2020年09月28日

Compass Games「Europe in Turmoil」を初プレイ

19世紀末から20世紀初頭のヨーロッパを舞台に、自由主義と権威主義の陣営に分かれて、それぞれ勢力の拡大を目指すカード・ドリヴン作品。
言うなれば、「Twilight Struggle」で一次大戦前の外交・陰謀戦を描く。
ただ、TSは「アメリカ vs.ソ連」と敵対軸が明確だったが、ETは一応立て付け的に「イギリス vs.トルコ」となってはいるものの、より概念的な「自由主義 vs.権威主義」として設定されており、やや観念的と言える。

そのため、マップも地理や国家だけを描いておらず、ドイツ、フランス、ロシアなどの主要国は、パリやモスクワなどの地名の他に「国軍」「教会」「知識人」などのエリアが存在し、様々な役割を果たす。
TSの宇宙開発は、英独の建艦競争に代替されているが、ドイツは権威主義よりではあるものの、自由主義化する可能性もあるだけに、いささか微妙な感じを受ける。
また、スコアリングカードは、まずフランス、オーストリア、ロシアの三国が入っており、各々の国ごとに支配状態をチェックする。中盤戦になると、ドイツとバルカンのスコアリングカードが入る。

ゲームの流れ的には、TSと同様、初期は権威主義側が優位に展開し、後半になると自由主義陣営が有利になる傾向がありそう。
この日はT後輩とルールを確認しながら、一戦半で終わってしまったが、第一戦は権威主義陣営がドイツ、オーストリア、フランス、ロシアのほぼ全てで優位に立ち、自由主義側はどの国でも優勢を確保できないまま、終始劣勢に立たされ、第5ターンでサドンデス敗北(マイナス20点)を喫した。このゲームでは、建艦競争ですらドイツが二歩も先に進んでおり、イギリスは何の良いところも見せられなかった。

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権威主義にほぼ支配されたロシア。フィンランド、ポーランド、シベリア、ブルジョワジーだけが自由主義という点が「いかにも」だ。

第二戦は、建艦競争の「お手前」を学習してイギリスが先行、建艦競争で優位に立つと、盤面にも良い影響が出るため、何とか自由主義陣営ががんばるものの、これでも全体では「トントン」を維持するのが精一杯で、第五ターン終了時に「プラス6点」だったものの、権威主義側が優勢だったバルカンのスコアリングカードが出ていたら、「プラス1点」という状況で時間切れとなった。

本作では、スコアリングカードを処理する際に、手持ちの「安定カード」を出して微調整する仕組みになっており、これにより「スコアリングカードを持っている方が有利」というTSの弱点の克服を狙っている。
その意図はわからなく無いものの、このルールがゲームを色々複雑してしまっており、評価を難しくしている。

ゲームとしては相応の完成度となってはいるものの、色々抽象化されている点と第一次世界大戦前の外交戦という、日本人には非常に馴染みの薄いテーマである点が、TSほどには熱くなれない要因になっていると思われる。
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2020年09月17日

Fire in the Lake でサイゴン陥落

GMT「Fire in the Lake」二戦目。
今日はH先輩も見えて、初の四人プレイ。

前回は私が北ベトナムとベトコンを一人でプレイしてグダグダになってしまったので、ちょっと安心。
H先輩にベトコンをお任せして、北ベトナムを担当。
K先輩が南ベトナム、O先輩がアメリカで、フルシナリオを敢行した。

開始早々、講和交渉が始まってしまい、北ベトナムのリソースが「1」にされてしまっていきなり萎える。
そして、ベトコンが一方的に叩かれるも、北も何もできない。
しかし、アメリカが頑張ると、南ベトナムがどんどん私腹を肥やして、勝利まっしぐらになってしまうのが、COINゲームの常。

「南が勝ちそう」というところで、アメリカが手を緩めて、腐敗防止に取り組むも、今度はベトコンが増殖して、モグラ叩き状態に。
これもCOINゲームの常である。
他方、南ベトナムはたまにレンジャー(少数民族を使ったヤバい連中)がベトコンを刈り取るが、それ以外はほぼ何もしないで私腹を肥やしているだけ。南はむしろ何もしないで、可能な限りアメリカを使って目立たないのが勝利のコツ。
アメリカが頑張りすぎると、ほぼほぼ南が圧勝するのが難しすぎる。

北がしょっぱなにリソースを失ってしまい、国外(ラオス、カンボジア)に逼塞、イベントの巡り関係もあって、ひたすら戦力拡充に勤しんでいたことも、南ベトナムを有利にし、ベトコンを苦しめる原因となった。
それでも、アメリカの大々的な空爆によって、一時は南全体が反政府支持となって、最初のクーデター時に最も勝利に近かったのはベトコンとなった。相変わらずわからないゲームである。
アメリカの空爆が強力すぎるので、前に出るときは少数で浸透するか、一気に全軍で出るかの選択にもなるが、この辺の判断も難しい。

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サイゴン陥落!

一度目のクーデター後は、南ベトナムが優勢に進行するも、サドンデス勝利となる前に頭を叩かれるため、勝ちきれず、延々と続く。
ひたすら隠忍自重を繰り返し、戦力をためた北ベトナム軍が、サイゴン北方のジャングルに突然現れる。
イベントによってアメリカが空爆停止となった隙を見て、そのままサイゴンに突入し、市街戦に突入するも、完全占領には至らず。しかし、支配を確立したことで、いきなり情勢が逆転、クーデターが起こればサドンデス勝利だったが、そうはならず、時間切れ終了となった。

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ゲーム終了時の南北国境地帯

「北はもっと前に出るべきでは?」と言われたのだが、中途半端な戦力で前に出てもモグラ叩きになるだけで、少なくとも北の利益にはならない。確かに南のサドンデスを抑えるためには一定程度必要なのかもしれないが。。。
そもそも北が勝利するためには、南ベトナムの平原地帯全てか、もしくはサイゴンを支配する必要があり、チマチマやっていたのではまず勝てないだろう。

今回改めて思ったのは、アフガニスタン内戦を描いた「A Distant Plain」に比べて、特殊なユニットやルールが多く、特に主導権を握った際、まず「イベントをプレイするか」を考え、イベントを止めた場合、「通常OP+特殊をプレイするか」「通常OPのみにして、二番手にイベントをプレイさせないか」を悩み、さらに「通常+特殊」にした場合、「どの組み合わせでどこでプレイするか」を考えなければならず、頭なの中で処理することが多すぎて、「最適解」を考え出すのにもの凄い時間がかかってしまうことだ。
基本ルールは同じなのだが、どうにも全体の複雑さが過剰であり、なかなか迅速に進まない。
この日も丸一日プレイして、78枚のイベントカードの内、半分強しか進まなかった。
まだまだ慣れないせいもあるだろうが、いささかプレイ・アビリティに難があるように思える。
とはいえ、ベトナム戦争全体の構造は的確にシミュレートされているように思われるので、COINゲームの醍醐味は十二分に味わえた。
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2020年08月25日

GMT「Fire in the Lake」をインスト

長いことやってみたかったGMT「Fire in the Lake」をようやくインスト。
しかし、一人欠けてしまい、三人で強行することになり、私が責任を取って?北ベトナムとベトコンを一人でやることに。
これだけ聞くと、圧倒的に有利そうに見えるが、実情は大変なばかりで良いことは無い。

1967年のショートシナリオを選択、K先輩がアメリカ、O先輩が南ベトナムを担当。
COINゲームは「A Distant Plain」を何度かプレイしており、基本ルールは知っているはずだが、久しぶりにプレイすると確認することが多く、微妙なルールやオペレーションの違いもあって、非常に時間がかかってしまう。
さらに私が北ベトナムとベトコンの二つを担当したことで、長考してしまい、ますます難航。

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経過的には、北ベトナムがセットアップ時の大軍を使って北部を圧倒、米軍はこれに対抗するが、今度は南部でベトコンが大量増殖してサイゴン周辺はあっという間に「楽園」と化してしまう。
そこで、アメリカが「本気」を出して全面動員を行い、イベントと併行して掃討作戦を開始すると、その圧倒的火力によって北ベトナム軍は粉砕され、補給ルートもたたれて息も絶え絶えになってしまう。
返す刀でベトコンも粉砕するが、第三クーデター・フェイズにて私腹を肥やしまくった南ベトナムがサドンデス勝利して終わった。
私的には、「先輩、そういうゲームじゃないんですよ!A Distant Plainでも同じようなことがありましたよね!」と言いたい終わり方だった。

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北ベトナムは初期配置が多いため、狙われやすい一方、ベトコンはこっそり大量増殖して反政府宣伝活動に勤しみ、南ベトナムは知らん顔で私腹を肥やしまくる構図。
非常に納得度の高い構図なのだが、「アメリカは頑張りすぎてはダメ」というところがプレイを難しくしている。戦闘の勝利はゲームの勝利に大して寄与しないところが、非常に現代的なのだが、プレイヤーとしては非常にゲームの難易度が高く感じられる。

ルールを忘れないうちにもう一度プレイしたいところだが。。。
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2020年08月01日

イーオンズ・エンドを4人で再戦するも

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ゲーマー仲間もコロナ疲れを見せており、この日は軽く「デッキ構築縛り」。
デッキ構築ゲームは意外とかさばるので、本来はゲーム・カフェなどでやる方が良いのだろう。
まずはK先輩、O先輩と「ドミニオン」でデッキ構築システムの復習をした後、N氏の合流後、「イーオンズ・エンド」に移行。

「イーオンズ・エンド」は「デッキをシャッフルしない」のが特徴だが、問題は「人数が増えると難易度が上がる協力型」にある。
プレイヤーが協力して「人類最後の砦」に襲い来るモンスターを撃退するわけだが、プレイヤー二人の時は1ターンに一人につき2手番回ってくるのに対し、プレイヤー四人の場合は一手番しか回ってこないため、デッキの回転と更新が遅くなり、どうしても不利になるためだ。
とはいえ、私も確信があったわけではないので、まずは四人でやってみようということに。

最初はルール導入も含めて、デザイナー推奨のデッキ・サプライで、最初のボスを相手にプレイ。
K先輩とO先輩は慣れないシステムに戸惑いつつも、ベテランなので数手番プレイすると理解され、順調に進む。
中盤でモンスター側がゴリ押ししてきて、城塞の防御力が30分の5にまで低下し、「もうダメなんじゃね」と思われた中、キャラクター側の攻撃力も増大して、一気にボスのHPを削り取って勝利した。

「何とか四人でも行けるんじゃね?」とボスの難易度を一つ上げて女王蟷螂を相手にするも、増殖する子蟷螂に対応できず、ゲーム中盤には城塞陥落して敗北、ボスにはたった(60分の)4ダメージしか与えられなかった。
気を取り直して、キャラを入れ替えて再戦するも、二回目はさらに早い段階で子蟷螂の増殖と「群舞」発生によって敗北。
さらに三度目に挑戦して、綿密に協議してプレイを進め、ボスのHPを半分以下にまで低下させ、モンスター退却まであと一歩のところまで耐えるも、城塞が陥落して敗北、終了した。
やはり四人だと、どうしてもデッキの回転が遅く、攻撃力が足りず、臨機応変の対応も難しくなるため、非常に難易度が上がる感じ。

盛り上がったから良かったのだが、収まりの悪い終わり方となった。
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2020年07月28日

イーオンズ・エンドを初プレイ

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アークライト社「イーオンズ・エンド」を初プレイ。
事前情報で「ちょっといいかも」と思っていたのだが、つい失念して買いそびれたら、あっという間にプレミアがついてしまった一作。
新品を定価以上で販売するとか、自由市場の原理(公正な競争)に反しているだろう。
そのため、旧友のNとゲームカフェに行くことに。
都心では新型コロナが再活性化しつつあり、いささか抵抗はあったのだが、平日の昼間ならまだ大丈夫だろうとの判断。
実際、客は我々以外にもう一組しかいなかったのでセーフとしておこう。

さて本題。
「イーオンズ・エンド」はデッキ構築型の協力式カードゲームだが、「デッキをシャッフルしない」という特徴がある。
また、協力型で、プレイヤーは協力して異世界から攻めてきた「ネメシス」軍団から、自分たちの街を守らなければならない。そのため、ゲームの目的は、「街の防御力がゼロになる前に、敵ボスを倒すか、敵の全ての攻撃を凌ぎきる(時間切れ勝利)」となる。

各キャラクターは一つだけ特殊能力を持っているのだが、エーテルが溜まらないと発動しないため、1プレイで1〜2回程度しか発動しない。
恐らくはキャラの能力は決定的な要素では無いだろう。

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面白いのは、2人プレイが最も難易度が低く、プレイヤーが増えるほど難易度が上がるということ。
2人プレイの場合、各キャラには1ターンに二手番回ってきて、ボスも二回行動する
4人プレイの場合、キャラは一手番しかプレイできず、ボスは二回行動してくるため、デッキの「濃度」が下がってしまうためだ。もちろん、その分キャラの体力が増えることにはなるのだが、どう見ても難易度は上がっている。
ボスはかなり容赦なく、街やキャラを攻撃してくるため、手抜きは許されないが、そこは協力型なので、相談しながらプレイできる点が良い。

ゲームバランスも良く、ゲーム歴40年の我々は3度プレイして全て勝利したが、きわどい場面もあった。それでも、「ベテランが、二人でプレイしたから勝てた」という結論だった。2人だとかなり効率よく(ストレス無く)デッキを構築できるが、3人以上の場合はどうしてもデッキが重くなり、順番もランダムなので、展開が読みにくくなり、難易度が上がるだろう。

それはそれとして、ドミニオンのような単純なデッキ構築型から一歩進歩した新しい形のデッキ構築型として、評価できる一作だと言える。
入手できなかったのが残念だ。
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2020年07月21日

GMT Stalingrad '42 日本第二戦??

シモニッチ製GMT「Stalingrad '42」の第二戦。
今回は遠くから来られたH先輩を交えて4人での対戦となったが、配置中から恐ろしい事態が発生。
この二月に一緒にプレイしたはずのK先輩とO先輩が揃って、「このゲームは初見だな」などと言い出した。
私が「いやいや、何言ってるんですか。2月か3月にプレイしましたよね。ブログにも記事書いてますよ」と、スマホを見せるも(初めてスマホにして良かったと思った)、「いや、記憶に無い」の一点張り。

「一週間フレンズかよ!」

プレイを始めてしばらくして、ようやく「そういえば、スターリングラードってめっちゃ遠いな、という話をしていたような気もする」などという始末で、「老化マジやべぇ!」と思った次第。
私ももう数年もすれば、学生時代にプレイしたゲームのことは覚えていても、前回プレイしたゲームのことは全部忘れてしまうのだろうか。だとすれば、まともにゲームできる機会もあまり多くは無いのかもと憂鬱になりそうだった。
まぁ、誰もが通る道ではある。

シモニッチの作品は、緻密にできているだけに、攻撃側も防御側も高い技量が求められる。
同レベルのものが対戦している分には問題ないが、レベル差があると「惨事」が発生しやすい。
前回はドイツを持った私以外が初見(本当に)だったため、5ターン終了時には、ソ連側はユニットが足りなくなって、戦線が引けなくなる事態に陥った。
前回は、K先輩のソ連軍が前線の維持にこだわりすぎて、みな包囲されてしまったことが問題であり、「頑張りすぎない」ことを前提にすれば、十分に防御できるはず、というのが私の見解だった。
そのため、今回は私が北部のソ連軍を担当、K先輩にソ連軍の南部を担当してもらい、H先輩とO先輩にドイツ軍を持ってもらった。

今回のドイツ軍は余裕を持って攻撃することを前提とし、基本的には7:1か6:1でしか攻撃しない方針を採る。
そのため、攻撃された場所では、DSなどの突破が発生して、突破戦闘で後方の予備部隊にまでダメージを入れられてしまうが、それ以外の場所は余裕があるので、部分的には惨事が発生しても、比較的容易に退却し、戦線を維持し続けることができた。中央部で大突破が生じなかったことも大きい。
南部でも独軍は地味な前進を続けており、赤軍もズルズルと退却するだけだった。
派手な戦闘結果が出ている割に、ソ連側は二重戦線を保っており、いかにも独ソ戦らしい展開ではある。

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南北で独軍の平押しが進む中、第5ターンに南部で大突破が起こって、ソ連軍の6個師団が包囲される惨事が発生するも、南部はもともと戦力が不足しているため、包囲に戦力を割いた結果、前進が止まってしまった。そこで、ロストフ攻略に転じるも、戦力不足と赤軍NKVDの奮戦によって、規定の第8ターン終了時までに占領できずに終わった。
南部では同じ第5ターンにドン渡河にも成功していたが、後が続かず、渡河地点を確保しただけで第8ターンを迎えている。
北部では平押しのまま、第7ターンにドン河に到達するも、ヴォロネジを攻めるまでには至らず、周辺を掃討しつつ、歩兵の到着を待つ形で8ターンを迎えた。

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8ターン終了時のロストフ周辺

VPは3ポイントで、独軍勝利に必要な8VPに遠く及ばず、「ロストフとヴォロネジを落とした上で、さらにもう一点とか無理!」という話に。
私の周囲には、自軍の損害を重く見る人が多く、攻勢箇所を絞りすぎた結果、確かに突破は起こるものの、それ以外の箇所では余裕ができてしまい、「穴を埋めればOK」という状態になってしまったことが大きそうだ。
前回私が持った独軍は、今回をはるかに上回る損害を被ったが、ソ連側にも回復不能なダメージを与えて、戦線崩壊に至らせている。その意味では、シモニッチのこの系統のゲームは私向きなのかもしれないが、緻密な計算が求められる点では、年寄りには厳しいとも言える。
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2020年06月24日

GMT「ウクライナ '43」を初プレイ

GMT「ウクライナ '43」を初プレイ。
実は初版も持っていたのだが、ソロプレイして「こりゃダメだ」と判断して一回手放したところ、第二版が出て、つい買ってしまった。
にもかかわらず、プレイする予定は無かったのだが、O先輩から「ウクライナ '43、持ってる?」と聞かれて、「持ってますよ」と白状したところから、初プレイに至った。
よく第三次ハリコフ戦(マン公の裏拳)のゲームと思われているが、実は「クルスク後」の第四次ハリコフ戦役である。

「コロナ開け」もかねて、K先輩、H先輩も誘って四人でプレイすることに。
さすがにキャンペーンが無理なのはわかっていたが、まずは初回ということで、マップ二枚つなげてキャンペーンの体を取った。
つなげると言っても、フルマップ1.5枚分程度の正方形の形となる。
北はベルゴロドに始まり、西端はキエフ。南はタガンログ(ロストフのすぐ西、チェーホフの生誕地)からオデッサまで。
1ターン=五日で、ユニット規模は大隊〜軍団。
「フランス 40'」や「アルデンヌ 44'」などのシモニッチ系統のルールであり、非常に複雑。

K先輩とO先輩がドイツ軍を担当し、H先輩と私が赤軍を担当。
ドイツ軍は固定配置、ソ連軍は制限付き自由配置である。
私はハリコフ正面の赤軍を担当するが、ハリコフ正面はガチガチな上、河や森が多く、殴り合う気にもならない。
従って、ハリコフ西方の平野部で突破して、戦線を拡大しつつ、ハリコフへの補給線を断つことが作戦目標となる。
ただし、勝利得点的には、スターリノを中心に重要都市が集中する南部の比重が大きく、独軍が南部に装甲部隊が送らないようにする(攻め続ける)ことも、北部指揮官の重要な役割である。

第1ターン、ソ連軍の攻撃ダイスは全体的に良好で、そこここでドイツ軍の陣地に穴を開ける。
特にイジュム(史実でも突出を構成、南方のスラビャンスクは近年のウクライナ内戦で主戦場となった)やハリコフ南方での牽制攻撃に成功して前進できたことが大きい。
独軍の反応は早く、ハリコフ南方の突出部に装甲部隊で反撃を加えてすぐに撃退するが、そのためハリコフ西方は手当てできずに終わった。

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第1ターン、ソ連側終了時のハリコフ北方

第2ターン終了時には、西方戦線はかなりスカスカな状態になるが、ソ連軍は鉄道線を修復しないと補給源を前に出せないため、第3ターンにはこの方面では攻勢限界となってしまった。また、赤軍も見た目ほど戦力に余裕は無く、補給線の問題もあって、第3ターンには攻撃に成功しても前進できない、という事態になった。
それは南方も同じで、イジュム突出部で穴を開けたは良いものの、補給が届かないため、いつまでも「突出してるだけ」になってしまう。とはいえ、突出部に独軍装甲を引き寄せている間に、平押しするのが南方の「お手前」のようで、順調に前進していた。
ドイツ軍は装甲部隊とマンシュタインによる反撃と機動強襲によって、突出部を叩くが、せいぜい一カ所、良くて二カ所という有様なので、モグラ叩きをしても「焼け石に水」のようだ。恐らく史実もこんな感じだったのだろう。

3、4ターン、赤軍は戦車軍団などの援軍を南方に回して攻勢を続け、都市部を次々と包囲、占領していく。
北部ではハリコフを包囲しようとする戦車軍と、突出部を叩くドイツ軍の反撃が繰り返される。
ドイツ軍の援軍は、西方に開いた大穴を埋め、都市部を守るのが精一杯。
ソ連軍は補給源=鉄道修復が前に進まないと前進できない。ソ連側は、ドイツ軍の反撃や攻撃時の損害が重なって、防御側である独軍の1.5倍強の損害を出しており、見た目に比して内実は苦しいものがある。

第5ターンも南方で順調に前進した結果、ソ連軍は北方で3VP、南方で5VPを獲得、基準値(史実)の4VPを大きく上回ったところで、時間切れとなった。
11時半くらいから始めて、約8時間で5ターン。初めてのゲームとはいえ、4人でプレイしてこれはなかなか重い。
第1ターンを除けば、赤軍の攻撃箇所は南北それぞれ2または3カ所でしかないのだが、ルールの複雑さもあって、恐ろしく考えることが多いため、一回の手番に非常に時間がかかる。それはドイツ軍も同様で、どこで守って、どこで反撃するかの判断が非常に難しそうだ。むしろドイツ軍の方が難しいだろう。

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実際にプレイしてみると、史実のドイツ軍がどれだけ頑張ったのかよくわかる。
とはいえ、慎重なプレイヤーが赤軍を担当したら、全く逆の展開になるかもしれない。
独軍、赤軍ともにプレイヤーの技量と判断が厳しく要求される作品であることは間違いない。
ルールの複雑さがあるとは言え、補給と作戦目標のジレンマが良く再現されており、名作と謳われる所以なのだろう。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする