斐があったというもの。もっとも、彼女はそれから1週間近く筋肉痛に悩まされていたが。
外国人からすれば、船に乗っていった先の島で鹿が歓迎してくれて、(八重)桜に覆われた神社をお参りして、山を登れば太平洋を見渡せるのだから、エキゾチシズムそのものであるに違いない。

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金華山山頂より

三日目は塩釜から遊覧船に乗って松島を眺め、改修中の瑞巌寺はスルーして円通院で数珠づくりを楽しんだ。もっとも、彼女的には松島遊覧は今ひとつだったようだ。数珠づくりは妹の勧めでやってみたが、自分で好きな石を選んで数珠をつくるため、あれが良いこれはどうかと話し合いながらやるのはなかなか楽しかった。
その後電車で塩釜に戻り、水産市場に寄って市場を見学、ランチして帰京の途に就いた。帰りはさすがに渋滞に引っかかったものの、塩釜から7時間超で帰れたなら「まずます」というところだろう。ただ、私はもっと東京寄りで渋滞するのかと思っていたら、最も混んでいたのは宇都宮と館林の周辺だったので、「そういうものなのか」と少し驚いた次第。まぁ7時間運転するなんてことができるのも年齢的に限界かもしれないので、その意味でも良い機会だったかもしれない(笑)

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松島

【追記】
ちなみに金華山の起源は、749年に陸奥守・百済王敬福が聖武帝に黄金900枚を送ったことにある。当時の朝鮮半島からの亡命者は先進技術と知識を有するとして、東方開拓に大きく寄与し、優遇されていた。大和朝廷にしても、関東開拓にしても、我々は渡来人の合力をもっと正当に評価すべきではなかろうか。
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2015年05月11日

藤と躑躅と梟と

来日した彼女と「初」デート。
まず近所の神社で藤を見るが、ロシアに藤が無いのはもちろんのこと、彼女の出発前日まで雪が降っていたというのだから、感動もひとしおだろう。ロシアにはツル型の木で、しかも花を付けるものは無さそうだから興味深いのも当然だ。

さらに池袋で話題のフクロウカフェへ。
1週間くらい前に予約したが、やはり休日は予約しないと難しそうだ。
店内は様々な種類のフクロウとミミズクが10羽強おり、かなり大きいものから手乗りサイズのものまである。大きいものは羽を伸ばすと想像以上の大きさになり、圧巻だった。
鳥かごではなく、店内に設置されているバーに止まっており、脚がひもでくくられている。
フクロウなので、見た目は本当に置物のように見えるが、ちょっとした動きや小声での鳴き声が愛らしい。もちろんお触り自由だ。
2、3羽は腕や肩に乗せて記念撮影することができる。フクロウ好き、あるいはファンタジー好きとしては一度は試してみたい。
1ドリンク1時間で週末は1600円。通うかどうかは別にしてデートコースとしては十分アリだと思う。

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そして、根津権現へ。小さい頃に連れて行かれたことはあるらしいのだが、全く記憶に無い。つまり40年ぶりくらいか(笑)
お目当てはツツジ祭り。暖かすぎてピークが過ぎているのと、花も少しヘタってしまっているのだが、都心のど真ん中の斜面に2千株からのツツジが咲き乱れる光景は見応えがある。
ロシアやヨーロッパでもアザリアは咲くものの、株ごとに何輪かの花を付ける程度で、日本のツツジのようにド派手な展開にはならない。それだけに彼女の目にも華やかに写ったようだ。
凄まじい人混みで社殿に入れなかったのはご愛敬か。最近はガイドブックにも載っているようで観光客がかなりの割合を占めていた。まぁ我々も人のことは言えないか。
それにしても、4月中に藤やツツジがピークを過ぎてしまうというのは早すぎだろう。

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posted by ケン at 12:41| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする