2020年03月27日

GMT"Illusion of Glory"を初プレイ

477.jpg

O先輩とGMT"Illusion of Glory"を初プレイ。
名作「パスグロ」のカード・ドリブン・システムで一次大戦の東部、バルカン、イタリア戦線のみをシミュレートした作品。2017年なのでまだ新しい部類だろう。
基本的には同じシステムなのだが、微妙に異なる部分が少なくなく、一々確認しながらプレイしたので、半日かけて1915年秋までで終わった。
恐らくは、それ以上にユニットは決して多くない割に初期配置が非常に面倒であるという問題がある。大半が同じ数値のユニットにもかかわらず、部隊名が指定されているため(パスグロなのだから当然なのだが)、「探す」作業に非常に時間がかかってしまうのだ。

GMT1708-1-large.jpg

ルールを確認し、初期配置を終えた頃には昼近くなっていた。
O先輩が同盟、ケン先生が協商国でプレイ開始。
ケン先生のロシア軍がガリシア(ハンガリー)方面で攻勢をしかけ、ダイス運にも恵まれて大損害を与えるも1、2スペース前進して止まってしまう。ロシア軍とオーストリア・ハンガリー(AH)軍は基本的に「同じ顔」であるため、ファイアー・パワー・システムで殴り合えば、攻撃側にも相当の損害が入ってしまうためだ。
とはいえ、ロシアの目的の一つは「セルビアを殴らせない」ことにもあるため、「何もしない」という選択肢は無い。
他方、O先輩は我慢してドイツ軍の動員を進める。
二ターン目に入ると、双方塹壕掘りが「解禁」されるため、塹壕掘って、動員を進めて、イベントもやる、というパスグロ展開に。

ロシア軍とAH軍は能力が低いため、塹壕が掘られると途端に攻勢意欲を失ってしまう。特に協商国側は戦闘カードの威力もイマイチであるため、「頑張る」気にならないし、その必要も無いのだが、「強制攻撃」ロールが悪く、毎回のように損害を出して攻撃するハメに。
同盟側は同盟側で、AH軍の補充能力が低いため、無理はできず、ドイツ軍の動員を最優先にしていた。
同盟側は戦闘カードが強力なのは良いが、使ってしまうと作戦値が足りなくなってしまうのが難である。

WeChat Image_20200315085610.jpg

1915年の春にはブルガリアが参戦、同夏にはイタリアが参戦して、ポーランド(そんな国はなく、ロシアの一部)ではドイツ軍の攻勢が始まって急展開。
セルビアが蹂躙されてベルグラードが包囲され、イタリアではAH軍がギリギリのところで踏みとどまるも、トリノが陥落。
ポーランドではドイツ軍がワルシャワを波状攻撃するも、ロシア軍は損害を顧みずに死守するも、4個軍団が除去され、部隊素質が大きく低下した。
ここで時間切れとなった。

WeChat Image_20200315085606.jpg

暫定的には、VP12で「協商国の辛勝」に終わった。史実では1915年秋までにベルグラードとポーランドが陥落しているのだから、そうなるのはわかるが、ロシア軍はドイツ軍から一方的に殴られて大損害を食らっており(ドイツ軍は四個軍団が裏返っただけ)、「先が思いやられる」状態だった。
私は「ワルシャワは頑張りすぎた」と思った一方、O先輩は「セルビアはもう少し早く(イタリアが参戦する前に)攻撃すべきだった」と反省、お互いに知らないゲームを手探りでプレイする感覚を味わった。
考えてみれば、一次大戦そのものが「全く新しい戦争を手探りで指導」という側面が強く、「そういうもの」なのかもしれない。
それにしても、「これ、どうやればゲーム終わる(勝てる)んだ?」という感覚は、この手のカード・ドリブン系に良くあるものだが、本作も相当なもの。
恐らくは、同盟国はロシア革命を狙ってドイツ軍でロシア軍を殴り続け、協商国は「AH崩壊」を狙って、イタリアとバルカン(後に英仏軍が逆上陸)で殴り続け、「どちらが早いか」を競う感じなのだろう。

「どうするんだ、これ!」「敵の一番強いところを叩く」「塹壕戦」など、一次大戦の主要な要素を非常に良く再現しており、是非またプレイしたい作品である。
posted by ケン at 00:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月17日

CMJ『官渡戦役』を初プレイ

title.jpg

CMJ『官渡戦役』を初プレイ。
曹操の中原制覇に異を唱える袁紹が南下、曹操を雌雄を決するため決戦を挑む。
曹操はいまだ中原支配も不十分な上、南からは孫策と劉表に脅かされており、非常に厳しい状況に合った。
袁紹は袁紹で、内部の反対派を粛清しての出陣だった。戦力的には「やるなら今しか無い」状態だったが、「一枚看板をすりつぶしてやるには博打が過ぎる、急ぐ必要は無い」的な反対論も根強かったらしい。

システムはカードドリブンを基礎に、デッキ構築の要素を加えたもので、ボードゲームに近い。
旧GJ「諸国民の戦い」とかAH「ハンニバル」のルールを知っていれば簡単だ。
戦闘はファイアーパワー・システムで、戦力が大きい方が単純に強い。

基本的には袁紹軍が一方的に攻め立て、曹操側は機動防御を行うか、ゲリラ戦を行いつつ政治力で対抗するかの選択を迫られる。
本作では特に防御側の曹操は戦力の補充が難しく、まともに戦えるのは(最初は)曹操本人と、最前線で孤立しがちな程cだけな上、曹操が許都を空けて打って出てしまうと、都を守るのが難しくなってしまう。

袁紹側は許都を直撃してサドンデスを狙うか、エリア支配を拡大することで曹操軍を士気を低下させて勝利を狙うかになる。
曹操が都を空ければ直撃、曹操が都に留まるなら士気低下を狙うのが基本だろう。
だが、エリアを支配するには城市ごとに支配マーカーを置く必要があるが、軍を移動、通過させただけではダメで、カードの作戦値を消費する必要があるため、曹操側といたちごっこになりがちだ。
そして、袁紹側のエリア支配が少ないと、袁紹側の士気も下がってくるため、時間との勝負になる可能性もある。
ただ、袁紹側は孫策や劉表を参戦させるオプションもあり、特に孫策の参戦は曹操にとって死活問題となる。

WeChat Image_20200301100814.jpg
この日はO先輩と攻守入れ替えつつ二戦して、一回目は曹操が機動防御しているところに袁紹の沮授、淳于瓊軍が許都を直撃、三分の一の確率を通して陥落させ、サドンデスとなった。
二戦目もやはり曹操が機動防御を展開するも、他方で曹操軍の程c、張繍などが次々と首級を上げられてしまい、孫策の参戦もあって投了となった。

二戦した感触では、袁紹側はいくつかの戦略オプションが考えられるが、曹操側はひたすら忍耐が要求され、よほど我慢強い人で無ければ、耐えられないのでは無いか、という感じだった。
曹操的には、作戦値1でそこかしこに跳梁跋扈する顔良、文醜を早めに討ち取りたいが、下手に逆撃を受けて戦力を減らしてしまうと、機動防御の構想そのものが破綻しかねない。
初期戦力は袁紹側が有利である上、曹操は南の防衛に戦力を削がれているため、消耗戦は袁紹の思うつぼとなってしまう。
結果、曹操側はパスを多用しつつ、カードを支配用に温存するのが上策となるが、プレイヤーとして「面白い」かというと、なかなか厳しい感じだ。
ゲームの出来は悪くないし、史実再現性も悪くないと思うのだが、「またやろう!」というところまでは行かない感じもする。とはいえ、三国志のゲームは「やる」ところまで行かない作品が多いだけに、この規模のゲームがデザインされたことの意義は大きいだろう。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月14日

GJ「沖縄の落日」を初プレイ

首里城炎上事件の関係で発売延期になった挙げ句、何故か小売店に殆ど置かれず、入手手段が限られてしまった作品。
O先輩が手を尽くして入手してくれたので、今回プレイすることに。

同じGJの「激闘!キエフ奪回作戦」や「激突!バルジ突破作戦」のチット・システムと聞いて、あまり期待していなかったのだが、暗に反してなかなかの出来だった。
前二作は支援チットの効果が大きすぎて、盤上のユニットの戦力などは殆ど意味ない状態で、「ティーガーが出てきたら、そこでおしまい」くらいのイメージで、「これはいったい何をシミュレートしているんきゃ?」という感想だった。そのため、本ブログでは紹介すらしていない。
基本的なシステムは概ね前二作を引き継いでいるわけだが、本作の場合、前二作ほどチットが凶悪ではなく、沖縄戦の特殊性を考えると色々納得の行くレベルに調整されている。
チットは「イベントチット」「海空戦チット」「配属チット」の三種類があります。強制的に発動する「イベントチット」には「悪天候」「大和特攻」「指揮官交代」などがあり、特に日本軍が攻勢を強制される「攻勢命令」チットは非常に影響が大きいです。

日本軍には幕僚会議を開催できる「八原参謀」マーカーが準備されており、幕僚会議が成功すれば攻勢命令をキャンセルできますが、幕僚会議を開催した場合八原参謀は失脚する可能性があり、八原参謀が失脚すると以降攻勢命令をキャンセルすることは不可能になってしまいます。

海空戦では日本軍が直接VPを獲得できる「大和特攻」「菊水作戦」チットに対し、米軍は「艦載機」「水上艦」などのチットにより阻止を試みることができます。
「配属チット」は「部隊チット」と「戦術チット」の二種類があり、「部隊チット」は通常の戦闘ユニットと同様マップ上に残って戦闘に参加できますが、「戦術チット」は日本軍の「対戦車砲」「狙撃兵」などの敵配属チットを除去できるものに対し、米軍にはそれを阻止できる「コマンダー」、陣地効果を無効化できる「戦闘工兵」、敵の防御射撃を減殺出来る「煙幕弾」などがあり、配属チットの駆け引きが大きく展開を左右します。
戦闘は「防御側射撃」「攻撃側射撃」「白兵戦」の三段階から構成され、大火力を持つ米軍は射撃戦では優勢ですが、白兵戦では戦闘ボーナスを持つ日本軍が有利です。
このように、各プレーヤーは異なる特性を持つ自軍の強みを生かし、敵の弱みを突くよう各種チットを用いて戦術を組み立てる必要があります。

ユニット規模は米軍が大隊、日本軍が中隊が基本で、スタックは両軍とも2個だが、その上にチットを三個まで載せられる。
攻撃は1スタックからしかできないため、米軍の攻撃は「二個大隊+戦車+アルファ」が基本となる。
戦闘は「防御側射撃」「攻撃側射撃」「白兵戦」から構成されるが、防御射撃で米軍の全ユニット+チットが退却してしまうと、そもそも攻撃ダイスすら振らしてもらえないし、1ユニットでも退却してしまうと、攻撃ダイスはいきなり半分近くになってしまう。
米軍は支援チットに「支援砲撃8」を持ち、チットだけで8個のダイスを振る凶悪さがあるのだが、日本軍陣地に対しては射撃力が半分になってしまうため、4個になってしまう。悪くない感じだ。
日本軍は防御射撃と白兵戦で、米側にチビチビとダメージを入れてくるのだが、米軍は1ユニットでも除去されると、途端に勝利が厳しくなってしまうため、裏になったユニットは戦線防備に回すほかなくなってしまう。

untimg.jpg

また米軍は勝利条件達成のため決められた目標ヘクスにある目標チットを確保する必要があるが、日本軍はターン終了時に1個除去できるため、かなりゴリ押しして攻める必要がある。このシステムが非常に良い感じに作用し、ゲームに緊張感を与えている。
ただ、目標チットのVPが「0〜5」と幅広すぎるのが、いささかゲーム的で運要素が大きすぎる気がする。

WeChat Image_20200301100810.jpg

この日はO先輩と4時間ほどかけて第6ターンまで終了(全12ターン)。
ケン先生の米軍は、日本軍のダイス運にも助けられて、普天間まで進出。進撃速度的には「これ以上は無理だろう」くらいのペースで進んでいたが、「ここから先の目標チット確保は容易ではない」という判断だった。
一方、日本軍を担当したO先輩は「もうユニットがギリギリ、破断界は遠くない」という判断だった。
その後の展開を予想しつつ、残った目標チットを日米に分けて、判断したところ、日本軍のチット数は米軍を4個程度上回ったものの、点数的には米軍が日本軍を大きく上回り、「目標チットのVPのバラツキが大きすぎる」という結論に達した。

ゲームの勝利設定に難があるとはいえ、様々なチットはどれも沖縄戦の特色を再現しており、沖縄戦を良く再現している。
日本軍もただ守っているだけでは無く、かなり米軍に打撃を与えられるため、なかなか面白そうだ。
ただ、全部で12ターンと結構長いため、最後までやるとなれば丸一日かかりそうでもある。

沖縄戦はなかなかプレイできるゲームが無かっただけに、貴重な一作と言えよう。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月05日

「クランク!」(アークライト)を初プレイ

「Clank!」というのは、日本語の「ガチャガチャ音を立てる」のと同じ英語の擬音らしい。
本作は、ドラゴンが生息するダンジョンに潜り、宝物庫に忍び込んで、宝物だけを奪って帰ってくる冒険者をテーマにしている。
カードデッキ方式で、移動しながら新たなカードを獲得し、デッキを充実させ、ドラゴン以外のモンスターと戦い、鍵の掛かった宝物庫に侵入する。
しかし、行動するとどうしても音を立ててしまい、ドラゴンが反応すると攻撃してくる。最初はまだ大人しいドラゴンも、色々宝物を奪われ、そこここで音を立てられると、「お怒りモード」が上がり、攻撃力も高まってくる。
キャラクターは、どこまで深く潜り、いかに生還するかを競うわけだが、当然ダンジョンの浅い部分には安い宝物しか無く、得点を稼ぐためには深く潜る必要がある。

WeChat Image_20200130104822.jpg

「アーティファクト」を持ってスタート地点まで戻ると、追加のVPがもらえる上、次ターンからはドラゴンをけしかけてダンジョン内に残る他のキャラクターを攻撃できるようになる。そのため、プレイヤーは他プレイヤーの動向を気にしつつ、脱出に舵を切るか、探索継続かの判断を迫られる。下手に欲をかくと、必要な時に移動カードが足りず、ドラゴンの猛攻にあってしまう恐れが強く、この辺の駆け引きと判断が難しく、そして面白い。

普通のデッキ構築ゲームのように、初期カードを除外することは必ずしも重要では無く、移動、戦闘、特殊能力などの要素をデッキの中で、どのように積み上げていくかが問われる。同時に「あまり音を立てない」「適度にダメージを直す」といったダメージコントロールのセンスも必要となり、簡単なルールの割に、考えることは多い。

デッキ構築とダンジョン探索ゲームのハイブリッドであるわけだが、必ずしも「良いとこ取り」だけに終わらず、良くまとまった作品に仕上がっている。名作とまではいかないが、十分楽しめる佳作であると言えよう。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月26日

GMT Stalingrad '42を日本初プレイ

シモニッチ氏による「Ardennes '44」系統の新作。
規模は連隊から軍団、1ヘクスは16km、1ターンは4〜7日。
ブラウ作戦、ウラヌス作戦、コーカサス作戦の3本のシナリオと全て含めたキャンペーンが可能。
全てつなげるとフルマップ2枚に変則マップ2枚とビッグゲームになる。
すでに中国で一度プレイしているが、ケン先生のドイツ軍で無双してしまったため、一部の中国の皆さんの間では散々な評価になってしまった。
しかし、自分が見ている範囲では、ソ連側が適切に対応していれば十分にやれると判断したので、日本に帰ってからベテラン相手にもう一度と思った次第。
今回はK先輩にソ連軍を担当してもらい、O先輩に枢軸軍南部、私が同北部を担った。特に南部はルーマニアやらイタリアやら「外国のお友達」が多く、装甲部隊も少ないので、やれることは多くない割に、求められることは多い。シナリオはブラウ作戦。

第一ターン、陣地の無い中央部で突破、まずは北部での包囲を目指す。
北部陣地は2カ所で前進したのみに留まる。
第3ターンには北部にポケットが完成するも、脱出に成功したソ連部隊も少なくない。
このシステムはZoC to ZoCの移動が一部可能で、低比率でも攻撃に成功して脱出を図ってくるため、完全な包囲は難しい。
とはいえ、第4ターンにはドン河にとりつき、第5ターンには大河越しの攻撃を成功させて、渡河を開始した。

南部は地道に前進を進め、第4ターンにはロストフにとりつき、第5ターンの総攻撃で陥落させた。
同じく第4ターンには南部の陣地で頑張っていたソ連軍部隊が重包囲に陥っている。

WeChat Image_20200214093049.jpg
5ターン終了時のロストフ

WeChat Image_20200214093006.jpg

WeChat Image_20200214092934.jpg
ドン河を渡って包囲態勢に入りつつあるヴォロネジ。

12時前くらいから始めて、6時半までで第5ターンが終わった程度。
相変わらずルールが細かいため、一々確認しながら進めたので、進みも遅い。


posted by ケン at 12:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月22日

GJ61 幕末京都騒乱を初プレイ

ゲームジャーナル61号「幕末京都騒乱」を初プレイ。
デザイナーは近藤友樹氏。
文久の政変前後の京都市街における佐幕派と勤皇派の争いを、ゲリラ戦などの非対称戦を再現するシステムとして、数々の名作を送り出している「COIN」システムで描く。

プレーヤーは、「会津」「新撰組」「長州」「勤皇志士」の4つの勢力をそれぞれ担当するが、「会津」と「新撰組」は佐幕派、「長州」と「勤皇志士」は勤皇派として同盟関係にある。
特徴的な点は、正規軍である藩兵は、潜伏中のゲリラ部隊である勤皇志士、長州藩士を捜索する能力を持たず、志士、藩士を捜索して摘発するためには、警察部隊である見廻組、新撰組などが必要になるが、警察部隊の火力では正規軍である藩兵に対抗できないというように、部隊の種類ごとに得意分野が異なっている。
そして、各勢力ごとに所有する部隊の種類、可能なアクションが異なっており、このために、基本的に潜伏による破壊工作を得意とする「勤皇志士」、正規軍である藩兵とゲリラ部隊である藩士を両方傘下に収めている「長州」、正規軍である藩兵と警察部隊である見廻組を傘下に収めているが、見廻組は潜伏中の志士、藩士を摘発する能力は、ゲリラ部隊の鎮圧専門部隊の新撰組に及ばないなど、各勢力ごとに特性を生かした作戦が必要になる。

1863〜64年の京都を舞台に朝廷・京の主導権をめぐる佐幕派と倒幕派の争い(2 vs.2)を非正規戦としてシミュレートしている。
会津と長州を正規軍、新選組を警察、勤王志士をゲリラ・テロリストと見立てている。
会津と長州は公家と京世論の支持、新選組はエリア支配、勤王派は根拠地建設を勝利条件とする。

この日は2回プレイして、初回は3時間、二回目は1時間半ほどで終わったが、手軽にプレイできるところも魅力だろう。
史実をある程度知るものなら、「なるほど、そうだよね」と思うところが多く、史実再現性は高い。
エリアは少ないものの、それだけに衝突も多く、展開も早い。
イベントカードは28枚+期末カードなので、2時間かかるかかからないかで終わるだろう。
「A Distant Plain」と比べると、「佐幕対勤王」の対立軸が明確で、行動や目標が被りやすいところが、初心者向けには分かりやすいかもしれないが、熟練者には単調に感じてしまうかもしれない。
また、会津と長州は「禁裏を抑えた方が勝ち」なので、その辺の行動もやや単調になりがちだ。
歴史を知るものとしては、色々追体験できて面白いと思うが、ゲームとしてはやや直線的で単調かもしれない。
新選組は「悪即斬」、勤王志士は「天誅」と叫びまくり、御所では会津と長州が何度も殴り合うという展開に「萌(燃)える」かどうかがポイントだろう。

この日は4人で2回プレイして、会津と長州(同じプレイヤー)がサドンデス勝利(3枚目と4枚目の期末)した。
新選組と勤王派は最後までもつれこんで優勢勝ちしないと厳しそうで、会津と長州がサドンデス勝利しないように政治的に計算して動く必要がある。
既存のCOINゲームはどうしても馴染みの無いテーマが多いだけに、貴重な作品と言えるだろう。
もっとも、アメリカかどっかで応仁の乱のCOINゲームがデザインされつつあるらしいが。。。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月13日

四半世紀ぶりにインペリウム

四半世紀ぶりにインペリウム(GDW/WDG)をプレイ。
恐らく最後にプレイしたのは大学生の時で、一番良くプレイしたのは高校生の時だったと思う。

中国の会社が版権を買って再版したもので、日本語ルールもある。
発売とほぼ同時に売り切れてしまったようで、1977年の作品であることを考えると、驚異的だ。
この業界では、何十年とプレイされるゲームは恐ろしく少ないためだ。
ケン先生も先日、中国でロシアン・キャンペーン(2)をプレイしたが、やはりデザインの古さが目立ってしまい、「またやろう」という感じにはならなかった。

WeChat Image_20200127111015.jpg

インペリウムは古典的なSFゲームで、ジャンプ航路によって接続された星系をめぐって、「帝国」と「地球連邦」が戦う。
両軍とも予算を得て、軍備を整え、恒星系の領土争いを行うわけだが、地球軍は初期戦力や艦船の能力にやや難があるものの、予算が豊富で軍備に制限がない。他方、帝国は初期戦力で地球に勝っているものの、帝国本土からの予算に依存している上、何かにつけて「あれはダメだ、ここはこうしろ」と言われる。
ゲームは一連のキャンペーンを通じて、一方が他方を完全制覇するまで続けられるが、途中で休戦、平和となり、再び開戦するという流れが繰り返される。休戦中に整備した艦船や軍隊が解体、解散したりするし、敗戦側は予算が増やされ、次の戦争では先行でプレイするため、戦役ごとにシーソーゲームが繰り広げられる。
「銀英伝」や「星界の紋章(戦旗)」などのファンにとっては、非常に「そういうことか!!」と納得のいくことの多い作品だ。

WeChat Image_20200127111035.jpg

今回は、私とほぼ同じゲーム歴ながら未プレイというO先輩を相手に、ルールを確認しながらプレイ。
ルール自体は決して難しくないのだが、旧版のルールブックは非常に読みづらく、特に初めてプレイする人にとってはイメージしづらい感じだ。
O先輩には「楽しい」帝国軍を味わってもらう。先輩は早々に直訴を行うも、大した成果を挙げられずに二回目にして「直訴禁止」を食らった上、「敗戦」に追い込まれてしまう。
本作における帝国は辺境方面軍司令官なのだが、重巡洋艦以上の建造を禁じられているため、直訴して許可を得る必要があるのだが、直訴するたびに中央政府の印象が悪くなり、対地球戦争で成果を挙げられないと、左遷され、勝手に地球と休戦されてしまう。このため、「帝国は戦場では勝ってるのに、戦争に負けた」ということが良く起こる。これが超笑えるのだ。
O先輩の帝国は、戦力を抽出され、地球軍に殴られ、あるいはゲリラ戦にさらされ、第一次戦役は敗北に終わったが、第二次戦役では反撃に転じ、地球軍を圧倒しつつあったが、そこで時間切れとなってしまった。

本作は、どちらの陣営も決して選択肢が豊富なわけではないものの、何が最善手なのかを考える上で、非常に悩むことが多く、意外と戦術バリアントも豊富で、一回の戦闘でもきちんと考えないと大失敗することもある。
しかし、一回の戦闘どころか、一回の戦争で敗れても、普通に戦争を続けられるため、「俺の戦いはこれからだ!」感が半端ない。
名作の名作たる所以を再認識した次第で、中国製のコンポーネントの上質さも認識させられた。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする