2019年06月06日

有事作戦統制権が韓国軍へ移管

【有事作戦統制権 韓国軍大将が行使へ=韓米国防相会談で合意】
 韓国と米国の国防部は3日、米軍主導の韓米連合軍が持つ有事作戦統制権の韓国軍への移管に伴い、作戦統制権を行使する「未来連合軍司令官」に韓国軍大将を任命することを決めた。
 また、ソウル・竜山の米軍基地の移転により、韓米連合軍司令部本部をソウル南方、京畿道平沢の米軍基地キャンプ・ハンフリーに移転することで合意した。
 韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官と米国のシャナハン国防長官代行はこの日、ソウルの国防部庁舎で韓米国防相会談を開いた後、このような会談結果を盛り込んだ共同報道文を発表した。
 両氏は下半期に合同演習を行うことで一致し、今後実施計画を立てるために協力を強化することにした。
 この合同演習は、韓国軍大将の主導で8月に「19―2同盟」として行われる合同危機管理演習(CPX)とみられる。韓米両軍の定例合同指揮所演習「乙支フリーダムガーディアン」(UFG)に代わるこの演習では、韓国軍の作戦統制権行使能力を評価する初の作戦運用能力(IOC)検証が行われる。 
 国防部は「鄭長官とシャナハン代行は最近の朝鮮半島の安保状況の評価を共有し、朝鮮半島の完全な非核化と平和定着のための両国の外交的努力を支えていくという公約を再確認した」とし、「北の短距離ミサイル発射について憂慮を表明し、北の核・ミサイル活動に対する情報共有を含め、さまざまな分野で緊密な協力を強化していくことにした」と説明した。
 今回の会談は4月に米ワシントンで行ったのに続き2回目となる。シャナハン氏の韓国訪問は1月の就任後初めて。
 シャナハン氏は会談前の冒頭発言で「われわれは相互間の安定に挑戦する北朝鮮の全ての活動を監視していく。われわれの戦略は完全な準備を備えていると考える」とし、「北朝鮮が国際社会が求める規範と規則を責任を持って順守するまで、制裁を徹底的に履行していく」と述べた。
 鄭氏は「昨年9月に結んだ南北軍事合意の履行は、朝鮮半島に軍事的緊張の実質的緩和と南北間の信頼構築のための基盤を提供してくれた」としながら「国防部はこのような基盤をさらに強固にするため、南北軍事合意を引き続き履行し、今年計画された合意事項が支障なく進められるように諸般の準備を続けていく」と説明した。 
(6月3日、聯合ニュース)

どうせ日本じゃロクに報道されそうにないから、載せておこう。
いわゆる「不都合な真実」であろう。
ま、日本のブンヤには意味するところも分からないんだろうけどね。
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2019年05月31日

日本に配慮?んなわけねぇよ!!

【ロシア、対日戦勝記念日を認めず 政府委、日本に配慮か】
 28日のタス通信によると、ロシア政府の立法委員会は、日本が1945年に第2次大戦の降伏文書に調印した9月2日を「対日戦勝記念日」に制定するよう求めた議員立法案を支持しないと決めた。日本に配慮した可能性がある。
 ロシアで9月2日は「第2次大戦終結の日」と定められている。政権側は過去にも「対日勝利の日」に変更するよう求める愛国勢力の要求を拒んでいた。今回の法案は極右の自由民主党の下院議員が提出し、軍事パレードなど祝賀行事を行うよう求めていた。
(5月28日、共同通信)

またぞろマスゴミが希望的観測を垂れ流している。
そもそも日本のマスゴミは、ロシアの5月9日を「対独戦勝記念日」と報じているが、これが間違いで、ロシア語では「День Победы」、単に「勝利記念日」でしかない。
これに対して、ロシア自民党が「第2次大戦終結の日」としている9月2日(祝日ではない)の名称変更を求めているわけだが、それは「День безоговорочной капитуляции Японской империи」、つまり「大日本帝国無条件降伏記念日」にしようというもの。
こんなものが成立すれば、今度は5月9日の名称変更が必要になってしまうだろう。

要は法律の立て付けと休日の名称に齟齬が生じるため、正常な感覚を持つ法律家なら普通は反対する話であり、「日本に対する政治的配慮」が入り込む余地など無い。
こんなロシア語が分かるものがちょっと調べればすぐ分かるようなデマを報じるのは、マジで勘弁して欲しい。
共同通信にはロシア語ができる者がいないのではないか。
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2019年05月06日

ルーマニア革命をめぐる陰謀論

【1989年のルーマニア革命 元大統領派がテロ「自作」 元軍検事長が証言】
 ソ連崩壊につながった1989年の東欧革命で唯一、多数の市民の流血を伴ったルーマニア革命。チャウシェスク独裁政権崩壊後に発生し、850人以上が犠牲となった銃撃戦について、後に政権を握るイリエスク元大統領(89)の元側近が「テロリストの攻撃」をでっち上げて引き起こしたものだったと事実上認める供述をしていたことが、同国検察関係者への取材で判明した。イリエスク氏ら元共産党幹部や軍はこの銃撃戦を機に新政権を樹立。革命は市民デモに乗じて政権を奪取した「盗まれた革命」との見方があるが、その説を有力視させる証言だ。
 ルーマニア革命を巡る経緯には不明な点が多く、中でも銃撃戦の発生原因は最大の謎とされてきた。同国検察は先月8日、イリエスク氏を偽情報を流して銃撃戦の混乱をあおったとして人道に対する罪で起訴。今後の公判で元側近の供述など捜査の詳細を明らかにする方針とみられる。
 問題を長年捜査したダン・ボイネア元軍検事長(68)によると、この供述を行ったのは革命後のイリエスク政権で国防相となるスタンクレスク将軍(2016年に死亡)。革命では89年12月22日正午ごろ、市民デモの拡大でチャウシェスク氏が共産党本部から逃亡。だが、同日夜の銃撃戦の発生で市民らは街頭から消え、イリエスク氏らが結成した「救国戦線評議会」が全国の党施設や役所を占拠し全権を握った。イリエスク氏らは当時、「外国人テロリストが攻撃してきた」として軍とテロリストとの銃撃戦と説明していたが、スタンクレスク氏は検察の調べに「テロリストがいないことは最初から知っていた」と供述したという。
 また、検察側が入手した「軍人日記」と呼ばれる軍内部の日誌には、スタンクレスク氏が兵士らに主要施設の占拠を指示し「不審者や抵抗者がいれば銃撃しろ」と命じていたと明記。軍が数日間で1250万発の銃弾を使用、市民の家屋を戦車やヘリコプターで銃撃した様子も記録されていた。ボイネア氏は「混乱を生むことで主要施設から市民を排除し、軍を後ろ盾にした政権奪取を容易にする狙いがあった」と指摘した。
 一方、イリエスク氏は疑惑への関与を否定。毎日新聞は昨年12月と今年2月、イリエスク氏に取材を申し込んだが「捜査中」を理由に拒否された。
 イリエスク氏は革命直後の90〜96年のほか、00〜04年にもルーマニアの大統領を務めた。
(5月3日、毎日新聞)

毎日新聞は良い仕事をしている。
二言目には、陰謀論だのフェイクニュースがどうのと言うリベラル派に読ませてやりたい。
まったく陰謀的要素の無い革命などまず存在しない。
レーニンはドイツの支援を得ていたし、日本も一時期は支援していた。
スターリンもワレサも当局とは一定の取引をしていた。
野坂参三は「眼の治療」なる理由で釈放されて、その後渡米した。
現代にあっては、アメリカはロシアの野党勢力(リベラル派)を大々的に支援し、ロシアもまた逆のことをする。
明治維新なんぞ、重要なところは「陰謀しかない」くらいに陰謀だらけの歴史だ。
そこにだけ焦点を当ててしまうと、本質を見失ってしまうだけの話であり、陰謀自体は常に存在するとみて良い。

西南戦争は根源的には士族特権を失った士族層の不満に起因していたが、直接的には大久保利通一派が反乱を仕向けた疑いが濃厚にある。これを「大久保の陰謀」と断言してしまうと、「士族特権の喪失」「薩摩には武士が多すぎて失業問題が深刻だった」などの本質が見えなくなってしまうが、かといって「陰謀論はデタラメ」と言ってしまうと、政府側を正当化することにしかならない。

【参考】西南戦争の原因を考える

ルーマニア革命も真相が明らかになれば、また別の風景が見えてくるだろう。
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2019年04月22日

ノートルダム聖堂火災で黄巾の乱が拡大?!

【ノートルダム高額寄付に怒り=反政府デモ激化も−フランス】
 大火災に見舞われたフランスのパリ中心部にある観光名所、ノートルダム大聖堂の再建のため、大富豪らから多額の寄付金の申し出が相次いでいることに対し、マクロン大統領の政策に反対し昨年11月からデモを続けている抗議運動参加者らは「不公平だ」と不満を募らせている。抗議運動の中心となっている女性は17日、「社会的な惨状には何もしないのに、わずか一晩で膨大な金を拠出できることを見せつけた」と高額な寄付を批判。インターネット交流サイト(SNS)上では「人間より石が優先されるのか」などと反発する投稿が相次いだ。
 有力紙フィガロは、20日に予定されているデモについて「怒りを募らせたデモ隊が結集する可能性がある」と指摘。再び破壊行動が起きる恐れがあると報じた。
(4月19日、時事通信)

第一報だから仕方ないかもしれないが、雑な記事である。
ノートルダム大聖堂の火災を受けて、「寄付」を表明したのは、フランスを代表する大富豪たちで、このうちわずか三家だけで600億円近くに達したという。
すなわちアパレル大手のケリング社を経営するピノー家が1億ユーロ、同じくLVMHのアルノー家が2億ユーロ、続いて化粧品ロレアル社のメイエー家が2億ユーロである。

フランスの法律では、個人は慈善寄付の66%を税金から控除することができ、企業は同60%が還元されるという。
つまり、単純計算で1億ユーロの企業贈与に対して、6千万ユーロの税金が控除されることになる。広告費と税金対策としては、「今やらないでいつやるか!」という話だろう。
話はまだ終わらない。米ブルームバーグ社の富裕指標では、このフランス大富豪三家の総資産は推定で1600億ユーロに達するという。

富裕税を叩き潰し、庶民に増税を課し、自分たちの資産は海外に退避(租税回避)させるという、フランスの富裕層と、その代弁者であるエリートたちに対する強固な不信と不満を理解しないで、現代フランスを語るのはやめて欲しい。
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2019年04月15日

ヴォルゴグラード改めスターリングラード?

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4月12日の「ノーヴォスチ」記事。
2023年に迎えるスターリングラード戦80周年に向けて、現在のヴォルゴグラードの市名を「スターリングラード」に戻そうという運動があるという。まずは住民投票を行うために運動を展開しているようだが、現実にはネット調査だと、793人の回答に対し、72%が反対、12%が「ツァーリツィン」(革命前の市名)、16%が「スターリングラード」支持だったという。回答者数が少ないので容易には判断できないが、厳しい道のりではありそうだ。
少なくともロシア人は意外と冷静と言えそうだ。
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2019年04月10日

英軍、野党党首写真を標的に射撃

【英軍、野党党首写真を標的に射撃 ネットに動画流出】
 英軍の兵士が最大野党、労働党のコービン党首の写真を標的にして射撃を練習している動画がインターネット上に流出し、国防省が調査を始めたと英メディアが3日報じた。メイ首相が2日、コービン氏に対し、英国の欧州連合(EU)離脱を巡り互いに納得できる合意案を模索するための協議を呼び掛けたばかりで、波紋が広がっている。
 動画には空挺部隊所属の軍人とみられる4人が射撃をする様子が映っている。アフガニスタンの首都カブールで撮影されたとされる。国防省の広報担当者は「全く容認できない。軍が求める(行動の)水準を大きく下回っている」と批判した。
(4月3日、共同通信)

いろいろな面で英国は末期症状の模様。
暴走する民意、その民意を制御できない、あるいは民意を反映できない議会。
そして、政党を敵視する軍部。
戦前の日本とは異なるが、大まかな症状ー議会政治あるいは議会制民主主義の機能不全が顕在化しつつあることを示している。
だからどうというわけではなく、我々はそういう時代に生きていることを自覚しなければならない。
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2019年03月31日

EU離脱協定案で瓦解する英国の議会制民主主義

【「裏切るな」怒る英市民 EU離脱協定案、3回目の否決】
 英国が欧州連合(EU)から抜ける条件を定める協定案が29日、英議会下院で三たび、否決された。当初、同日午後11時(日本時間30日午前8時)に離脱するはずだった。離脱支持の市民は「約束が違う」と怒る。英政府・議会は、あと10日余りで英国が向かう道の最終決断を迫られる。
 下院は29日の採決で、メイ氏がEUと合意した離脱協定案を賛成286、反対344で否決した。58票差となり、1回目(1月15日)の230票差、2回目(3月12日)の149票差より負け幅は縮まった。
 今回、将来の通商関係の大枠を示す「政治宣言」を対象から外し、離脱後の移行期間などを定めた協定案に絞って採決。メイ氏は「可決されれば辞任する」と退路を断ち、反発する勢力の支持を得ようとした。それでも可決できなかった。協定案にある北アイルランドの国境管理の規定への反発のほか、EUとの合意なしの離脱でもいいという勢力が動かなかった。
 英国会議事堂周辺は29日、離脱を実現できない政治に、怒りと不満をぶつける人であふれかえった。「民意を尊重しろ」「裏切るな」などと書かれたプラカードを掲げた参加者が英国各地から集まった。
(3月31日、朝日新聞)

もう一つの問題は、国民投票自体の難しさである。「EUを離脱するか、残留するか」という重大な社会的選択を、「イエス、オア、ノー」二択で決めてしまい、しかも超僅差で決定しまったことは、今後の意思決定に重大な禍根を残す恐れがある。具体的には、スコットランドの独立が再燃したり、他のEU諸国でも離脱が加速したりする懸念がある。
国民投票は、デモクラシーを構成する重要な要素かもしれないが、その運用はごく慎重であるべきだと考える。
英国でもエリート不信、2016/06/25)

概ね私が指摘した通りになっている。
イギリスの場合、そもそもEUに加盟するメリットが小さかったにもかかわらず、「バスに乗り遅れるな」的なノリで加盟した結果、過大な供出が求められる一方で、移民やら難民やらを押しつけられ、安価な労働力を使用する資本家はボロ儲けしたが、それ以外の層は圧倒的に赤字超過に陥ってしまった。

本来、EUは「欧州大陸で戦争を起こさない」ためのシステムで、本質的には「独仏同盟」だったはずだが、フランスが衰退する中で、実質的に「ドイツ帝国」と化してしまっている。
また、安全保障面ではアメリカの影響力が大きすぎるNATOへの対抗手段としてEUに価値が求められた。だが、アメリカの権威を利用するイギリスにとってはNATOにさえ入っていれば、EUに入るメリットは無かったはずだが、そこを見誤ってしまった。

こうした問題は本来英国議会で調整されるべき課題だが、議会での調整が不可能になり、議会で主導権を得ようとした保守党のキャメロン氏が国民投票に踏み込んだ結果、完全に収拾が付かなくなってしまった。
今回の離脱案にしても、国民投票に従うなら、否決するのは「主権者に対する離反」になってしまうし、離脱案の内容に不備があるのであれば、議会内で調整すべきものであるはずだが、どちらも不可能になっている実情は、議会制民主主義の破綻を意味している。

もっとも、EUはEUで民主的正統性を持たないEU官僚が財政に絶対的権威を持っており、こちらはこちらでデモクラシーの根源が侵されつつある。東欧に権威主義政権が続々と誕生し、南欧が統治不全に陥りつつある現状は、日本では十分に報道されていないものの、非常に深刻な事態にある。

日本の場合は東欧型の権威主義政治をもって、危機の打開を図ろうとしているわけだが、排外主義の高まり、財政危機、政治的無関心と腐敗の蔓延など、それはそれで困難を抱えている。
英国の問題については、下記の記事で言い尽くしているので、参照して欲しい。

【参考】 英国でもエリート不信
posted by ケン at 10:33| Comment(0) | ロシア、中国、国際関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする