2017年07月31日

レンホー辞任は瓦解の序曲か

【蓮舫氏「統率する力が不足」、1年持たずに辞任】
 民進党の蓮舫代表が、就任から1年も持たずに辞任に追い込まれた。党内の各グループは代表選に向けて動き出したが、反転攻勢の糸口は見いだせず、野党再編の機運が高まりそうだ。「多様な声を持った議員を一つにまとめて動いていく。その部分で、統率する力が不足していた」27日、「勝負服」である白のジャケット姿で国会内の記者会見場に現れた蓮舫代表は、吹っ切れた様子で時折笑みを浮かべながら記者の質問に応じた。党関係者によると、蓮舫氏が辞任を決断したのは前日の26日夜。蓮舫氏は、すぐさま党職員に連絡し、翌日に臨時執行役員会を開くよう指示したという。執行役員会では、辞意を表明した蓮舫氏に対し、複数の出席者が思いとどまるよう求めたが、蓮舫氏は「出処進退は私自身が決める。私は揺るがない」と訴え、最後は押し切った。
(7月28日、読売新聞)

蓮舫氏が民進党代表を辞任。ケン先生は氏の資質について最初から疑問を呈していたし、都議選に際しては「敗北確定の党中央がクビを突っ込めば責任問題に発展する」と忠告、重国籍問題で突き上げが激しくなった際には「戸籍を開示したところで問題は解決しない」と提言していたが、全てその通りになった。

レンホーは党代表に相応しいか?
道徳的正統性をも失った民進党・続
そもそも自分たちの選挙の当落のために、自分たちで選んだ代表者を平気でスケープゴートにする連中が、どうして一般市民の人権や財産を守るだろうか、守るわけが無い。そのような基本的なことも理解していないことを露呈してしまっている。
(道徳的正統性をも失った民進党・続)

案の定、蓮舫氏に戸籍開示を求めていた連中は、代表辞任の表明をも受け流して慰留することは無かった。さらに蓮舫氏は、野田氏の幹事長辞任を受けて、党幹部の複数に幹事長就任を打診したものの、全て断られて完全に頓挫した。もっとも、蓮舫氏は記者会見で「人事には手を付けていない」などと虚偽答弁を行っており、重国籍問題での対応を含めて、どこまでも不誠実で代表の資質に欠けていたことを露呈した。

とかくマスゴミは蓮舫氏の対応や都議選の敗北に原因を置きたがるが、現実はそれほど単純な話では無い。
蓮舫執行部が、党の統制に失敗したのか、もともと「非自民、反共産」という非常に緩い枠組みで「選挙互助会」の役割のみを期待されて成立していたのが民進党だった。本来であれば、民進党は「緩い枠組み」であるが故に、根幹となるイデオロギーを持たないが故に、大まかな戦略と将来像(政策の方向性)を提示し続けないと、常に空中分解してしまう恐れがあった。それでも2000年代の民主党のように、上昇傾向にあったときは、「選挙互助会」の機能だけで何とか制御できていたところもあったが、支持率が一桁台で推移し、衆議院議員選挙で100議席も取れないとなると、「選挙互助会」としての価値は失われてしまう。

その意味で、「都議選の敗北」は大きな原因ではあるのだが、問題は敗北そのものではなく、前哨戦の段階で都連幹部(一門衆)を中心に半分が離党してしまい、「これでは戦えない」と泣きつかれて党中央が全面介入したところ、それでも「17→5」という結果に終わった点にこそ、問題の根源があった。それでも全面的に責任を認めて謝罪するのならまだしも、「当初はゼロとか1とか言われていたものが、党中央の健闘によって5議席も確保できた」「自民党の議席減の方が大きかった」と強弁して、幹事長の辞任表明が遅れたことも、不満を持つ議員たちに油を注ぐところとなった。

また、都連幹部が我先とこぞって離党し、都民ファーストに走ったのは、「民進党では選挙は戦えない」という判断が根底にあるが、有権者、直接的には後援者たちがこぞって「民進党はもう終わりだ」と離党を煽ったところが大きい。
その背景には、民進党が「もり・かけ」で政府批判を繰り返す一方で、「コンクリートから人へ」「国民の生活が第一」に象徴される小沢・鳩山路線のような「自民党政治に対するアンチテーゼ」を提示できていないことに対する不安と焦燥がある。
ところが、元々過剰適応症候群(ネトウヨ)の傾向がある蓮舫氏が代表になり、「自民党に入れなかった」野田氏が幹事長になったことで、民進党は完全に対抗軸を失い、ただ政府批判を繰り返すほかなくなってしまった。
結果、自民党員でありながら「都政改革」を繰り返した小池氏に圧倒的な支持が集まってしまったのである。そうなると、「別に民進である必要は無いよね」という議員が続出するのは避けられなかった。
例えば、蓮舫氏は辞任の記者会見で次のように述べている。
今の日本が抱えている課題はたくさんあると思います。この課題、財政再建、人口減少など、去年、おととし分かったことではなく、30年前から分かっていて、長く長く続いた自民党政権が放置していて、その問題が深くなっていた。それに対して安倍内閣は、財政再建なども含めて消費増税を2回先送り。本当に着手しなければならない財政再建には手を付けませんでした。蓋を開けてみれば、自分のお友達を優遇する、そのアンバランスさを見ているとしっかり対峙ができる、そういう民進党でいたいと思っています。

つまり、彼女にとって現代日本の政策課題は、貧困、低賃金、超長時間労働などではなく、「財政再建」や「人口減少」が優先されるという認識なのだ。同時に民進党内でそれが指摘されないこと自体、政治の腐敗なのではないか。

もう一つは連合の動きである。
連合としては「政府法案に反対する野党は百害あって一利無し」であり、連合の政府交渉をサポートしてくれるような「体制内野党」こそが望ましい。言い換えれば、TPPや共謀罪に反対する民進党は連合による交渉の足を引っ張るものでしかなく、これらに文句を言いつつも、譲歩を引き出しつつ、かつ連合の交渉をも有利にしてくれる「野党」が好ましいという話だ。
(中略)
それなりに勢力を持っていた頃の民主党であれば、自民党に対抗できるだけの勢力と交渉力を持っていたので、わざわざ労働組合が政府に秘密交渉を持ちかける必要も無かったのだが、ここまでパワーバランスが崩壊してしまうと、政府・資本側に従属することで、ごく狭い範囲の大企業正社員の既得権を保護してもらうのが、組織としては精一杯の課題になってしまっている。
従って、連合としては民進党に替わる、より対政府交渉力(懇願力)を有する保守新党をつくり、議席数を回復させつつ、政府に協力的な形でより大きな妥協を引き出せる衛星政党の創設へと舵を切るのが、合理的選択となっている。
労働者の期待を裏切る連合の何故

民進党の最大支援団体である連合は、すでに内部では保守新党結成に舵を切っている。こちらは、大企業正社員の特権を維持すべく、「自民党にお願いできる野党」の結成をめざしている。都議選で都民ファーストを支援したのは、その試金石であり、好結果が出た以上は、新党結成に向けて動きを本格化してゆくだろう。
民進党内の中間派や左派までもが揺らいでいるのは、連合が党を見限ったためである。

現状、今回の代表選は、枝野、前原、若手の三人で争うことになりそうだが、前原氏が勝てば左派を切って保守新党に合流、前原氏が負ければ、右派と中間派を引き連れて保守新党に合流する流れにあり、「枝野代表の民進党では選挙に勝てない」という認識が共有されつつある。すでに民進党は崩壊の過程に入っている。
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2017年07月24日

ふるさと納税に見る腐敗政治

これは裏を取っていないので話半分になるが、「さもありなん」である。
下手に裏を取ろうとすると足がつく恐れがあるので、必要性の低いケースでは用心を優先することにしている。

第一次安倍政権の話になるが、「ふるさと納税」の導入に反対した総務省の自治税務局長が更迭された。
いわゆる「ふるさと納税」(実務的には寄付控除)を「目玉政策」に掲げていた菅総務大臣(現官房長官)は、同制度の問題点の数々を指摘して反対していた税務局長を更迭したという。

まず「ふるさと納税」のおさらいをしておこう。
納税者が居住地以外の自治体に寄付すると、2千円を超えた額が、年収などに応じて限度額まで控除される制度で、2015年には控除額が2倍程度に引き上げられ、寄付控除申告の手続きも簡単になったため、寄付額が急増している。15年度の総額は全国で1652億9千万円。
だが、同制度による税収増を狙う地方自治体が、返礼品競争を激化させた結果、同年度の返礼品調達費用は約633億円、納税額(寄付額)に対する返礼品調達価格の割合(返礼割合)は約38%に上った。
当然ながら、返礼品の財源は税収であり、同制度を利用した納税者の居住自治体の税収は減ることになる。

横浜市を選挙区とする菅義偉氏が「ふるさと納税」に固執するのは理由がある。
彼の後援会の中でも、最も有力なのが同氏の出身母体でもある「秋田県人会」で、選挙区内の県人会がこぞって集票活動に当たるという。
都会の人間からすると、「県人会がそんなに凄いのか」「いても数十人とかだろう」という印象を受けるのだが、都市部の保守業界ではこれが有力な支持基盤で、ベテラン秘書に言わせると「いかに多くの県人会を組織し、まとめられるかが、都市部における集票のカギとなる」という。つまり、保守地盤の弱い都市部では、郷里的紐帯をいかに組織するかがポイントなのだ。

その菅氏にとって、県人会の人間がこぞって「郷里に錦を飾り、しかも膨大な御礼がもらえる」ふるさと納税制度は、県人会の支援に対する見返りであり、これを拡大することはあっても、制度を縮小することなど「あってはならない」ものだった。

何のことは無い、郷里の人間を政治的に動員して私腹を肥やさせ、郷里的紐帯に基づくパトロネージによって自身の権力を拡大させているのだ。まさに開発独裁型政治である。
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2017年07月21日

差別主義者に餌をくれてやった蓮舫

【蓮舫氏、「二重国籍」幕引き図る=求心力回復なお厳しく】
 民進党の蓮舫代表が「二重国籍」を昨秋に解消した証拠として戸籍謄本の一部開示に踏み切ったのは、学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設問題で安倍晋三首相に説明責任を求める手前、自らの姿勢もただした方が得策と判断したためだ。問題が浮上してから1年近く経過してからの公表で、蓮舫氏側はこれを区切りとしたい考えだが、求心力回復は容易でない。
 「誠実に説明されたと評価したい」。蓮舫氏に戸籍公開を求めていた民進党の今井雅人衆院議員は18日、記者団の質問に歓迎してみせた。二重国籍問題は「加計」で攻勢を強める民進党の足かせとなっており、執行部の一員も「遅きに失したとはいえ、良かった」と胸をなで下ろした。
 国籍問題は昨年9月の代表選で表面化。本人の説明が二転三転したことで批判を浴びた。「潔白」を証明するための戸籍公開については「プライバシーに関わる」と一貫して拒んできたが、先の東京都議選の敗北を機に、党内からも開示を求める声が強まっていた。蓮舫氏は18日の記者会見で「私は野党第1党の代表であり、政府に強く説明責任を果たすことを求めている。こうした立場を踏まえ、戸籍の一部を開示することとした」と説明。双子の子どもが今春に成人を迎え、「了解を得た」ことも開示の理由に挙げた。
 一方、戸籍開示要求をめぐっては、「出自による差別を禁じる憲法14条に反する行為」との反対論が内外にあった。蓮舫氏は会見で「前例とすることは断じて認めない。こうした開示は私で最後にしてほしい」と訴えた。党執行部はこれを幕引きとし、来週行われる予算委員会の閉会中審査などを通じ、政権攻撃に集中したい考えだ。ただ、都議選敗北の責任問題はくすぶっており、野田佳彦幹事長ら主要幹部の刷新を求める声もある。蓮舫氏の苦しい立場は続きそうだ。 
(7月19日、時事通信)

どうにも攻撃的な人間というのは防御が苦手らしい。防御において重要なのは、敵の攻撃に過敏に反応するのを戒め、時間稼ぎを行いつつ、ひたすら時が過ぎるのを待てる「鈍感力」である。

今回の蓮舫氏の場合、党内外のレイシストからの戸籍開示請求に屈し、本来もっとも重要なはずの個人データベースを公開してしまった。これによって、社会のあらゆる場面で、誰もが「貴様が日本国籍かどうか、二重国籍で無いかどうか確認するから、戸籍を見せてみろ」と言えるようになってしまった。村田氏が「前例にしない」などと言ってみたところで何の意味も無い。彼女は、自分の代表位を守らんがために、自らの手でパンドラの箱を開いてしまったのだ。

ところが、彼女の情報開示によって明らかになったのは、自らの経歴詐称が疑惑では無く事実であったことであり、二重国籍のまま国務大臣を担っていたことだった。つまり、レイシストたちに新たな餌を与えてしまったわけで、「これで終わり」になどなるはずもない。
それどころか、パンドラの箱を空けた蓮舫氏は、リベラリストをも裏切った形となり、今後は防御射撃も期待できず、次なるレイシストたちからの攻撃に対しては守る術もない。言うなれば、自ら堀を埋め、外郭陣地を打ち壊してしまった大坂城の豊臣家と同じだ。

まぁ「バカに付ける薬は無い」ということか。
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2017年07月14日

3割サイコパスの永田町

【<豊田議員の暴行疑惑>元秘書が被害届提出 県警、傷害容疑で捜査へ】
自民党に離党届を提出した豊田真由子衆院議員(42)=埼玉4区=の暴行疑惑で、政策秘書を務めていた50代男性が県警に被害届を出していたことが7日までに、関係者への取材で分かった。埼玉県警は豊田氏から事情を聴き、傷害容疑などで捜査する方針。関係者によると、元秘書は6月27日、県警に被害を相談し、今月6日に改めて被害届を提出したという。豊田氏の暴行疑惑を報じた週刊新潮や同誌がネット上に公開した音声などによると、豊田氏は5月、運転中の元秘書に「私が受けた痛みがどれだけか分かるか」「このはげ」「死ねば」などと罵声を浴びせ、頭や顔を数回殴ってけがを負わせたとされる。事務所関係者は、元秘書が高速道路の出入り口を間違ったことなどから豊田氏が激高したと説明。5月19日〜21日に計7回、男性の顔などを殴ったという。元秘書には直接謝罪したとしている。暴行疑惑が報じられた6月22日、豊田氏は離党届を提出した。豊田氏は厚生労働省課長補佐を経て、2012年の衆院選に埼玉4区(朝霞、志木、和光、新座各市)から立候補して初当選。現在2期目で、文部科学政務官などを歴任している。
(7月7日、埼玉新聞)

「3割がサイコパス、もう3割が予備軍」(2割、2割とも)とささやかれる政界だが、「昔からそうだったの?」「何でこんなことに?」と聞かれる。かつての中選挙区制の時代は、官僚なら局長級の大ベテラン、業界団体や労働組合の幹部、地方名士など、十分な掛け金を持った人が出馬し、落選してもすぐに生活に困るようなことは無かった。ところが、現在ではロクに掛け金も持たない人たちが、全財産と自分の人生を丸ごとBEDして出馬してしまうので、落選すると人生そのものが失われる可能性がある。議員というのは、キャリア形成(職歴)に何のプラスにもならず、特に若年者はキャリア・アップの機会を犠牲にして議員になり、権力と特権を得てしまうため、落選すると「気づいたら何も無かった」という話になってしまう。結果、人生丸ごとBEDしてキモチよくなれる人か、何も考えずに出馬して当選してから「落選したら俺の人生終わりじゃん」と気づいてしまった人しかいない、というのが現状なのだ。
「賭ケグルイ」の世界なんですよ、永田町は。

国会議員であれ、地方議員であれ、議員・政治家というのは「自分なら社会を良くできる」という凄まじい自信の持ち主が、自分の顔のポスターを街中に貼り出して、「自分に投票すれば間違いない!」と叫んで回る人種であり、立候補型の選挙制度は、根源的に誇大妄想か自己偏愛の性質の持ち主が出てきやすい構造になっている。それが、当選すると権力と特権を得て、誇大妄想や自己愛を増大させると同時に、その特権が失われることに対する恐怖に支配されるため、元々精神構造に異常性あるいは特殊性を持つ者が闇に蝕まれやすい状態が作り出されている。

また、日本には一般的に自己主張が好まれない社会文化があって、にもかかわらず「自分に任せろ」と堂々と言える人がどんな人なのかということだろう。同時に、自己主張が好まれない風潮自体が、議論百出を想定したデモクラシーにそぐわないのも確かだ。小選挙区制の導入によって選挙の射倖性(当落が激しくなること)が上昇、選挙依存症や無能なくせに権力志向の強いサイコパス議員が増え、正常な判断力を有する、あるいは有能な人物は、ますます政治、政界進出を忌避する傾向が強まっている。
実は、議員定数を減らすこともこの傾向を助長している。定数が減って、当選確率が下がるということは、賭博性が強まることを意味するため、「すでに持っている人」はバカバカしくて賭場になど行かなくなる。逆に、「一発逆転」狙いの人が増えることになり、ますます議員の質を低下させ、ひいては議会の信頼そのものを低下させ、デモクラシーを危機に導いている。

デモクラシーの破断界を回避するためには、まず立候補者の原職復帰権を法的に担保することが必要だ。これは、言うなれば掛け金を減らすもので、選挙に出ただけで仕事が失われることを回避する効果がある。民主主義国の根幹制度を支えるものが、人生を丸ごとBEDするような現在の制度は早急に改められるべきだ。
また、議員定数を過剰に減らさないことも重要だ。日本の人口あたりの国会議員数は他国と比較しても少ない方で、議員一人あたりの人口数で見ると、イギリスで5万6千人、フランスで6万6千人、ドイツで10万8千人、対する日本は17万5千人と、先進国の中では非常に少ない部類に入る。
そして、金額はともかく、議員年金を復活させることで引退、老後の不安を減らす措置も講じるべきだ。議員年金が無いことが、現職中の腐敗、汚職を助長している事実を重く見るべきだろう。
これらのコスト負担が嫌ならば、いっそ議会制民主主義は放棄すべきだ。デモクラシーは本来コストの掛かる制度なのだから。
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2017年07月13日

道徳的正統性をも失った民進党・続

【<民進>党内から差別助長危惧の声 蓮舫代表戸籍公開方針】
 民進党の蓮舫代表が日本と台湾の「二重国籍」問題で戸籍謄本を公開する意向を示したことに、党内から「外国人や日本国籍の取得をした人への差別を助長しかねない」と危惧の声が上がっている。二重国籍問題は、昨年9月の党代表選の際に発覚。台湾籍が残っていたため、蓮舫氏は翌10月7日に日本国籍の選択を宣言したが、説明が二転三転して批判され、東京都議選の敗因の一つとの指摘もある。蓮舫氏は宣言日の戸籍謄本を示して収束させたい考えだ。ただ党幹部の一人は「差別的な感じで(党内が)嫌な空気だ」と指摘し、有田芳生参院議員は自身のツイッターで「一般人への攻撃材料になることは目に見えている」と記述。蓮舫氏が「前例」になり、国籍確認のために個人情報の公開を強要されるなど、差別的な対応が拡大しかねないと懸念した。 大串博志政調会長は「通常は絶対あってはならず、多様性を求める党是にも合わない。ただ、野党第1党の党首という立場を考えるとやむを得ない」と話した。
(7月12日、毎日新聞)

いやいや、「党内から差別助長危惧の声」ってヨシフ以外に誰かいるの?

「貴様ちょっとユDヤくさいな、説明も不明瞭だし、ちょっと血統書見せてみろ」「はい、分かりました」と言って開示するのが、民進党の「コンプライアンス」らしい。自分もマジで選挙に出たり、結婚したり、子どもつくったりしないで良かったわ。
救いがたいことに、民進党内の少なくない議員が「支持回復には必要だ」「党代表の身分を考えれば、やむを得ない」と考えているらしく、批判的に見ている議員はいても、声に出す人は殆どいないのが実情だ。

そもそも自分たちの選挙の当落のために、自分たちで選んだ代表者を平気でスケープゴートにする連中が、どうして一般市民の人権や財産を守るだろうか、守るわけが無い。そのような基本的なことも理解していないことを露呈してしまっている。

しかも、蓮舫氏の国籍問題を云々しているのはごく一部のネトウヨ層に限られており、その影響力を過大視して、わざわざ悪手を打って、従来の支持層の信頼を裏切っているのだから、民進党がどこの誰を見て政治をしているのか、よく分かるだろう。連中は、自分で自らの首にロープを掛けて喜んでいるのである。
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2017年07月10日

地方選で負けて敗戦責任の何故

【民進、9月にも党人事…野田幹事長の処遇焦点】
 民進党の蓮舫代表は、9月にも党役員人事を行う方針を固めた。東京都議選で存在感を示せず、執行部への不満が高まっており、人事の刷新で党の立て直しを図りたい考えだ。蓮舫氏を支えてきた野田幹事長の処遇が最大の焦点となる。野田氏は9日、愛知県岡崎市で記者団に「都議選で厳しい結果が出たから、まずはきちんとした総括をすることで責任を果たしたい」と述べ、自らの進退については明言を避けた。野田氏はこれまで、自身のグループに所属し、要職経験が少ない蓮舫氏を全面的に支えてきたが、党内からは都議選惨敗の責任を取って、野田氏の交代を求める声が出ている。
(7月10日、読売新聞)

都議選における敗北を受けて、民進党では執行部の責任を問う声が上がり、それに対して蓮舫・野田氏が続投宣言してしまったため、離党者が出ている。
「地方選挙で党中央の責任を問うのはおかしい」「誰がやっても負けていた」「今は党内で争っている場合では無く、蓮舫代表の下で一致団結するべき」などの意見が聞かれた。特に地方の方からすると、屋台骨が揺らぐような大敗であったという認識がなく、野田幹事長が続投宣言したこともこれを後押ししていた。

まず議席数から見てみよう。執行部発表では、今回の都議選は改選前の7議席が5議席になったことで「惜敗」であり、「議席を半分以下にした自民党が大敗したのであって、民進党は苦しい中で健闘した」という認識に立っている。
だが、これは公示前に大量の離党者を出したためであり、民主党と維新残党が合流(会派は二つ)した段階では18議席あったのだ。それが、大量の離党者を出して、公示時には7人しか民進党に残っていなかったという話であり、「7議席」を基準にするのはかなり無理がある。そして、18議席が5議席になったと考えれば、3分の1以下ということで自民党以上の敗北ということになる。解体する前の旧社会党の最後の議席が11議席であったことを思えば、すでに「ポイントオブノーリターン」まで来ていると考えてもおかしくない。

議席数の減少は「勝負は時の運」と説明できても、より深刻なのは、大量離党者とその離党者のプロフィールだった。決戦前に離党した者たちの中には、「都議団長(幹事長)」「大幹部(役員室長)の妻」「元国会議員秘書」「元党職員」らが含まれており、結果、開戦前に戦力を半減させてしまい、国会議員とその秘書団を全力動員した上、違法活動に従事させるという、なりふり構わない対応をせざるを得なくなった。しかも、国会議員の戦力を全力投入したにもかかわらず大敗してしまったため、その点についても戦争指導が問われるに至っている。

これは例えるならば、天正10年の織田徳川連合軍による武田討伐に際して、穴山梅雪(武田一門)、木曽義昌(信玄の娘婿)、小山田信茂(信玄の従弟)らがこぞって裏切ったケースである。一度権威が失墜した主君の下で統制力を維持し続けるのは難しい。「蓮舫代表の下で団結を」と叫ぶのは、「最後まで勝頼様と共に」と言うに等しくなってしまっている。

もともと民主党、民進党は、「ここから出れば当選できるかもしれない」として議員と候補者が集まってできた選挙互助会であって、特段の政治理念やイデオロギーがあるわけでは無いため、一度「都民フの方が当選できそう」となれば大量に離党者が出るのは必定だった。それを露呈したのが都議選であり、そこで民進党が大敗して、都民フが大勝したとなれば、「次の国政は民進ではダメだ、都民だ、新党だ」という話に流れるのは避けられなかった。
これを回避するためには、執行部を一新し、敗戦責任を全て蓮舫・野田執行部に押しつけて、「都民フ」に対抗できる新体制をつくる必要がある(現状では人材が枯渇)。逆に、野田幹事長は「都議選は地方選挙だから」と最初から見捨てて、予備選力など投入しなければ、「地方選挙の敗北責任を負うのは都連である」と突っぱねることができたわけで、この事態を招いたのは執行部自身だった。

党内の不満は、仮に野田氏が幹事長を辞任すれば、一時的には鎮静するかもしれないが、「蓮舫では勝てない」という認識が広まってしまっている以上、次の衆院選の直前や、保守新党の結成時に大量離党者を出す流れは不可避となりつつある。かといって、蓮舫氏に替わる、支持回復に繋げる代表、執行部を選出できるだけの人材プールもなく、ほぼほぼ頓死状態に陥っている。
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2017年07月07日

瓦解に向かう民進党

【松原・民進都連会長が辞表 都議選「受け皿になれず」】
 民進党東京都連会長の松原仁衆院議員は3日、2日に投開票された東京都議選で、同党公認の当選者が5人にとどまった結果を受けて、都連に辞表を提出した。松原氏は記者会見で「敗北と認識するところから党勢を立て直したい」と述べた。松原氏は、自民党が過去最低の23人当選にとどまったことにふれ、「我々は躍進しなければならないにもかかわらず、受け皿にならずこの状態(に終わった)」と述べ、政権批判層から支持を受けられなかったとの認識を示した。また、敗因について「離党ドミノが一番大きかった」と話した。民進は、当初18人いた都議が3月以降に離党の動きが相次ぎ、都議選の告示前に7人まで減少。都議選では23人を擁立したが、現有議席を維持できなかった。
(7月3日、朝日新聞)

【代表・幹事長の続投表明=民進・野田氏】
 民進党の野田佳彦幹事長は3日の記者会見で、東京都議選を受けた自身の責任について「結果は謙虚に受け止めなければいけないが、野党第1党としてここまで自民党を追い込んだ」と述べ、続投する考えを表明した。蓮舫氏に関しても続投するとの見方を示した。
(7月3日、時事通信)

民進党の野田幹事長は、今回の都議選における「大敗」を認めず、辞任はおろか敗戦責任すら認めなかった。幹事長の認識は「改選前7議席が5議席になったのだから大敗とまでは言えない。57議席が23議席になった自民党こそが負けたのだ」というものらしいが、ノモンハン事件で「ソ連側の方が死傷者は多かったのだから、実は日本軍が勝っていたのだ」類の妄言である。
しかも民進党の改選議席は、前回選挙で当選した民主党が15、維新等からの合流組が3の計18議席で、それが選挙前に離党者が続出して7人しか残っていなかっただけの話なのだ。

確かに「地方選挙の結果に国政政党の執行部が責任を負う必要は無い」というのは正論である。だが、民進党執行部は本都議選を「国政に次ぐ重要選挙」と位置づけ、全国会議員に支援を義務づけ、秘書の動員まで強制した。国政選挙並みの全力動員を行った以上、結果責任を負うのは必然なのだ。逆に、「地方選挙だから」と放置すれば、「執行部が軽視したから負けた」という批判は浴びるかもしれないが、「地方選挙であり、責任は都連が負うべきもの」と一蹴できたはずだった。
つまり、野田氏は2012年の「消費税解散」と同様、やる必要の無い選挙に自ら首を突っ込んで大敗したと言える。どこまでも無能なのだが、無能者を幹事長に据えるほか無いくらい、民進党は人材が枯渇している。

今回の都議選で民進党が大敗した理由は簡単だ。小池知事を支持するものは「都民ファースト」に投票し、批判的な者は自民かNK党に投票しただけの話で、民進党は誰からも相手にされなかった。民進の候補者は皆「小池改革には是々非々で対応します」と主張したが、これは党や候補者がよほど信頼されていない限り成立しない。小池氏の何に賛成して、何に反対するかは党に任せてくれという話だからだ。
そもそも民主党・民進党都議団は、舛添前知事に難癖をつけて引きずり下ろし、にもかかわらずロクな候補者を立てられずに分裂選挙(知事)を行い、小池氏が圧勝したかと思えば、醜いまでに下手に出て媚びへつらい、挙げ句の果てには幹部が集団離党して小池氏に公認を願い出たのだから、このような連中を信用する方が「あり得ない」レベルにある。蓮舫代表も小池知事との連携・協力方針を打ち出していたのだから、戦略ミス(戦略自体が存在しなかったことが問題なのだが)という点では、民進党は都連も本部も同罪と言える。

にもかかわらず、本部執行部は敗戦の責任を認めなかった。本来は、続投するためには、敗戦責任を明確にするか、あるいは敗戦原因を検証し、挽回するための手筋を提示した上で、「それならばもう一回やらせてみよう」旨の同意を得る必要がある。だが、野田幹事長は全ての責任と検証を拒否した上で、ただ執行部に居座ることを宣言している。これでは、党の統制と士気はさらに低下してゆくばかりだろう。

今回の都議選では、連合東京が率先して都民ファーストの候補者を支援しており、少なくない数の民進党候補が全く労働組合の支援を得られなくなっていた。連合中央では、安倍政権と密接な関係が疑われている逢見事務局長(ゼンセン)が、神津会長(基幹労連)を引きずり下ろして会長に就任するとされており、その場合、連合の産業報国会が急速に進み、民進党から手を引く可能性が高い。恐らくは、都民フや維新などと手を組んで第二保守党の結成に向かってゆくものと思われる。

自らの党員と党組織を持たない民進党は、選挙に際しては個人後援会と労働組合だけが頼りであり、個人後援会はいくつかの例外を除いて圧倒的に自民党に劣っている。結果、連合が手を引いた場合、民進党候補はまともに選挙を戦うことができなくなる。具体的には、街宣車を回すことも、電話がけをすることも十分にはできなくなるのだ。
しかも、現状で民進党は5〜9%程度の支持しか得られておらず、第二保守党の結成によって支持者が流れた場合、NK党以下の水準になってしまうだろう。
その場合、「民進党では勝てない」という空気が蔓延、一気に遠心力が働くだろう。まだ何も動いていない現在ですら、民進党内では「次の選挙は民進では戦えない」と能動的に第二保守党の結成に動く者が増えている(ようだ)。つまり、党の遠心力がすでに働き始めており、1990年代半ばの社会党の状態に近づきつつある。

言うまでも無いことだが、第二保守党は、かつての新進党と同様、まず失敗するだろう。貧困と社会不満が増大しつつある中、保守の地盤は90年代よりも脆弱になっているからだ。
にもかかわらず、保守新党が志向されるのは、市場の「パイ」自体が縮小して、自民党の利益分配能力も低下、利権からあぶれた中間層が積極的に支持すると見込まれるからだ。日本の場合、貧困層の増大は投票行動に繋がらず、投票率を低下させているだけで、「投票に行く」こと自体が中上流層の特権と化しているため、政治家は、社会主義政党よりも保守党を志向する傾向が強い。再分配や積極財政を唱えても当選できないからだ。連合が民進党を見捨てて、保守新党に走るのも同じ理由から説明できる。

結果、今後は自民党と第二保守党が小さくなった市場パイを奪い合い、労働搾取を競い合い、法人税の引き下げ合戦を行いつつ、互いに腐敗を極めるという、戦前期に似た情勢が生まれるかもしれない。そうなれば、国民は暴力的解決を望むようになるかもしれない。

民進党としては二つの選択肢がある。先を制して党内左派を切って、小池氏に降伏、都民フや維新と合流して自ら保守新党の一画を占めるパターン。二つ目は、党内右派を切って、社会主義政党化を宣言、積極財政、再分配、富裕層増税、労働者保護、保護貿易、親中露などを強力に進めてゆくパターンである。
もちろん、ケン先生としては後者が望ましいものの、核となる政治家がおらず、それを支持する層も非常に薄いため、およそ現実味がない。
かといって、では前者の選択肢を採れるかといえば、その決断が下せる政治家もいない。結果、ズルズルと問題解決を先送りにして、遠心力ばかりが働き、自然と空中分解してゆく可能性が高い。
posted by ケン at 12:44| Comment(5) | 政局ほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする