2017年08月10日

民進党代表選2017の初期情勢2

【民進・枝野氏、代表選出馬表明 一騎打ちへ】
 民進党の枝野元官房長官は8日、来月の代表選挙に立候補することを正式に表明した。すでに前原元外相が立候補を表明していて、両者の一騎打ちとなる見通し。民進党・枝野元官房長官「自民党とは違うと。その違いを強調、明確にして、あるべき社会の姿を明確に示していく。多様性を認め合い、困った時に寄り添い、お互いさまに支え合う、そんな日本を目指す。この旗を明確に、そして高く掲げて政権を目指す」
 会見で枝野氏は、党が目標としてきた「2030年代原発ゼロ」の前倒しを目指すことや、介護職員や保育士など福祉関係者の賃金底上げなどを訴えた。また、枝野氏は共産党を含む野党共闘について、「今の自民党を止めるために、同じ思いである政党と一致する範囲の中でできることをやる」と述べ、条件つきで進めていく考えを示した。
 枝野氏は党の幹事長を務めていた際は野党共闘を進めていたが、8日は「他の党と連携することで、民進党を応援している人が離れていっては元も子もない」と述べ、これまでよりも慎重な姿勢も示した。
(8月8日、日本テレビ)

民進党代表選挙は前原氏と枝野氏の一騎打ちになる模様。第三の候補はどれも集約できず、20人の議員推薦人を集めることができず断念した。

一騎打ちになったとはいえ、状況は圧倒的に前原氏に有利で、聞くところでは枝野氏は20人の推薦人を集めることすらギリギリで、党重鎮級の名が並ぶことになりそうだという。一般的には、重鎮の名はこうした推薦人名簿にはのせず、若手を中心に並べて「若手が推して、みんなで頑張ります」という雰囲気を前面に出す傾向があるが、枝野氏の場合、「推薦人辞退」が続出しているという。これは、枝野氏の支援母体と考えられた党内リベラル派からも嫌われている、ないしは「負け戦に荷担したくない」という空気が広がっていることを示している。ビラを配布する秘書にすら事欠くというのだから、話にならない。つまり、戦う前から負けている。
枝野側は「党員票で前原氏を圧倒できる」と考えているようだが、現実には「やや上回る」程度に終わるのでは無いか。

枝野氏は、何と言っても菅政権の官房長官を務め、党内で3度幹事長を担うという他には無い業績を有していながら、共に剣を取ってくれるものもいないらしい。
治承・寿永の乱(いわゆる源平合戦)において、最初に挙兵した源頼政が、摂津源氏当主(清和源氏嫡流)として以仁王を擁しながら、わずか150騎しか動員できなかった故事が思い出される。

一方、前原氏はすでに何年もかけて代表選出馬を準備しており、旧維新残党と懇意にし、仇敵だった小沢氏とすら和解、井手英策氏のようなリベラル派の学者をも取り込んで、輪を広げてきた。そこに、保守新党への合流を熱望する若手議員や、NK党との共闘を憎悪する同盟系労組議員などが加わり、すでに国会議員の3分の2以上の支持を得るに至っている。
では、前原選対が盛り上がっているかと言えば、そういうことでも無いらしく、消極的に前原氏が選ばれている、ないしは「保守新党合流には前原の方が都合が良い」という理由から支持されているに過ぎず、選対自体は盛り上がっていないという。
とはいえ、個人としては枝野氏が優秀だとしても、政治家としては前原氏が経験値を積んでレベルアップしていたことは間違いない。

「いかに党を活かすか」ではなく「いかに党を葬るか」を選ぶ選挙では、盛り下がるのも当然だろう。

【追記】
党内の議員たちはしきりに「今回の代表選はリベラル対保守の構図では無い」旨を強調しているが、彼らがそう言えば言うほど、「対立軸が無いのになぜ選挙やるんだ?」「要は理念もイデオロギーも無いということ」「なんだお山の大将になりたいだけか」と思われるだけの話だろう。実際のところ、信念もイデオロギーも無い連中の集まりだから仕方ないのだが(爆)
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2017年08月01日

民進党代表選2017の初期情勢

【<民進代表選>動き活発化 江田氏に出馬促す声】
 蓮舫代表の辞意表明に伴う民進党代表選で、前原誠司元外相と枝野幸男前幹事長は31日、それぞれ党重鎮と会って立候補への環境整備を進めるなど動きが活発化した。党内の一部には「第三の候補」を探る動きもあり、江田憲司代表代行に近い議員が「旧民主党のイメージ払拭(ふっしょく)が必要だ」として江田氏に出馬を促した。
 前原氏は31日、国会内で川端達夫衆院副議長と会談。枝野氏は野田佳彦幹事長と会ったほか、リベラル系議員で構成する赤松広隆元農相のグループが会合を開いた。
 「第三の候補」を巡り、江田氏ら約10人が同日、東京都内で会合して対応を協議した。一方、昨年9月の代表選に立候補した玉木雄一郎幹事長代理は同日、記者団に「幹事長や代表を支える立場だった自分が出るのは筋ではない。現時点では白紙だ」と述べるにとどめた。
 野田氏は同日の記者会見で、前原氏と枝野氏について「あえて厳しい局面でリーダーになろうとする方がいることに敬意を表する。働き盛りで素晴らしいリーダー候補だ」と語った。
 民進党は8月1日に常任幹事会を開き、代表選で党員・サポーター投票を実施するかや選挙日程を決める。ただ、党内では「代表選をやっている場合か」などの不満もあり、国会議員だけの投票による早期の新代表選出や、候補者一本化による無投票を求める声も出ている。
(8月1日、毎日新聞)

下っ端としては、毎年代表選挙をやるのは本当に勘弁して欲しい。去年の岡田氏にしても、今回の蓮舫氏にしても、やる気満々の姿勢を見せておきながら、突然意味不明な理由で辞任して他者に丸投げするとか、殆ど昭和前期の総理大臣である。
党代表の座が1年と務まらないのは、それだけ党の統制がままならず、何かと言えば下から足を引っ張る向きが強いことを示しており、同時に足を引っ張る者を抑えつけられない代表の弱さの表れでもある。つまり、岡田氏にしても蓮舫氏にしても、党内に強い基盤が無く、自前の戦力を持たないことが祟っている。言うなれば、関ヶ原戦役における石田三成で、当時三成が100万石、4万人の兵力を持って戦役に臨んでいたら、異なる結末もあっただろう。言い方を代えれば、小さい元手で賭博に臨むような話で、そもそも勝ち目が薄かった。カネを持っていない博打打ちは、ほぼほぼ負けるものなのだ。
民主党政権前の小沢・鳩山路線が安定していたのは、二大派閥が強い同盟関係にあったためだった。

今回の代表選挙は、現在のところ枝野氏と前原氏が出馬の意向を示し、第三勢力が候補擁立を模索しているが、20人の推薦人を集めるには至っていない。一部では、「推薦人20人はハードルが高すぎる」との批判があるが、仮に推薦人を10人しか集められなかったものが、選挙の妙で代表の座に就いたとしても、岡田氏や蓮舫氏と同様、党の統制に失敗する可能性が高い。推薦人は、いわば保証人のようなもので、20人の保証人も集められない者が、150人からの国会議員をまとめられるだろうか、という話である。

まだ2人が立候補意志を表明したばかりだが、党内の下馬評は「前原圧勝」である。上の喩えと同様、枝野氏はどこまでも一匹狼で、旧社会党系やリベラル派に依存しているが、前原氏は弱体化したとはいえ党内保守派の「顔」だからだ。しかも、党内の国会議員を始め、総支部長(議員候補)から自治体議員まで「もはや民進党のままでは戦えない」という認識が共有されつつあり、「前原代表の下で解党して小池新党に合流、保守新党の結成をめざそう」という流れが強まっている。
例えば、東京の場合、衆議院25選挙区の総支部長(空白あり)と参議院議員が2人いるが、このうち枝野氏に投票するのは5人いるかいないかだとされている。これは、先ごろ行われた都議選の大敗を受けて、「一刻も早く小池新党に合流すべき」という気運が高まっているためだ。また、愛知の場合、15人の総支部長と3人の参議院議員がいて、このうち枝野氏に投票するのは3、4人と見られている。こちらは、連合内の特に同盟系が強い選挙区で、連合が保守新党に舵を切ったことを受けての流れになっている。他も程度の差はあれど、似たようなものだろう。

結果、「前原圧勝」が明白であるため、前原支援の流れが加速する一方、リベラル派はすでに戦意を喪失、「何とか話し合いにして選挙は避けるべき」という不戦論(敗北主義)が蔓延している。下手をすると、枝野氏は20人の推薦人すら集められなくなるかもしれないほどだ。選挙をやる前から左派は自壊、選挙そのものが成立しない可能性もでてきている。

【追記】
一般論として「いま代表選をやっても党内に亀裂が残るだけ」というのは理解できるが、それはあくまでも身内にしか通用しない論理であり、公党である以上は、代表選挙を行うのが筋で、それを否定したらデモクラシーの正統性が揺らいでしまう。また、戦う意志すら見せないものに敵が妥協する必要もないわけで、民進党のリベラル派と言われる連中が政治家ではないことを示している。他方で毎年代表選挙が行われることで、党員・サポーターの士気や信頼は急低下しており、これも党崩壊への遠心力になっている。組織の統制という点では、蓮舫氏が辞任した場合、残りの任期は代表代行が代行すべきで、そうでなければ「代行」の意味が無い。民進党は組織としても非常に脆弱だと言える。

【追記2】
2人の主要候補については、一人はカク丸、もう一人はパソNA疑惑があり、暴露合戦に陥る恐れもある。
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2017年07月31日

レンホー辞任は瓦解の序曲か

【蓮舫氏「統率する力が不足」、1年持たずに辞任】
 民進党の蓮舫代表が、就任から1年も持たずに辞任に追い込まれた。党内の各グループは代表選に向けて動き出したが、反転攻勢の糸口は見いだせず、野党再編の機運が高まりそうだ。「多様な声を持った議員を一つにまとめて動いていく。その部分で、統率する力が不足していた」27日、「勝負服」である白のジャケット姿で国会内の記者会見場に現れた蓮舫代表は、吹っ切れた様子で時折笑みを浮かべながら記者の質問に応じた。党関係者によると、蓮舫氏が辞任を決断したのは前日の26日夜。蓮舫氏は、すぐさま党職員に連絡し、翌日に臨時執行役員会を開くよう指示したという。執行役員会では、辞意を表明した蓮舫氏に対し、複数の出席者が思いとどまるよう求めたが、蓮舫氏は「出処進退は私自身が決める。私は揺るがない」と訴え、最後は押し切った。
(7月28日、読売新聞)

蓮舫氏が民進党代表を辞任。ケン先生は氏の資質について最初から疑問を呈していたし、都議選に際しては「敗北確定の党中央がクビを突っ込めば責任問題に発展する」と忠告、重国籍問題で突き上げが激しくなった際には「戸籍を開示したところで問題は解決しない」と提言していたが、全てその通りになった。

レンホーは党代表に相応しいか?
道徳的正統性をも失った民進党・続
そもそも自分たちの選挙の当落のために、自分たちで選んだ代表者を平気でスケープゴートにする連中が、どうして一般市民の人権や財産を守るだろうか、守るわけが無い。そのような基本的なことも理解していないことを露呈してしまっている。
(道徳的正統性をも失った民進党・続)

案の定、蓮舫氏に戸籍開示を求めていた連中は、代表辞任の表明をも受け流して慰留することは無かった。さらに蓮舫氏は、野田氏の幹事長辞任を受けて、党幹部の複数に幹事長就任を打診したものの、全て断られて完全に頓挫した。もっとも、蓮舫氏は記者会見で「人事には手を付けていない」などと虚偽答弁を行っており、重国籍問題での対応を含めて、どこまでも不誠実で代表の資質に欠けていたことを露呈した。

とかくマスゴミは蓮舫氏の対応や都議選の敗北に原因を置きたがるが、現実はそれほど単純な話では無い。
蓮舫執行部が、党の統制に失敗したのか、もともと「非自民、反共産」という非常に緩い枠組みで「選挙互助会」の役割のみを期待されて成立していたのが民進党だった。本来であれば、民進党は「緩い枠組み」であるが故に、根幹となるイデオロギーを持たないが故に、大まかな戦略と将来像(政策の方向性)を提示し続けないと、常に空中分解してしまう恐れがあった。それでも2000年代の民主党のように、上昇傾向にあったときは、「選挙互助会」の機能だけで何とか制御できていたところもあったが、支持率が一桁台で推移し、衆議院議員選挙で100議席も取れないとなると、「選挙互助会」としての価値は失われてしまう。

その意味で、「都議選の敗北」は大きな原因ではあるのだが、問題は敗北そのものではなく、前哨戦の段階で都連幹部(一門衆)を中心に半分が離党してしまい、「これでは戦えない」と泣きつかれて党中央が全面介入したところ、それでも「17→5」という結果に終わった点にこそ、問題の根源があった。それでも全面的に責任を認めて謝罪するのならまだしも、「当初はゼロとか1とか言われていたものが、党中央の健闘によって5議席も確保できた」「自民党の議席減の方が大きかった」と強弁して、幹事長の辞任表明が遅れたことも、不満を持つ議員たちに油を注ぐところとなった。

また、都連幹部が我先とこぞって離党し、都民ファーストに走ったのは、「民進党では選挙は戦えない」という判断が根底にあるが、有権者、直接的には後援者たちがこぞって「民進党はもう終わりだ」と離党を煽ったところが大きい。
その背景には、民進党が「もり・かけ」で政府批判を繰り返す一方で、「コンクリートから人へ」「国民の生活が第一」に象徴される小沢・鳩山路線のような「自民党政治に対するアンチテーゼ」を提示できていないことに対する不安と焦燥がある。
ところが、元々過剰適応症候群(ネトウヨ)の傾向がある蓮舫氏が代表になり、「自民党に入れなかった」野田氏が幹事長になったことで、民進党は完全に対抗軸を失い、ただ政府批判を繰り返すほかなくなってしまった。
結果、自民党員でありながら「都政改革」を繰り返した小池氏に圧倒的な支持が集まってしまったのである。そうなると、「別に民進である必要は無いよね」という議員が続出するのは避けられなかった。
例えば、蓮舫氏は辞任の記者会見で次のように述べている。
今の日本が抱えている課題はたくさんあると思います。この課題、財政再建、人口減少など、去年、おととし分かったことではなく、30年前から分かっていて、長く長く続いた自民党政権が放置していて、その問題が深くなっていた。それに対して安倍内閣は、財政再建なども含めて消費増税を2回先送り。本当に着手しなければならない財政再建には手を付けませんでした。蓋を開けてみれば、自分のお友達を優遇する、そのアンバランスさを見ているとしっかり対峙ができる、そういう民進党でいたいと思っています。

つまり、彼女にとって現代日本の政策課題は、貧困、低賃金、超長時間労働などではなく、「財政再建」や「人口減少」が優先されるという認識なのだ。同時に民進党内でそれが指摘されないこと自体、政治の腐敗なのではないか。

もう一つは連合の動きである。
連合としては「政府法案に反対する野党は百害あって一利無し」であり、連合の政府交渉をサポートしてくれるような「体制内野党」こそが望ましい。言い換えれば、TPPや共謀罪に反対する民進党は連合による交渉の足を引っ張るものでしかなく、これらに文句を言いつつも、譲歩を引き出しつつ、かつ連合の交渉をも有利にしてくれる「野党」が好ましいという話だ。
(中略)
それなりに勢力を持っていた頃の民主党であれば、自民党に対抗できるだけの勢力と交渉力を持っていたので、わざわざ労働組合が政府に秘密交渉を持ちかける必要も無かったのだが、ここまでパワーバランスが崩壊してしまうと、政府・資本側に従属することで、ごく狭い範囲の大企業正社員の既得権を保護してもらうのが、組織としては精一杯の課題になってしまっている。
従って、連合としては民進党に替わる、より対政府交渉力(懇願力)を有する保守新党をつくり、議席数を回復させつつ、政府に協力的な形でより大きな妥協を引き出せる衛星政党の創設へと舵を切るのが、合理的選択となっている。
労働者の期待を裏切る連合の何故

民進党の最大支援団体である連合は、すでに内部では保守新党結成に舵を切っている。こちらは、大企業正社員の特権を維持すべく、「自民党にお願いできる野党」の結成をめざしている。都議選で都民ファーストを支援したのは、その試金石であり、好結果が出た以上は、新党結成に向けて動きを本格化してゆくだろう。
民進党内の中間派や左派までもが揺らいでいるのは、連合が党を見限ったためである。

現状、今回の代表選は、枝野、前原、若手の三人で争うことになりそうだが、前原氏が勝てば左派を切って保守新党に合流、前原氏が負ければ、右派と中間派を引き連れて保守新党に合流する流れにあり、「枝野代表の民進党では選挙に勝てない」という認識が共有されつつある。すでに民進党は崩壊の過程に入っている。
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2017年07月24日

ふるさと納税に見る腐敗政治

これは裏を取っていないので話半分になるが、「さもありなん」である。
下手に裏を取ろうとすると足がつく恐れがあるので、必要性の低いケースでは用心を優先することにしている。

第一次安倍政権の話になるが、「ふるさと納税」の導入に反対した総務省の自治税務局長が更迭された。
いわゆる「ふるさと納税」(実務的には寄付控除)を「目玉政策」に掲げていた菅総務大臣(現官房長官)は、同制度の問題点の数々を指摘して反対していた税務局長を更迭したという。

まず「ふるさと納税」のおさらいをしておこう。
納税者が居住地以外の自治体に寄付すると、2千円を超えた額が、年収などに応じて限度額まで控除される制度で、2015年には控除額が2倍程度に引き上げられ、寄付控除申告の手続きも簡単になったため、寄付額が急増している。15年度の総額は全国で1652億9千万円。
だが、同制度による税収増を狙う地方自治体が、返礼品競争を激化させた結果、同年度の返礼品調達費用は約633億円、納税額(寄付額)に対する返礼品調達価格の割合(返礼割合)は約38%に上った。
当然ながら、返礼品の財源は税収であり、同制度を利用した納税者の居住自治体の税収は減ることになる。

横浜市を選挙区とする菅義偉氏が「ふるさと納税」に固執するのは理由がある。
彼の後援会の中でも、最も有力なのが同氏の出身母体でもある「秋田県人会」で、選挙区内の県人会がこぞって集票活動に当たるという。
都会の人間からすると、「県人会がそんなに凄いのか」「いても数十人とかだろう」という印象を受けるのだが、都市部の保守業界ではこれが有力な支持基盤で、ベテラン秘書に言わせると「いかに多くの県人会を組織し、まとめられるかが、都市部における集票のカギとなる」という。つまり、保守地盤の弱い都市部では、郷里的紐帯をいかに組織するかがポイントなのだ。

その菅氏にとって、県人会の人間がこぞって「郷里に錦を飾り、しかも膨大な御礼がもらえる」ふるさと納税制度は、県人会の支援に対する見返りであり、これを拡大することはあっても、制度を縮小することなど「あってはならない」ものだった。

何のことは無い、郷里の人間を政治的に動員して私腹を肥やさせ、郷里的紐帯に基づくパトロネージによって自身の権力を拡大させているのだ。まさに開発独裁型政治である。
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2017年07月21日

差別主義者に餌をくれてやった蓮舫

【蓮舫氏、「二重国籍」幕引き図る=求心力回復なお厳しく】
 民進党の蓮舫代表が「二重国籍」を昨秋に解消した証拠として戸籍謄本の一部開示に踏み切ったのは、学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設問題で安倍晋三首相に説明責任を求める手前、自らの姿勢もただした方が得策と判断したためだ。問題が浮上してから1年近く経過してからの公表で、蓮舫氏側はこれを区切りとしたい考えだが、求心力回復は容易でない。
 「誠実に説明されたと評価したい」。蓮舫氏に戸籍公開を求めていた民進党の今井雅人衆院議員は18日、記者団の質問に歓迎してみせた。二重国籍問題は「加計」で攻勢を強める民進党の足かせとなっており、執行部の一員も「遅きに失したとはいえ、良かった」と胸をなで下ろした。
 国籍問題は昨年9月の代表選で表面化。本人の説明が二転三転したことで批判を浴びた。「潔白」を証明するための戸籍公開については「プライバシーに関わる」と一貫して拒んできたが、先の東京都議選の敗北を機に、党内からも開示を求める声が強まっていた。蓮舫氏は18日の記者会見で「私は野党第1党の代表であり、政府に強く説明責任を果たすことを求めている。こうした立場を踏まえ、戸籍の一部を開示することとした」と説明。双子の子どもが今春に成人を迎え、「了解を得た」ことも開示の理由に挙げた。
 一方、戸籍開示要求をめぐっては、「出自による差別を禁じる憲法14条に反する行為」との反対論が内外にあった。蓮舫氏は会見で「前例とすることは断じて認めない。こうした開示は私で最後にしてほしい」と訴えた。党執行部はこれを幕引きとし、来週行われる予算委員会の閉会中審査などを通じ、政権攻撃に集中したい考えだ。ただ、都議選敗北の責任問題はくすぶっており、野田佳彦幹事長ら主要幹部の刷新を求める声もある。蓮舫氏の苦しい立場は続きそうだ。 
(7月19日、時事通信)

どうにも攻撃的な人間というのは防御が苦手らしい。防御において重要なのは、敵の攻撃に過敏に反応するのを戒め、時間稼ぎを行いつつ、ひたすら時が過ぎるのを待てる「鈍感力」である。

今回の蓮舫氏の場合、党内外のレイシストからの戸籍開示請求に屈し、本来もっとも重要なはずの個人データベースを公開してしまった。これによって、社会のあらゆる場面で、誰もが「貴様が日本国籍かどうか、二重国籍で無いかどうか確認するから、戸籍を見せてみろ」と言えるようになってしまった。村田氏が「前例にしない」などと言ってみたところで何の意味も無い。彼女は、自分の代表位を守らんがために、自らの手でパンドラの箱を開いてしまったのだ。

ところが、彼女の情報開示によって明らかになったのは、自らの経歴詐称が疑惑では無く事実であったことであり、二重国籍のまま国務大臣を担っていたことだった。つまり、レイシストたちに新たな餌を与えてしまったわけで、「これで終わり」になどなるはずもない。
それどころか、パンドラの箱を空けた蓮舫氏は、リベラリストをも裏切った形となり、今後は防御射撃も期待できず、次なるレイシストたちからの攻撃に対しては守る術もない。言うなれば、自ら堀を埋め、外郭陣地を打ち壊してしまった大坂城の豊臣家と同じだ。

まぁ「バカに付ける薬は無い」ということか。
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2017年07月14日

3割サイコパスの永田町

【<豊田議員の暴行疑惑>元秘書が被害届提出 県警、傷害容疑で捜査へ】
自民党に離党届を提出した豊田真由子衆院議員(42)=埼玉4区=の暴行疑惑で、政策秘書を務めていた50代男性が県警に被害届を出していたことが7日までに、関係者への取材で分かった。埼玉県警は豊田氏から事情を聴き、傷害容疑などで捜査する方針。関係者によると、元秘書は6月27日、県警に被害を相談し、今月6日に改めて被害届を提出したという。豊田氏の暴行疑惑を報じた週刊新潮や同誌がネット上に公開した音声などによると、豊田氏は5月、運転中の元秘書に「私が受けた痛みがどれだけか分かるか」「このはげ」「死ねば」などと罵声を浴びせ、頭や顔を数回殴ってけがを負わせたとされる。事務所関係者は、元秘書が高速道路の出入り口を間違ったことなどから豊田氏が激高したと説明。5月19日〜21日に計7回、男性の顔などを殴ったという。元秘書には直接謝罪したとしている。暴行疑惑が報じられた6月22日、豊田氏は離党届を提出した。豊田氏は厚生労働省課長補佐を経て、2012年の衆院選に埼玉4区(朝霞、志木、和光、新座各市)から立候補して初当選。現在2期目で、文部科学政務官などを歴任している。
(7月7日、埼玉新聞)

「3割がサイコパス、もう3割が予備軍」(2割、2割とも)とささやかれる政界だが、「昔からそうだったの?」「何でこんなことに?」と聞かれる。かつての中選挙区制の時代は、官僚なら局長級の大ベテラン、業界団体や労働組合の幹部、地方名士など、十分な掛け金を持った人が出馬し、落選してもすぐに生活に困るようなことは無かった。ところが、現在ではロクに掛け金も持たない人たちが、全財産と自分の人生を丸ごとBEDして出馬してしまうので、落選すると人生そのものが失われる可能性がある。議員というのは、キャリア形成(職歴)に何のプラスにもならず、特に若年者はキャリア・アップの機会を犠牲にして議員になり、権力と特権を得てしまうため、落選すると「気づいたら何も無かった」という話になってしまう。結果、人生丸ごとBEDしてキモチよくなれる人か、何も考えずに出馬して当選してから「落選したら俺の人生終わりじゃん」と気づいてしまった人しかいない、というのが現状なのだ。
「賭ケグルイ」の世界なんですよ、永田町は。

国会議員であれ、地方議員であれ、議員・政治家というのは「自分なら社会を良くできる」という凄まじい自信の持ち主が、自分の顔のポスターを街中に貼り出して、「自分に投票すれば間違いない!」と叫んで回る人種であり、立候補型の選挙制度は、根源的に誇大妄想か自己偏愛の性質の持ち主が出てきやすい構造になっている。それが、当選すると権力と特権を得て、誇大妄想や自己愛を増大させると同時に、その特権が失われることに対する恐怖に支配されるため、元々精神構造に異常性あるいは特殊性を持つ者が闇に蝕まれやすい状態が作り出されている。

また、日本には一般的に自己主張が好まれない社会文化があって、にもかかわらず「自分に任せろ」と堂々と言える人がどんな人なのかということだろう。同時に、自己主張が好まれない風潮自体が、議論百出を想定したデモクラシーにそぐわないのも確かだ。小選挙区制の導入によって選挙の射倖性(当落が激しくなること)が上昇、選挙依存症や無能なくせに権力志向の強いサイコパス議員が増え、正常な判断力を有する、あるいは有能な人物は、ますます政治、政界進出を忌避する傾向が強まっている。
実は、議員定数を減らすこともこの傾向を助長している。定数が減って、当選確率が下がるということは、賭博性が強まることを意味するため、「すでに持っている人」はバカバカしくて賭場になど行かなくなる。逆に、「一発逆転」狙いの人が増えることになり、ますます議員の質を低下させ、ひいては議会の信頼そのものを低下させ、デモクラシーを危機に導いている。

デモクラシーの破断界を回避するためには、まず立候補者の原職復帰権を法的に担保することが必要だ。これは、言うなれば掛け金を減らすもので、選挙に出ただけで仕事が失われることを回避する効果がある。民主主義国の根幹制度を支えるものが、人生を丸ごとBEDするような現在の制度は早急に改められるべきだ。
また、議員定数を過剰に減らさないことも重要だ。日本の人口あたりの国会議員数は他国と比較しても少ない方で、議員一人あたりの人口数で見ると、イギリスで5万6千人、フランスで6万6千人、ドイツで10万8千人、対する日本は17万5千人と、先進国の中では非常に少ない部類に入る。
そして、金額はともかく、議員年金を復活させることで引退、老後の不安を減らす措置も講じるべきだ。議員年金が無いことが、現職中の腐敗、汚職を助長している事実を重く見るべきだろう。
これらのコスト負担が嫌ならば、いっそ議会制民主主義は放棄すべきだ。デモクラシーは本来コストの掛かる制度なのだから。
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2017年07月13日

道徳的正統性をも失った民進党・続

【<民進>党内から差別助長危惧の声 蓮舫代表戸籍公開方針】
 民進党の蓮舫代表が日本と台湾の「二重国籍」問題で戸籍謄本を公開する意向を示したことに、党内から「外国人や日本国籍の取得をした人への差別を助長しかねない」と危惧の声が上がっている。二重国籍問題は、昨年9月の党代表選の際に発覚。台湾籍が残っていたため、蓮舫氏は翌10月7日に日本国籍の選択を宣言したが、説明が二転三転して批判され、東京都議選の敗因の一つとの指摘もある。蓮舫氏は宣言日の戸籍謄本を示して収束させたい考えだ。ただ党幹部の一人は「差別的な感じで(党内が)嫌な空気だ」と指摘し、有田芳生参院議員は自身のツイッターで「一般人への攻撃材料になることは目に見えている」と記述。蓮舫氏が「前例」になり、国籍確認のために個人情報の公開を強要されるなど、差別的な対応が拡大しかねないと懸念した。 大串博志政調会長は「通常は絶対あってはならず、多様性を求める党是にも合わない。ただ、野党第1党の党首という立場を考えるとやむを得ない」と話した。
(7月12日、毎日新聞)

いやいや、「党内から差別助長危惧の声」ってヨシフ以外に誰かいるの?

「貴様ちょっとユDヤくさいな、説明も不明瞭だし、ちょっと血統書見せてみろ」「はい、分かりました」と言って開示するのが、民進党の「コンプライアンス」らしい。自分もマジで選挙に出たり、結婚したり、子どもつくったりしないで良かったわ。
救いがたいことに、民進党内の少なくない議員が「支持回復には必要だ」「党代表の身分を考えれば、やむを得ない」と考えているらしく、批判的に見ている議員はいても、声に出す人は殆どいないのが実情だ。

そもそも自分たちの選挙の当落のために、自分たちで選んだ代表者を平気でスケープゴートにする連中が、どうして一般市民の人権や財産を守るだろうか、守るわけが無い。そのような基本的なことも理解していないことを露呈してしまっている。

しかも、蓮舫氏の国籍問題を云々しているのはごく一部のネトウヨ層に限られており、その影響力を過大視して、わざわざ悪手を打って、従来の支持層の信頼を裏切っているのだから、民進党がどこの誰を見て政治をしているのか、よく分かるだろう。連中は、自分で自らの首にロープを掛けて喜んでいるのである。
posted by ケン at 12:12| Comment(0) | 政局ほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする