2018年07月15日

Kingdom Come: Deliverance

マウント&ブレードの系譜を引く、中世ヨーロッパを舞台にしたアクションRPG。以前より後継作品が望まれていたが、何度も挫折したようだ。本作は、チェコの会社が40億円近い開発費を投じて制作した新作だが、いかんせん無名の会社で資金を集めるのも、販路を確保するのもクラウディング・ファンドを利用したというから、この点でも新しい時代のゲームと言える。

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15世紀の神聖ローマ帝国下のボヘミアを舞台に、自由度の高いオープンワールドで中世の生活を楽しむ(?)ゲーム。メインとなるクエストはあるのだが、必ずしも本ストーリーにこだわる必要は無く、いろいろな楽しみ方がある。
ストーリー通りに騎士を目指しても良いし、狩人や商人として生きて行くこともできるし、野盗になって暴れ回ることも可能だ。サブクエストも豊富だし、何をやっても経験値がたまるので、まさに自由度全開。



ただ、恐ろしくリアルに作り込んであるので、何をやるのもハードルが高い。主人公は、領主御用達鍛冶屋のボンボン息子という設定の上、何の技能も無い若造で、アクション操作に慣れるまでは、本当に「俺に何をしろと?」というレベル。武器を振るう速度は恐ろしく緩慢で、主人公が一回剣を振るう間に、下手すると三回くらい攻撃されそうな勢いだ。ケン先生は、ヨーロッパでリアルなロングソードを持ったことがあるが、余りの重さに「これはムリ!」と思ったものだ。弓矢なんて、一歩踏み込めば近接武器が届きそうな距離でしか当たらないし、泣けてきそうな距離しか飛ばない(筋力が無いから)。

なので、二人の敵を相手にするなどもっての他であり、徘徊している弱そうな(武装の貧弱な)野盗や山賊を狙って奇襲攻撃してすぐ逃げることで経験値を貯めるような話になっている。一体どっちがバンデットなんだか。クマン兵(モンゴル系?)と出くわしたら、即リセットというのも笑える。
弓矢は狩をやってレベルを上げる必要があるのだが、動いている動物にはラッキーでしか当たらない。こっそり近づくか、待ち伏せして射撃するしかないのだが、飛距離が短いので最初は本当に辛い。ウサギは的が小さすぎて当たらない上に、当たっても目標がどこに倒れているか探すのに一苦労する有様。マジで猟犬が欲しい。

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戦えば、武器も防具もダメージが入って修復代がかかるし、下手すれば自分が怪我をしてしまう。狩でも矢を浪費するので、黒字になるとは限らない。しかも、倒した山賊や動物から取った「獲物」は、下手すると盗品扱いになるので、「捌く」のにも一苦労させられる。
戦闘や狩りから帰ってくると、全身血だらけなので、風呂に入らないと、好感度が下がりまくる問題もある。

これだけ読むと、「何が面白いんだ?」と思われそうだが、中世中欧の再現度が半端なく、まさしくヴァーチャル体験できる醍醐味があり、それは他の何でも味わえない喜びである。
ただ、いかんせん日本語版がなく、英語版だけで、自分は英語が聞き取れないのでロシア語字幕にしたら、ますます分からなくなってしまったので、必死に英語字幕を読んでいる。長年のTRPG歴で単語だけは理解できるからだ。
惜しむらくは、ゲームが余りにも重すぎて、よほど高スペックのPCで無い限り、かなり動作や読み込みに時間がかかってしまう。そのため、自分はPS4でプレイしているのだが、PC版には様々なMODがあるので、羨ましくも思う。

最初のクエストは、「いけ好かないドイツ商人の家にウ○コを投げつける」だし、チュートリアルでは先生に「Money first, Morals later」と教え込まれるなど、邦ゲーではあり得ない要素満載で、はまる人間ははまりまくりだろう。全世界で100万本販売したとも聞くが、日本のゲーム業界は本当にガラパゴス化していると思う。
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2018年07月07日

リングオブファイア(CMJ/MiH)初プレイ

家の修繕、内装工事に際して、大掃除を行ったところ、20年ぶりに「発掘」されたゲームがいくつも出てきた。本作もその一つ。コマンドマガジン第14号の付録だが、1997年4月発行なので、20年間も放置してきたことになる。まぁ実際問題として、シミュレーションゲームで購入してプレイするに至るのは、私の場合、半分あるかどうかで(感覚的には4割くらい)、この比率は恐らく他のプレイヤーよりは高いような気がする。

本作はジョン・デッシュ氏のデザインで第4次ハリコフ戦(1943年8月)を再現している。ルール自体はむしろ簡単な方に入るのだが、ZOCや戦車戦、あるいは予備移動・戦闘において、かなり特殊なルールが盛り込まれており、機動戦の再現という点では良くできている気もするが、馴染みの無いルールに「ここまで特殊にしないと再現できないのか?」と思うところがある。また、マーカー類が少なすぎて、必要量を満たせない点も、「商品としてどうなんだ?」と疑問符が付く。量産に入る前の試作品のようなゲームだ。

O先輩がドイツ軍を、ケン先生がソ連軍を担当。下馬評は「ソ連側圧倒的有利」ということで、少し緊張する。ドイツ側はクルスク戦後のはずなのに、装甲兵力が充実しており、「わが軍はクルスクで何やってたんだ?」と思ってしまう。

ハリコフ前面にはドイツ軍の陣地が何重にもめぐらされており、その陣地の防御効果が非常に高いため、ソ連軍は砲兵支援無しでは殆どダメージを与えられない。歩兵による損害を顧みない波状攻撃で、相手に少しでも損害を与えられるなら検討するが、戦闘結果表を見る限り、その可能性は殆ど無い。さらに、戦闘結果による後退が無いため、敵を全滅させない限り、前進もできない。どうにも入口のハードルが高い作品だ。

第一ターン、ソ連軍は、砲兵支援(使い切り、開戦時は4つのみ)を三カ所で使って前線陣地の突破を図り、成功。戦線に大穴が開いたものの、ZOCが無いため、ドイツ軍はそのまま第二線陣地に後退、穴を埋めてしまう。本作の場合、ドイツ軍の移動力が大きい上に、ZOCが無いため、戦線構築が容易なので、頑張って大穴を開ける必要は無いようだ。

第二ターン、陣地外で守るドイツ軍を攻撃しつつ、ベルゴロド前面の陣地に対して残る一つの砲兵支援を使用、こちらは成功し、独軍歩兵にダメージを与えてゆく。守りの薄い陣地に対して砲兵支援なしで攻撃してみたが、成功するも、ソ連軍にもダメージが入る。本当は、ソ連軍に無尽蔵にある歩兵を駆使して攻撃したいのだが、いかんせん攻撃力が足りず、2ヘクスからの攻撃では自軍の損害が増えるばかりで、あまり打てる手が無い。

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第三ターン、道路沿いにソ連軍の戦車・機械化が突破を図り、成功するも、ドイツ軍の装甲部隊に反撃され、戦車戦でボコボコにされてしまう。ルールを見て、「まず正面から殴り合っても勝てないよな」とは分かっていたものの、実際に試してみる必要があると判断してやってみたものの、想像以上に一方的に殴られるだけだった。
1943年夏ですら、独ソ戦車戦のキルレートは、5対1だったというから、致し方ないのだが、実際にやられてみるとショックが大きい。

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第四ターン以降は、ソ連軍は「Tank in being」を宣言、戦車で攻撃して、後ろに控える予備の歩兵と自動車化歩兵が前進する戦術に転じるが、ソ連側に自動車化歩兵が少なすぎて、わずかしか前進できない。
が、ベルゴロドでは、独軍装甲と歩兵を一個師団ずつ包囲、ソ連側も戦車を失いつつあるが、それ以上にドイツ軍歩兵の損害が大きく、陣地外では装甲部隊が「寄らば斬るぞ」とばかりに守るケースが出てきた。

第六ターンには、ソ連軍はハリコフの外周陣地にまで到達、独軍はマップ西端を守るだけの兵力がなく、時間もなくなったことから終了とした。

ドイツ軍は、いま少し歩兵を保持しつつ、早めに後退する必要があるようなのだが、下がれば下がるほど、守るべき空間が広がるため、戦線が薄くなる問題がある。ソ連軍は、通常攻撃を戦車で行った後、予備の歩兵が前に出て、戦車を守るのが常道のようだが、陣地戦のようにしか進むことができず、「本当にこれでいいんきゃ?」という疑問を禁じ得ない。

色々がんばって新機軸を盛り込んだ結果、色物な試作品になってしまった機体を思い浮かべる。デザイナーの気持ちは分からんでもないが、肩を叩いて「ま、ほどほどにな」と言いたくなってしまう作品である(上から目線)。
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2018年07月01日

CMJ ノモンハン1939再戦

すっかり失念していた「ノモンハン1939」(CMJ)をK先輩と再戦。
五年前にインストールを兼ねてプレイしたところ、軽量級ながら両軍が殴り合う、そこそこバランスのとれた好ゲームという感触を得たのだが、その後放置してしまった。ざっと見たところ、ネットにもあまりプレイ記録が上がっておらず、すぐに売り切れた割にはイマイチな評価だったようだ。日本コマンドマガジン108号の付録になる。

1939年7〜8月に起こった第二次ノモンハン事件をテーマにしているが、完全な史実ではなく、「日本軍が史実以上に積極的に航空作戦を行い、7月中はノモンハン上空の航空優勢を保持した」という仮想設定が盛り込まれている。とはいえ、ゲーム自体に航空ルールがあるわけではなく、日本軍の作戦行動がより柔軟になっていることとソ連側の攻勢補給が厳しくなっていることで再現されている。

約5時間で3回、3回目にルール解釈に誤りが発見され、後日再戦を約束する。
前2回はK先輩が日本軍を担当、手堅く戦場の高地を確保して守備する姿勢を見せるが、続々と登場するソ連軍に各個撃破されていってしまう。

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独ソ戦のゲームもそうだが、ソ連軍は山ほど援軍が来るだけに、出てくる以上に叩いておかないと、後半以降は手も足も出なくなってしまう。本作の場合、最終的には両軍のモラル値が高い方が勝つだけに、日本軍はとにかく先制攻撃を加え、序盤の少ないソ連軍を撃破しておかないと、後半お話にならなくなってしまう。
確かに、日本軍は当初、第23師団しかおらず、いかにも戦力不足で戦力を保持したくなってしまうのは分かるが、それは「宿題は後でまとめてやろう」と同じダメな発想なのだ。

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3回目はケン先生が初めて日本軍を持ち、ハルハ河東岸にて小林支隊がジェットストリーム・アタックを敢行したところ、ソ連軍前線が崩壊寸前に陥り、日本軍が突入すればサドンデスに終わるコマツ台地まだ後2ヘクスまで迫るが、小林支隊も半数以上がステップ・ロスしてしまい、ついに断念。しかし、その間に西岸の日本軍が高地群を確保、モラル値でソ連側を圧倒した。
基本的には、日本側に有利な仮想設定ではあるものの、それでも日本側に厳しい戦場となっている。日本側が勝つとすれば、恐らく小林支隊が暴れ回るパターンしかないように思えるのだが、そこはダイス目とソ連側の油断・失敗頼みなところがあるので、そこが苦しいところかもしれない。

相変わらず良好なプレイアビリティで、サクサク進み、両軍ともに殴り合い、流動性も高く、いささか戦術級のテイストが入った好ゲームであるという評価に変わりは無い。
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2018年06月16日

数年ぶりにアグリコラ

メンバーの変更があり、当初予定していたゲームができなくなったため、人数調整可能なゲームをということで、T後輩が未プレイということもあり、『アグリコラ』(アークライト)をプレイすることとなった。下手すると、10年ぶり近い。

本作は17世紀のドイツを舞台に、各プレイヤーは農場経営者として、様々な技術を開発し、職能を身につけながら、畑を耕し、小麦や野菜を育て、羊や牛などの牧畜を営んでいく。最終的には、家族の多さ、農地の広さ、家畜の数、技術の進歩度合いを換算して、優劣を競う。

今回は、自分も含めて超久しぶりの人と未経験者しかいなかったため、オリジナルのセットのみで開始。ルールはシンプルだし、目指すところも「畑を耕し種を植え、様々な家畜を飼う」という点で皆共通しているだけに、本質的には難しいところは何も無いはず。
だが、技術カードと職業カードで300枚もあり、うち各々7枚が手札として配られてプレイするわけだが、これをどう扱えば良いのかが難しい。これらは、手番(アクション)とコストを払うことで、通常のアクションでは得られない特典・ボーナスを得ることを目的としている。だが、そこから得られるボーナスが、いかにゲーム目的につながるのかが、非常に判別しにくく、「何を出すべきか」「通常のアクションの方が得かも」というところで頭を悩ますことになる。

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この日はまず3人でプレイし、後にO先輩が加わって4人で2回、計3回プレイして、全てケン先生が勝利するところとなった。O先輩が独自路線を行き、「家畜専科」「カード専科」路線を突き進んで、ともに得点を伸ばせなかったことが大きい。
K先輩とT後輩には、「このゲームはバランスが大事」「いかにマイナスを減らすかを考えてください」と指針は示したつもりだったのだが、お二人とも手が伸びていなかった。

本作は有限確定(手数と選択肢に限りがあり、ダイスなどの運要素が無い)である上、技術カードと職業カードを除けば、完全情報(他プレイヤーが何をする、したか明確)という点、同様にカード以外は同じ状態から始まり、手番数も当初は共通して2アクションで、異なるのは順番と順番に伴う食事駒の数だけなので、誰しもが最適解に近い選択肢(アクション)を採りうる作品のはずだ。
要は、畑を耕して種をまき、柵で囲んで牧場をつくって家畜を飼い、家を建てて家族を増やすことが目的であり、それを最も効率よく達成した者が勝利するという話である。ただし、他プレイヤーが先に選択したアクションは選べないため、常に次善の策を準備しておく必要があるが、本当に必要なアクションがある場合には、先にスタート・プレイヤーを採るアクションをすれば良い。
これがなかなか「言うは易し」のようで、だからこそデザイナー氏はソロプレイで鍛えることを推奨しているのだが・・・・・・

今回プレイして思ったのは、「投入できるリソースが明確」「勝利目標が明確」「選択肢が(比較的)明確」という点。これらはどのゲームをプレイするにしても必要な要素・能力・思考パターンであるだけに、ゲームプレイヤーとしての基礎能力を鍛えるには非常に良い作品ではないかと考えている。
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2018年06月03日

サイズ−大鎌戦役 第二戦

アークライト社『サイズ−大鎌戦役 完全日本語版』の二戦目。
戦間期(一次と二次)の東欧を模したSF的な仮想世界を舞台とし、国家間の発展を競うボードゲーム。
国民を動員し、資源を生産し、軍事力を強化し、必要な場合は戦争を行い、勝利得点(コイン)を積み上げてゆく。10通りある国家目標のうち、いずれかのプレイヤーが6個を達成した瞬間にゲーム終了となり、得点計算がなされ、VPの多かったものが勝利する。VPは総合的に計算されるため、むやみに国家目標のみを追求してゴールインしても、得点で負けるということもあり得る。

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5つの国と5種類の生産ボードの組み合わせがあるため、25種類のパターンが存在する。そのため、プレイごとに「前回とは何か違うな」と思いつつ、慣れてくる頃には中盤か終盤という感じになってしまう。

今回も4人プレイとなったが、うち一人は初めてで、その場でルールを説明。残る三人も四ヶ月ぶり二回目なので、初めても同然ではあるが。
6時間で2プレイ、一回だいたい2時間半くらいかかる。必ずしも長考するゲームではないし、他者と交渉するわけでもないのだが、何手番か先まで考えて行動しないと、「あれ、自分何したかったんだっけ?」となってしまう恐れがある。一見、無数の選択肢があるように見えるのだが、効率の良さについては優劣があるのは確かなので、見極める必要がある。

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本作は一人プレイの箱庭的要素が強いものの、誰かが勝利に近づくと、いきなり邪魔してきてゲームが乱れる傾向があり、「終わらせ方」に工夫が求められる。しかも、無理して終わらせると、得点計算で他者に負ける可能性もあるため、ゴールインとVP計算を同時に考えねばならないところが難しい。
実際、一回目はO先輩が戦闘勝利と戦略目標を同時に達成してダントツ一位に輝き、二回目はケン先生が最大戦力と建造物マックスを同時に達成して一位で終了した。
2回プレイして戦闘が発生したのは2回だけ。戦勝は国家目標の一つではあるが、投入した分の戦力を失うこと、戦勝そのものから得られるものは少ないこと、他国を警戒させてしまうことなどから、戦勝逃げ切り型以外は好ましくないため、行動の容易さに比して選択が難しくなっている。この辺はなかなかよくできていると思う。
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2018年05月25日

復活Twilight Struggle三戦目

T後輩と「またやろう」などと言いながら、半年以上建ってしまったGMT「Twilight Struggle」。今回は、T後輩がソ連、ケン先生がアメリカを担当した。

一回目は、第一ターンにソ連側の手札に三枚も得点計算カードが入ってしまい、序盤重視のソ連が出鼻を挫かれてしまう。しかも、「ヴェトナム蜂起」「カストロ」「ナセル」など第三世界で進出拠点をつくるはずのカードが上手い具合にアメリカ側に流れて、ことごとく宇宙開発に使われてしまい、アメリカによる封じ込め政策が教科書のように機能した。
その分、ヨーロッパではソ連が有利に進め、フランスに共産党政権ができたり、西ドイツが不安定化したりしたものの、全体的にはアメリカが有利に進め、こまめにポイントを稼ぎつつ、「Mid War」(中盤戦)の第6ターンにはアメリカがサドンデス勝利を収めた。
T後輩は、久しぶりのプレイだったため、クーデターをあまり実施しなかった結果、中東やアフリカへの進出が遅れた上、アメリカ側に「核兵器廃絶運動」でポイントを稼がせてしまったところに敗因があろう。デフコン(核戦争脅威度)が常に4とか5とかある、非常に平和な冷戦だった。

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一回目終了図。ターンマーカーと宇宙開発トラックをスタート時に戻してしまった。

二戦目も同じ担当でプレイ。前回の反省からか、クーデターが飛び交う激しい展開となり、デフコンが常に2と3を行き来する危険な冷戦となった。
全体的には、ソ連側のカードの流れが良く、中東ではイラク、イスラエル、エジプトが、アジアでは北朝鮮、パキスタン、インド、タイに共産政権ができるという、アメリカ人的には悪夢の展開となるが、勝利得点カードが米国側にあることが多かったため、マイナスを最小限に止めることができた上、宇宙開発で大きく先行したことによって、サドンデス(米ソどちらかが20点以上)を回避できた。この点でも、以前考えていたよりも、ゲームバランスが優れていることが分かる。
ただ、序盤・中盤のマップを見る限り、欧州以外は真っ赤っかで、我ながら「これで良くアメリカ負けないな」という展開だった。VP的には、ソ連側に5〜10ポイントのところで推移しており、アメリカ人的には「負けないのが精一杯」だったが、ソ連人的にも「押してるけど、押し切れない」苦しさがあった。
中盤以降、中米と南米が加わり、終盤に「Last War」カードが加わって、欧州でもソ連の東欧支配が崩れたことを受けて、アメリカ側が持ち直すも、全体的には赤色政権が多く、ソ連側に0〜5ポイントのところで推移、最終ターンまでシーソーゲームを繰り返す珍しい展開となったが、ケン先生の都合で時間切れとなった。

最終ターン開始時に、アメリカ側1点で、ソ連側が一枚得点カードを持っているが、アメリカ側は「核兵器廃絶運動」を持っており、差し引きゼロくらい。同点の場合は、中国カードを持っているアメリカの勝利。恐らくは、2分の1の確率で成功する宇宙開発に先に成功した方が、判定勝ちというギリギリの展開となった。
互いに苦しいゲームとなったが、このヒリヒリ感こそ、本作や同社「Labyrinth」をプレイする真骨頂であろう。
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2018年05月12日

4年ぶりのRussian Front

独ソ戦キャンペーンの中では最も好きと言える「ロシアン・フロント」(AH/HJ)だが、4年ぶりのプレイとなってしまった。キャンペーン・ゲームのハードルとしては低い方の作品のはずだが、様々な余裕が無くなっていることの証かもしれない。

この日は20年ぶりに再会したH先輩、いつものK&O先輩の4人でプレイ。「ソロプレイはしたことがある」H先輩がドイツ軍の北・中を、O先輩が南方軍集団、K先輩がソ連南部、ケン先生がソ連北部を担当した。

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先の記事にも書いているが、本ゲームは初期配置がかなり自由にできるものの、両軍の「やるべきこと」は明白で、ドイツは「包囲殲滅と後方遮断」、ソ連軍は「後方脱出と鉄道線の死守」が求められる。そのため、自由配置ながらも、第一ターンの「やるべきこと」は熟練者ほど限定されることになるが、非常にパズルチックな動きとなる。
どのバルバロッサのゲームにも共通するが、第一ターンのドイツ軍の突破と包囲殲滅が失敗に終わると、いきなりソ連側に余裕が出来て楽勝モードになってしまうため、第一ターンのドイツ軍の機動はよほど注意が必要となる。もっとも、過去には第一ターンの独軍の電撃戦が失敗に終わり、余裕ができたソ連側が防衛線をかなり前に押し上げたところ、第二撃で壊滅してしまい、戦線がスカスカになってしまったこともあり、ソ連側も気を抜けない。

初の対人プレイで、「主役」を任されたH先輩は配置からウンウン唸っており、第一ターン終了時には頭痛モードに入っておられた。案の定、「電撃戦」の使い方が不十分で、「予備」を置かなかったため、第一ターンにヴィルナを包囲することにも、ミンスクに取り付くことにも失敗した。
第一ターンの北部ドイツ担当者は、予め「ターン終了時のイメージ」をかなり明確にしておかないと、包囲殲滅が難しく、ソ連側に大きな余裕を与えてしまうことになる。
独ソ戦のゲームなら概ね共通していることだが、ドイツ軍は湧いて出る分以上のダメージをソ連軍に与え続けない限り、必ず破断界を迎えることになる。それだけに、相当に無理を重ね、自軍の出血を躊躇すること無く、攻撃し続ける必要がある。これがなかなかに難しく、どうしても戦力を温存する方に流されやすい。しかし、これは宿題しないで遊んでいる子どもと同じなのだ。

実際、独南方を担当したO先輩がかなり無理押しをしたことで、降雪前(11月)までにハリコフ前面まで押し出して、ゴメルも陥落させたものの、中央部はスモレンスクを包囲したところでストップ、北部はプスコフを落として停止という有様だった。下手すると、スターリン閣下に「じゃあ、シベリア師団は要らないよね」と言われそうな流れだが、逆にドイツ軍側には殆どダメージが入っておらず、42年春に持ち越しという情況だった。

実質的には11時半スタートで18時までに41年11月が終了。1ポイント差で「ソ連軍戦略的勝利」となった。
前回は、私が北部ドイツ軍を担当して、同時期までにモスクワとレニングラードを半包囲したにもかかわらず、南部の進撃が遅れた結果、1ポイント差で「ソ連軍戦術的勝利」となっただけに、「引き分け」を超えて史実に相当する「ドイツ軍戦術的勝利」まで持って行くのは至難中の至難と言わざるを得ない。
純粋に勝利得点だけを考えれば、南部に広く展開して重要都市を占領する方が効率的なのだが、その場合、ソ連軍は決戦を避けて戦力を温存する策に出ると思われ、42年春以降が心配になる。

本作に特化したテクニックが求められる点でハードルが高いものの、選択肢の幅、バランス、ギリギリ感など非常に優れた作品であることを再確認した。一年に一度くらいはプレイしたいゲームである。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする