2021年01月16日

日米の理想の政治家は?

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要はメディア露出が多く、知名度がものを言うという話。
この手の調査はもはや「知ってる政治家の名を挙げてください」というのと大差なくなっている。

議会制民主主義とは、「合理的かつ理性的」な認識を有する「自立した市民からなる主権者」が「選挙を通じて最適な主権代行者を選出」するという前提の上に制度設計されているが、前提が成立し得なくなっていることを示している。

ソ連崩壊は直接的な原因は経済破綻であったものの、原理的には「社会主義の理想(職住の完全保障)が実現不可能になった」ことに起因している。原理の瓦解は大衆の支持を失わせ、国家の瓦解に際し無関心あるいは打倒へ向かわせるためだ。

日米欧における議会制民主主義の前提崩壊もまたこれと同じ類のものとなる蓋然性が高い。
今後はさらに大衆の無関心と不信が増幅し、不満をためてゆく流れとなるだろう。
posted by ケン at 12:00| Comment(2) | 政治、社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月14日

世襲の何が「悪」か

「世襲議員にもこんな良い人がいたんだ」という声を聞いて、少し考えた。以下、ケン先生の主観である。

世襲か否かは人格とは必ずしも関係ない。
それを言うなら、日本であれ中国であれソ連であれ、共産党員にも「良い人」はいくらでもいるからだ。
ぶっちゃけ、私は中共の皆さんには個人レベルではあるが、非常に良くしてもらっている。
少なくとも私の周囲で、「オレは党員だ」と権威を振りかざす人は見たことない。もちろん、話には聞くのだから普通にいるとは思うのだが、そういうレベルである。

日本を代表するお坊ちゃん学校に6年間通っていた経験や、永田町に20年近く勤務した経験から言っても、いわゆる「叩き上げ」と「おぼ・お嬢」を比べた場合、性格が悪いのは明らかに前者である。仮に外面が良くても中身は腹黒が基本で、菅総理などはその典型例だろう。二階幹事長も父親は県議ではあるが、今の自民党的には「叩き上げ」に分類されるだろう。

基本的に叩き上げは他者を騙し、蹴落としていかなければのし上がれない。結果、叩き上げは「顔は笑っていても目は笑っていない」者が非常に多い。
これに対し、「おぼ・お嬢」は放っておいても周囲が持ち上げてくれるので、他者をどうこうする必要がない。
これだけ考えても、「おぼ・お嬢」は後天的要素で性格が悪くなることは比較的少ないと言える。
結果、「おぼ・お嬢」は世間の感覚とズレているところはあるとしても、「ハラグロ」であるケースは非常に少なく、比較的穏やかな性格であることが多い。

しかし、日本政治において今や自民党議員の3割以上を占める世襲議員は、「悪」の象徴である。
それは性格や能力の問題ではない。
一般的には「世襲は能力が低い」と思われがちだが、世襲議員は何と言っても幼少期から政治的環境の中で育てられているため、初期の知識や経験値が圧倒的に高く、知識や人材や社会的背景も継承しているため、総合力としては「ポッと出の落下傘」よりも高いケースが多い。
問題は、いわゆる「地盤、看板、かばん」を継承している点である。

現代の小選挙区制や参議院の一人区の場合、投票率が50〜60%程度しかなく、投票数の半分を確保すれば確実に当選する。
1つの選挙区に複数が立候補することもあるため、平均的には全有権者の20〜25%の支持を得れば、実は当選できるのだ。
その結果、有権者の10%程度をカネと利権で囲い込めるかどうか、あるいは同数の浮動票を確保できるかどうかが、勝敗の鍵を握ることになる。
自民党の「強い」議員は15%以上の有権者を利権で抱え込んでいるため、圧倒的な強さを誇っている。これは県議や市町村議を巻き込んで利権構造を確立し、中央から予算を引っ張ってくることで成立している。
これに対して、野党はNK党以外は独自の利権構造を持たない、あるいは弱いため、常に「風」頼みの選挙となり、「自民党にお灸をすえる」形でしか勝てない。小沢一郎氏は、民主党政権で利権構造の再構築を試みたが、党内抗争に敗れて失敗に終わった。

いわゆる「世襲」を「悪」とするのは、国会議員を象徴とし県議が予算分配権を握って有権者に利権を配布して懐柔する利権構造が、そっくりそのまま継承されるためである。
ただでさえ過疎化が進む地方では、利権が固定化すればするほど、利権にあぶれた層は都会に出ていくほかなく、競争力のない企業が利権に寄生して存続し、ますます地方を疲弊させている。
有力な世襲議員がいると発言力が大きくなるため、公共投資も増えるが、それは最終的には維持費の肥大化となり、自治体の負担ばかりが重くなっていく。これは、有力議員を輩出している選挙区の公共施設を見て回れば、すぐに分かるだろう。

つまり、世襲議員の「悪」とは、社会階層の流動性を止め、社会構造を腐敗させ、地域の荒廃(見た目だけは立派だが)を進めるという点においてのことなのである。
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2021年01月08日

秩序を破壊する上級国民たち

【二階氏「会食」を否定 「8人で会っただけ」 菅首相参加のステーキ店会合】
 自民党の二階俊博幹事長は27日放送のBS朝日の番組で、14日夜に東京・銀座のステーキ店で菅義偉首相らと8人程度の会食をしたことについて、「別に8人で会っただけで、会食という、そんなことを特にやったわけではない。飯を食うために集まったのではない」として「会食」を否定した。
 二階氏は14日の会合の趣旨について、「いろんな面で出会った人たちで年に1回の忘年会を開いていた。ちょうど良い機会だから首相も各界の代表的な人たちに出会っておいたらいいかなという感じでね」と説明。「頭から3人とか4人とかで切ることではない」として少人数での開催は検討しなかったことを明らかにした。
 そのうえで、司会者から「飲食店で食事をともにしたら会食ではないのか」と聞かれたが、「ただそこでその時間に出会った。そこで出会って意見交換をする。今の事態に対してもどう対応するかということなども考えている」と反論した。
 14日の会食には首相や二階氏の他、プロ野球ソフトバンクの王貞治球団会長、俳優の杉良太郎氏、タレントのみのもんた氏らが同席。首相は16日に「国民の誤解を招くという意味においては真摯(しんし)に反省している」と謝罪している。
(12月27日、毎日新聞)

下手な言い訳はすればするほど、モラル・ハザードを引き起こし、秩序を瓦解させてゆく。
自分たちで「会食は4人以下に」と決めておきながら、「俺らがやったのは8人での意見交換であって、会食じゃない(飯はたまたまそこにあっただけ)」と言うのであれば、全ての国民が同じ言い訳をすることになるだろう。
そのくせ自民党内では「要請」を受け入れない事業者などに罰則を科そうという動きがある。


菅首相の言い訳を見ても、「国民の誤解を招くという意味において」という前提条件を置いた上で、「真摯に反省」とある。
そこで反省しているのは「国民を誤解させてしまったこと」であり、その「誤解」というのは「国民が間違った理解をしている」ことを指す。つまり、「8人での意見交換」を国民が「会食」と理解したことが「誤解」であり、「誤解させたかもしれない」ことを「反省」しているに過ぎない。

他者を罰するためには、まず己を律する必要があるが、それは刑罰の正当性に関わるためだ。
だが、自民党は「オレは法律を作る側であって、適用されるのは汚いゴミクズどもだけ」と言っているに過ぎない。
さすが天皇制に依拠する上級国民様である。
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2021年01月04日

小池都知事が子どもに慰問状作成を要請?

【小池都知事 小中学生を動員≠オ医療従事者に感謝の年賀状プラン 案の定ブーイング】
 小池百合子東京都知事(68)が21日、臨時記者会見を行った。この日、新型コロナウイルスに新たに感染が判明したのは392人。小池氏は「年末年始コロナ特別警報」を発していた。
 会見で小池氏が訴えたのは、医療従事者への感謝の気持ちだ。小池氏は「小中学生に感謝の手紙を送ることを呼び掛けたい。この時期ですから年賀状ですね」と宣言。なんと看護師などコロナ対策の最前線で働く医療従事者に、都内の子どもたちから年賀状を送らせようというのだ。
 この案に対して、リアルタイムで会見を視聴していたツイッターユーザーからは「ズコーッてなってしまった」「私が看護師だったら破り捨てるわ」「そのお金は誰が出すの」「バカにしてんのか」とネガティブなコメントが殺到している。
 もちろん医療現場にお金も出す。年末年始に営業する薬局や、コロナに感染した入院患者を受け入れる医療機関への協力金を用意している。
 小池氏が年末年始にかける思いは真剣だ。「静かな年末年始があったからこそ、2021年は穏やかに過ごすことができたねと思えるようにしましょう」と熱く訴えた。
 これから都内の小中学生は年賀状を書くのに忙しくなりそうだ。
(12月21日、東京スポーツ)

小池氏は「小中学生に感謝の手紙を送ることを呼び掛けたい。この時期ですから年賀状ですね」と宣言。なんと看護師などコロナ対策の最前線で働く医療従事者に、都内の子どもたちから年賀状を送らせようというのだ。

知事の頭の中はもう「慰問袋」でいっぱいなんだろうな。
都民ファーストの皆さんはもう率先して教育委員会に圧力かけているに違いない。
日本の子どもは本当に幸せですなぁ。

やりたいなら、都知事名で感謝状を書いてコスプレ写真でも添付して、「対新型コロナ戦従軍記章」でも送れば十分であろう。そのための褒章制度ではないか。
さらに付け加えると、都知事に教育に介入する権限はなく、明らかに独裁を志向した越権行為である。
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2020年12月31日

マクロン、おみゃあもか!

【仏政府が「6人まで」要請する中…マクロン大統領は10人超で会食 感染判明で同席者が自主隔離】
 フランスでマクロン大統領の新型コロナウイルス感染の余波が広がっている。クリスマスを前に仏政府は「会食の参加者は6人まで」と国民に求めていたが、マクロン氏自身が感染判明前夜に10人以上で会食していたことが判明。参加者が次々と自主隔離する事態に、仏メディアは「クラスター(感染者集団)化の恐れもある」と報じている。
 マクロン氏は17日朝にPCR検査で感染が判明。その後もオンライン会議に出席するなど執務を続けたが、せきや疲労感の症状があるという。仏政府は午後8時以降の外出禁止令を発令中だが、16日夜のエリゼ宮(大統領府)での会食は未明まで続いた。参加者は与党の有力議員や大統領顧問ら10数人で、マクロン氏の最も近くに座ったカステックス首相やフェラン国民議会(下院)議長らが保健当局の指示で自主隔離を始めた。大統領府は「政治課題を話し合う目的で、感染防止のため700人収容の大広間を使用した」と説明。参加者の1人は公共ラジオのフランス・アンフォに「1.5メートル間隔で座り、換気もして、食事中以外はマスクを着けていた」と証言した。
 コロナ軽視の姿勢を貫いた末に10月に感染したトランプ米大統領らと異なり、マクロン氏は「外出時は消毒液を持参するなど常に用心していた」(政府広報官)という。感染判明前まで各国首脳らとの会談や会食も重ねており、会談相手の自主隔離も相次いでいる。先進7カ国(G7)の首脳ではジョンソン英首相が3月に感染しており、マクロン氏は3人目となる。
(12月18日、東京新聞)

実はフランスも同じだったわけだが、政府に対する国民の反応は全く異なる件。

政治家というのは、本質的には「オレが作った法律を他人に守らせる」仕事であり、多くの場合、自分は「法律を守る側でもある」自覚がすっぽり抜け落ちてしまっている。
支持者は支持者で利権目当てで権力者に群がり、市民的自覚のない政治家は便宜供与して支持を強化する。往年の名作ゲーム「フンタ」の原理は、現代の民主国家においても健在である。

危機下において権力が集中、強化されればされるほど、権力の腐敗と市民的自覚の喪失が加速していく構図にある。
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2020年12月25日

200万円で被曝地移住を誘致?

【政府、福島移住に最大200万円 原発事故再生へ支援金】
 政府が2021年度、東京電力福島第1原発の周辺12市町村に移住する人に対し、最大200万円の支援金を支給する制度を設けることが14日分かった。避難した住民の帰還が進んでいないのが背景。移住者を呼び込み、発生から来年で10年となる原発事故からの再生を後押しする。移住してから一定期間の定住や、就業などを条件にする考えで、詳細を詰めている。併せて、受け入れ側の自治体が実施する移住促進事業も支援する方針。財源は復興庁が福島県や市町村に配分する福島再生加速化交付金を活用する。
(12月14日、共同通信)

「(最大)200万円あげるから、被曝した福島に移住してよ!」って軽すぎじゃね?
殆ど満州移民レベルだろう。
そもそも浪江町は、満州からの引揚者が開拓した土地であり、何重にも酷すぎる話だ。

政策を見ても、どう見ても一桁少ないだろう。
出すなら、少なくとも土地と家付き、さらに1千万円とか出さないと、話にならない。
中途半端な資金援助は、「200万円目当て」の詐欺が続出するだけのこと。

こうした意図不明な「やってる感だけ」の政策は「百害あって一利なし」である。
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2020年12月22日

GoToは自民党のために

【“GoTo停止”首相「まだ考えていない」】
 菅首相は11日、インターネット番組に出演し、GoToトラベルの一時停止について「まだ考えていない」と述べました。
菅首相「(Q.GoToトラベルの一時停止について)まだ考えてません。考えていないというか、今日、提言を受けたわけですから、その提言を受けてですね。首長とですね。これから調整をする。そういうところなんです」一方で菅首相は、札幌市、大阪市を目的地とする旅行をGoToトラベルの対象から一時除外している措置などについては延長も含めて対応する考えを示しました。
 また、東京発着の旅行について65歳以上の高齢者などの利用自粛を呼びかけた結果、東京発の旅行を予約していた65歳以上の高齢者のうち、およそ8割がキャンセルしたことを明らかにしました。
 一方、11日に開かれた政府の分科会は、国の基準でステージ3に当たる地域をさらに3つに分け、それぞれの対策について提言しました。これを受け、加藤官房長官は、「どのシナリオに該当するかは都道府県知事の判断を尊重したい」と述べ、知事らが講じる必要な施策を支援していく考えを示しました。
(12月11日、ニッポン放送)

「移動では感染しない」のであれば、今回の感染拡大の原因がどこにあるのか明確にして、対策を打つのが行政と政治の役割だろう。
やはり危険性が高いのは、夜間の飲食店であり、夜8時ないしは9時以降の営業停止や外出禁止措置をとるべきだろう。

「経済への打撃が大きすぎる」というのも間違いではないが、感染拡大が止まらなくなっては元も子もない。
この発想は、中国からの撤兵は無理と判断してアメリカに宣戦布告をしてしまった明治帝政のそれと同じだ。

五輪もGoToも対面授業も何もやめられないスガ内閣は予想以上に短命に終わる可能性がある。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | 政治、社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする