2020年06月24日

GMT「ウクライナ '43」を初プレイ

GMT「ウクライナ '43」を初プレイ。
実は初版も持っていたのだが、ソロプレイして「こりゃダメだ」と判断して一回手放したところ、第二版が出て、つい買ってしまった。
にもかかわらず、プレイする予定は無かったのだが、O先輩から「ウクライナ '43、持ってる?」と聞かれて、「持ってますよ」と白状したところから、初プレイに至った。
よく第三次ハリコフ戦(マン公の裏拳)のゲームと思われているが、実は「クルスク後」の第四次ハリコフ戦役である。

「コロナ開け」もかねて、K先輩、H先輩も誘って四人でプレイすることに。
さすがにキャンペーンが無理なのはわかっていたが、まずは初回ということで、マップ二枚つなげてキャンペーンの体を取った。
つなげると言っても、フルマップ1.5枚分程度の正方形の形となる。
北はベルゴロドに始まり、西端はキエフ。南はタガンログ(ロストフのすぐ西、チェーホフの生誕地)からオデッサまで。
1ターン=五日で、ユニット規模は大隊〜軍団。
「フランス 40'」や「アルデンヌ 44'」などのシモニッチ系統のルールであり、非常に複雑。

K先輩とO先輩がドイツ軍を担当し、H先輩と私が赤軍を担当。
ドイツ軍は固定配置、ソ連軍は制限付き自由配置である。
私はハリコフ正面の赤軍を担当するが、ハリコフ正面はガチガチな上、河や森が多く、殴り合う気にもならない。
従って、ハリコフ西方の平野部で突破して、戦線を拡大しつつ、ハリコフへの補給線を断つことが作戦目標となる。
ただし、勝利得点的には、スターリノを中心に重要都市が集中する南部の比重が大きく、独軍が南部に装甲部隊が送らないようにする(攻め続ける)ことも、北部指揮官の重要な役割である。

第1ターン、ソ連軍の攻撃ダイスは全体的に良好で、そこここでドイツ軍の陣地に穴を開ける。
特にイジュム(史実でも突出を構成、南方のスラビャンスクは近年のウクライナ内戦で主戦場となった)やハリコフ南方での牽制攻撃に成功して前進できたことが大きい。
独軍の反応は早く、ハリコフ南方の突出部に装甲部隊で反撃を加えてすぐに撃退するが、そのためハリコフ西方は手当てできずに終わった。

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第1ターン、ソ連側終了時のハリコフ北方

第2ターン終了時には、西方戦線はかなりスカスカな状態になるが、ソ連軍は鉄道線を修復しないと補給源を前に出せないため、第3ターンにはこの方面では攻勢限界となってしまった。また、赤軍も見た目ほど戦力に余裕は無く、補給線の問題もあって、第3ターンには攻撃に成功しても前進できない、という事態になった。
それは南方も同じで、イジュム突出部で穴を開けたは良いものの、補給が届かないため、いつまでも「突出してるだけ」になってしまう。とはいえ、突出部に独軍装甲を引き寄せている間に、平押しするのが南方の「お手前」のようで、順調に前進していた。
ドイツ軍は装甲部隊とマンシュタインによる反撃と機動強襲によって、突出部を叩くが、せいぜい一カ所、良くて二カ所という有様なので、モグラ叩きをしても「焼け石に水」のようだ。恐らく史実もこんな感じだったのだろう。

3、4ターン、赤軍は戦車軍団などの援軍を南方に回して攻勢を続け、都市部を次々と包囲、占領していく。
北部ではハリコフを包囲しようとする戦車軍と、突出部を叩くドイツ軍の反撃が繰り返される。
ドイツ軍の援軍は、西方に開いた大穴を埋め、都市部を守るのが精一杯。
ソ連軍は補給源=鉄道修復が前に進まないと前進できない。ソ連側は、ドイツ軍の反撃や攻撃時の損害が重なって、防御側である独軍の1.5倍強の損害を出しており、見た目に比して内実は苦しいものがある。

第5ターンも南方で順調に前進した結果、ソ連軍は北方で3VP、南方で5VPを獲得、基準値(史実)の4VPを大きく上回ったところで、時間切れとなった。
11時半くらいから始めて、約8時間で5ターン。初めてのゲームとはいえ、4人でプレイしてこれはなかなか重い。
第1ターンを除けば、赤軍の攻撃箇所は南北それぞれ2または3カ所でしかないのだが、ルールの複雑さもあって、恐ろしく考えることが多いため、一回の手番に非常に時間がかかる。それはドイツ軍も同様で、どこで守って、どこで反撃するかの判断が非常に難しそうだ。むしろドイツ軍の方が難しいだろう。

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実際にプレイしてみると、史実のドイツ軍がどれだけ頑張ったのかよくわかる。
とはいえ、慎重なプレイヤーが赤軍を担当したら、全く逆の展開になるかもしれない。
独軍、赤軍ともにプレイヤーの技量と判断が厳しく要求される作品であることは間違いない。
ルールの複雑さがあるとは言え、補給と作戦目標のジレンマが良く再現されており、名作と謳われる所以なのだろう。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月11日

激マンでゲーム再開

自粛解禁のため(変な日本語だけど)、O先輩と激マンをプレイ。
実はその前週にK先輩とEP日露をプレイしたんだけど、宣言下なのでノーカンということで(笑)

とはいえ、GJ「激闘!マンシュタイン軍集団」をプレイするのは超久しぶり。
本ブログを検索しても出てこないのだから、15年以上ぶりかもしれない。

後の「激闘!バルバロッサ電撃戦」に引き継がれるチット方式で、「マンシュタインの裏拳」として知られる「第三次ハリコフ攻防戦」をシミュレートしている。地図は意外と広く、スターリングラード、ハリコフ、ザポロジェ、ロストフなどが含まれる。
ソ連軍は、ルーマニア、ハンガリー、イタリア軍に襲いかかって、大穴を開けた後、南はロストフ、西はハリコフ、ドニエプロペトロフスクをめざし、ドイツ軍はタイミングを見計らって反撃し、ソ連軍の足を止める必要がある。

問題は軍司令部ごとにチットをカップに入れ、引かれた司令部が活性化して、指揮範囲内のユニットが動く形式であるため、下手すると全く動かないまま終わるユニットがある一方、1ターン内に何度も起動するユニットもある点だ。独ソともに効果的に使わないと、有効な作戦が行えない。運と共にパズルチックな思考が求められるゲームである。

この日はケン先生がソ連軍を担当。まずは平押しして戦線の各所で突破を図りつつ、枢軸同盟軍の包囲殲滅を優先する。
チットもダイスも順調で、次々と除去されていく。
ドイツ軍はただただ戦線を引くのみ。

3ターンにはかなり戦線がスカスカになるも、ソ連軍は移動力が足りず、思うようには前に出られず、突破を図ろうとして前に出たソ連軍の機械化部隊はドイツ装甲部隊に反撃され、損害を受けていく。
ソ連軍は足が遅いので、突破を図るためには機械化を前に出す必要があるが、機械化部隊は必ずしも多くないため、損害を受けすぎると後々苦しくなってしまう。逆にドイツ軍は、守っているだけではダメで、適度に反撃してソ連軍の「足」を奪う必要があるが、やり過ぎると、守り切れなくなってしまう。このバランスが良くできている。
6ターン始めには、中央部に大穴が開き、そこここで独軍装甲が包囲された。ソ連軍は、スターリノ、ザポロジェ、ハリコフを視野に入れるところとなり、時間切れもあって、独軍の投了に終わった。

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O先輩の独軍は少々頑張りすぎたのかもしれないが、本作のドイツ軍は単に退却すれば良いわけではなく、かと言って守りすぎると、ソ連のチットが連続して引かれると、あっという間に破断界が来てしまう場合もある。運ゲーと言ってしまえば、それまでだが、その見極めが面白いとも言える。
逆にソ連側は何も考えないでチットを入れていると、ただ平押しになるだけで、いつまで経っても穴があかずに終わってしまう恐れがあり、どちらも一定の熟練が求められる。

超久しぶりにやったが、どちらのプレイヤーも楽しめる好ゲームであることを再確認した。
史実では、この戦いで大勝利を収めてしまったがために、総統が調子に乗って「クルスクでもう一度」などと言い出して痛い目にあうので、世の中何が幸いするか分からないものである。
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2020年04月03日

Urban Operationsを初プレイ

Nuts.pub社「Urban Operations」を初プレイ。

従来のシミュレーションゲームやウォーゲームの系譜ではなく、軍隊の士官教育で実際に使われる兵器演習をほぼそのまま商品化した作品。
現代の陸戦を分隊単位でシミュレートした戦術級だが、ユニットや指揮官はどこまでも無個性で、持っている装備による攻撃力の違いや、部隊の練度によるダメージコントロールに違いがある程度。ブロックを使って戦場の霧を演出しているところは、最近の流行でもある。

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一般的な戦術級ゲームにありがちな士気、状態、位置・姿勢、移動方法や攻撃方法などの細かいルールはなく、ごくシンプルに射撃戦に特化している。その射撃戦も、敵の射界に入れば機会射撃を受け、あとはひたすら射撃戦を繰り返すのみだが、従来のゲームのようなランダム性はほぼなく、基本的には「ダイス目が大きい方が火力+1」しかなく、殆ど装備の火力に依存している。ソマリアの民兵が持つAKと国連軍(米軍)が持つM16はせいぜい1火力しか違いがない。だが、高所や屋内からの射撃は+1されるので、「路上を歩くとかバカじゃないの?」という話になってくる。
最終的な火力が同値の場合、双方に損害が入るため、モガディシオ(ソマリア)などの民兵との戦闘では、国連軍側の敗北に等しい。

実際、モガディシオのシナリオでは、国連軍は1ユニット(3ステップ)でも失うと、勝利段階が1下がってしまう上、キャンペーンでは一度でも民兵側が勝利すれば、即「国連軍の戦略的敗北」でキャンペーンが終了してしまうほど、恐ろしく厳しい設定になっている。
また、現代戦らしく「住民」もユニット化されていて、射線上に存在すると撃てなかったり、除去されるとペナルティが入ったりする。
にもかかわらず、突然住民が民兵ブロックになって、襲いかかってくるので、ストレスが半端ない。

この日はK先輩に相手になってもらい(ソマリア民兵)、「ブラックホーク・ダウン」のシナリオをプレイ。
国連軍(米軍)は、建物の上に陣取る民兵を見つけると、航空支援(3D)を要請してヘリ(リトルバード)で攻撃しつつ、撃墜されたヘリの周囲で民兵に囲まれている友軍を救出に向かう。
民兵は普通にRPG7を持っており、遠距離からでも攻撃してくるため、路上を進むことはできず、小隊単位で火線を構築しながら、家の中に潜む民兵を排除しつつ、前進する。しかし、住民がいたり、イベントが発生したりで、容易には進めない。一つ一つの戦闘では勝利できても、救出に失敗すれば敗北。しかし、1ユニットでも除去されれば、勝利はおぼつかなくなるので、非常に神経を使う。もちろん、「スーパー61」の墜落現場にあるチームは包囲されてたこ殴りに近い状態にあり、時間の猶予はない。

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シナリオ条件(スーパー61周辺の敵の排除)は最終ターンになってようやく実現したものの、包囲された部隊のうち支援チームは物資を使い尽くして残り1ステップという有様だった。
映画『ブラックホーク・ダウン』ではなく、『ロング・ロード・ホーム』を思い出させる展開で、二人とも神経を使い果たしてクタクタになってしまった。
とにかくルールが酷く、何がどこに書いてあるか判らない上、シンボルやマークの一覧もないため、「これは何?」を確認するのにもの凄い時間がかかる。さらに「そんなの当然判るよね」「常識で判るよね」とでも言わんばかりの書きぶりで、とにかくルールを確認するのに時間がかかってしまった。ルール自体は決して難しくないのだが、とにかくルールの書き方が酷い。
それ以上に、シンプルなルールの割に考えることが恐ろしく多く、一つ一つの行動(判断)が非常にストレスフルで、「いじめか修行か」という苦行僧のような気分になってくる。

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確かに画期的な作品で、シンプルなルールで非常に良く現代戦を再現しているとは思うが、「ゲーム」として考えると、なかなかに辛いものがあるような感じである。
posted by ケン at 12:00| Comment(2) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月27日

GMT"Illusion of Glory"を初プレイ

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O先輩とGMT"Illusion of Glory"を初プレイ。
名作「パスグロ」のカード・ドリブン・システムで一次大戦の東部、バルカン、イタリア戦線のみをシミュレートした作品。2017年なのでまだ新しい部類だろう。
基本的には同じシステムなのだが、微妙に異なる部分が少なくなく、一々確認しながらプレイしたので、半日かけて1915年秋までで終わった。
恐らくは、それ以上にユニットは決して多くない割に初期配置が非常に面倒であるという問題がある。大半が同じ数値のユニットにもかかわらず、部隊名が指定されているため(パスグロなのだから当然なのだが)、「探す」作業に非常に時間がかかってしまうのだ。

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ルールを確認し、初期配置を終えた頃には昼近くなっていた。
O先輩が同盟、ケン先生が協商国でプレイ開始。
ケン先生のロシア軍がガリシア(ハンガリー)方面で攻勢をしかけ、ダイス運にも恵まれて大損害を与えるも1、2スペース前進して止まってしまう。ロシア軍とオーストリア・ハンガリー(AH)軍は基本的に「同じ顔」であるため、ファイアー・パワー・システムで殴り合えば、攻撃側にも相当の損害が入ってしまうためだ。
とはいえ、ロシアの目的の一つは「セルビアを殴らせない」ことにもあるため、「何もしない」という選択肢は無い。
他方、O先輩は我慢してドイツ軍の動員を進める。
二ターン目に入ると、双方塹壕掘りが「解禁」されるため、塹壕掘って、動員を進めて、イベントもやる、というパスグロ展開に。

ロシア軍とAH軍は能力が低いため、塹壕が掘られると途端に攻勢意欲を失ってしまう。特に協商国側は戦闘カードの威力もイマイチであるため、「頑張る」気にならないし、その必要も無いのだが、「強制攻撃」ロールが悪く、毎回のように損害を出して攻撃するハメに。
同盟側は同盟側で、AH軍の補充能力が低いため、無理はできず、ドイツ軍の動員を最優先にしていた。
同盟側は戦闘カードが強力なのは良いが、使ってしまうと作戦値が足りなくなってしまうのが難である。

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1915年の春にはブルガリアが参戦、同夏にはイタリアが参戦して、ポーランド(そんな国はなく、ロシアの一部)ではドイツ軍の攻勢が始まって急展開。
セルビアが蹂躙されてベルグラードが包囲され、イタリアではAH軍がギリギリのところで踏みとどまるも、トリノが陥落。
ポーランドではドイツ軍がワルシャワを波状攻撃するも、ロシア軍は損害を顧みずに死守するも、4個軍団が除去され、部隊素質が大きく低下した。
ここで時間切れとなった。

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暫定的には、VP12で「協商国の辛勝」に終わった。史実では1915年秋までにベルグラードとポーランドが陥落しているのだから、そうなるのはわかるが、ロシア軍はドイツ軍から一方的に殴られて大損害を食らっており(ドイツ軍は四個軍団が裏返っただけ)、「先が思いやられる」状態だった。
私は「ワルシャワは頑張りすぎた」と思った一方、O先輩は「セルビアはもう少し早く(イタリアが参戦する前に)攻撃すべきだった」と反省、お互いに知らないゲームを手探りでプレイする感覚を味わった。
考えてみれば、一次大戦そのものが「全く新しい戦争を手探りで指導」という側面が強く、「そういうもの」なのかもしれない。
それにしても、「これ、どうやればゲーム終わる(勝てる)んだ?」という感覚は、この手のカード・ドリブン系に良くあるものだが、本作も相当なもの。
恐らくは、同盟国はロシア革命を狙ってドイツ軍でロシア軍を殴り続け、協商国は「AH崩壊」を狙って、イタリアとバルカン(後に英仏軍が逆上陸)で殴り続け、「どちらが早いか」を競う感じなのだろう。

「どうするんだ、これ!」「敵の一番強いところを叩く」「塹壕戦」など、一次大戦の主要な要素を非常に良く再現しており、是非またプレイしたい作品である。
posted by ケン at 00:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月17日

CMJ『官渡戦役』を初プレイ

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CMJ『官渡戦役』を初プレイ。
曹操の中原制覇に異を唱える袁紹が南下、曹操を雌雄を決するため決戦を挑む。
曹操はいまだ中原支配も不十分な上、南からは孫策と劉表に脅かされており、非常に厳しい状況に合った。
袁紹は袁紹で、内部の反対派を粛清しての出陣だった。戦力的には「やるなら今しか無い」状態だったが、「一枚看板をすりつぶしてやるには博打が過ぎる、急ぐ必要は無い」的な反対論も根強かったらしい。

システムはカードドリブンを基礎に、デッキ構築の要素を加えたもので、ボードゲームに近い。
旧GJ「諸国民の戦い」とかAH「ハンニバル」のルールを知っていれば簡単だ。
戦闘はファイアーパワー・システムで、戦力が大きい方が単純に強い。

基本的には袁紹軍が一方的に攻め立て、曹操側は機動防御を行うか、ゲリラ戦を行いつつ政治力で対抗するかの選択を迫られる。
本作では特に防御側の曹操は戦力の補充が難しく、まともに戦えるのは(最初は)曹操本人と、最前線で孤立しがちな程cだけな上、曹操が許都を空けて打って出てしまうと、都を守るのが難しくなってしまう。

袁紹側は許都を直撃してサドンデスを狙うか、エリア支配を拡大することで曹操軍を士気を低下させて勝利を狙うかになる。
曹操が都を空ければ直撃、曹操が都に留まるなら士気低下を狙うのが基本だろう。
だが、エリアを支配するには城市ごとに支配マーカーを置く必要があるが、軍を移動、通過させただけではダメで、カードの作戦値を消費する必要があるため、曹操側といたちごっこになりがちだ。
そして、袁紹側のエリア支配が少ないと、袁紹側の士気も下がってくるため、時間との勝負になる可能性もある。
ただ、袁紹側は孫策や劉表を参戦させるオプションもあり、特に孫策の参戦は曹操にとって死活問題となる。

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この日はO先輩と攻守入れ替えつつ二戦して、一回目は曹操が機動防御しているところに袁紹の沮授、淳于瓊軍が許都を直撃、三分の一の確率を通して陥落させ、サドンデスとなった。
二戦目もやはり曹操が機動防御を展開するも、他方で曹操軍の程c、張繍などが次々と首級を上げられてしまい、孫策の参戦もあって投了となった。

二戦した感触では、袁紹側はいくつかの戦略オプションが考えられるが、曹操側はひたすら忍耐が要求され、よほど我慢強い人で無ければ、耐えられないのでは無いか、という感じだった。
曹操的には、作戦値1でそこかしこに跳梁跋扈する顔良、文醜を早めに討ち取りたいが、下手に逆撃を受けて戦力を減らしてしまうと、機動防御の構想そのものが破綻しかねない。
初期戦力は袁紹側が有利である上、曹操は南の防衛に戦力を削がれているため、消耗戦は袁紹の思うつぼとなってしまう。
結果、曹操側はパスを多用しつつ、カードを支配用に温存するのが上策となるが、プレイヤーとして「面白い」かというと、なかなか厳しい感じだ。
ゲームの出来は悪くないし、史実再現性も悪くないと思うのだが、「またやろう!」というところまでは行かない感じもする。とはいえ、三国志のゲームは「やる」ところまで行かない作品が多いだけに、この規模のゲームがデザインされたことの意義は大きいだろう。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月14日

GJ「沖縄の落日」を初プレイ

首里城炎上事件の関係で発売延期になった挙げ句、何故か小売店に殆ど置かれず、入手手段が限られてしまった作品。
O先輩が手を尽くして入手してくれたので、今回プレイすることに。

同じGJの「激闘!キエフ奪回作戦」や「激突!バルジ突破作戦」のチット・システムと聞いて、あまり期待していなかったのだが、暗に反してなかなかの出来だった。
前二作は支援チットの効果が大きすぎて、盤上のユニットの戦力などは殆ど意味ない状態で、「ティーガーが出てきたら、そこでおしまい」くらいのイメージで、「これはいったい何をシミュレートしているんきゃ?」という感想だった。そのため、本ブログでは紹介すらしていない。
基本的なシステムは概ね前二作を引き継いでいるわけだが、本作の場合、前二作ほどチットが凶悪ではなく、沖縄戦の特殊性を考えると色々納得の行くレベルに調整されている。
チットは「イベントチット」「海空戦チット」「配属チット」の三種類があります。強制的に発動する「イベントチット」には「悪天候」「大和特攻」「指揮官交代」などがあり、特に日本軍が攻勢を強制される「攻勢命令」チットは非常に影響が大きいです。

日本軍には幕僚会議を開催できる「八原参謀」マーカーが準備されており、幕僚会議が成功すれば攻勢命令をキャンセルできますが、幕僚会議を開催した場合八原参謀は失脚する可能性があり、八原参謀が失脚すると以降攻勢命令をキャンセルすることは不可能になってしまいます。

海空戦では日本軍が直接VPを獲得できる「大和特攻」「菊水作戦」チットに対し、米軍は「艦載機」「水上艦」などのチットにより阻止を試みることができます。
「配属チット」は「部隊チット」と「戦術チット」の二種類があり、「部隊チット」は通常の戦闘ユニットと同様マップ上に残って戦闘に参加できますが、「戦術チット」は日本軍の「対戦車砲」「狙撃兵」などの敵配属チットを除去できるものに対し、米軍にはそれを阻止できる「コマンダー」、陣地効果を無効化できる「戦闘工兵」、敵の防御射撃を減殺出来る「煙幕弾」などがあり、配属チットの駆け引きが大きく展開を左右します。
戦闘は「防御側射撃」「攻撃側射撃」「白兵戦」の三段階から構成され、大火力を持つ米軍は射撃戦では優勢ですが、白兵戦では戦闘ボーナスを持つ日本軍が有利です。
このように、各プレーヤーは異なる特性を持つ自軍の強みを生かし、敵の弱みを突くよう各種チットを用いて戦術を組み立てる必要があります。

ユニット規模は米軍が大隊、日本軍が中隊が基本で、スタックは両軍とも2個だが、その上にチットを三個まで載せられる。
攻撃は1スタックからしかできないため、米軍の攻撃は「二個大隊+戦車+アルファ」が基本となる。
戦闘は「防御側射撃」「攻撃側射撃」「白兵戦」から構成されるが、防御射撃で米軍の全ユニット+チットが退却してしまうと、そもそも攻撃ダイスすら振らしてもらえないし、1ユニットでも退却してしまうと、攻撃ダイスはいきなり半分近くになってしまう。
米軍は支援チットに「支援砲撃8」を持ち、チットだけで8個のダイスを振る凶悪さがあるのだが、日本軍陣地に対しては射撃力が半分になってしまうため、4個になってしまう。悪くない感じだ。
日本軍は防御射撃と白兵戦で、米側にチビチビとダメージを入れてくるのだが、米軍は1ユニットでも除去されると、途端に勝利が厳しくなってしまうため、裏になったユニットは戦線防備に回すほかなくなってしまう。

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また米軍は勝利条件達成のため決められた目標ヘクスにある目標チットを確保する必要があるが、日本軍はターン終了時に1個除去できるため、かなりゴリ押しして攻める必要がある。このシステムが非常に良い感じに作用し、ゲームに緊張感を与えている。
ただ、目標チットのVPが「0〜5」と幅広すぎるのが、いささかゲーム的で運要素が大きすぎる気がする。

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この日はO先輩と4時間ほどかけて第6ターンまで終了(全12ターン)。
ケン先生の米軍は、日本軍のダイス運にも助けられて、普天間まで進出。進撃速度的には「これ以上は無理だろう」くらいのペースで進んでいたが、「ここから先の目標チット確保は容易ではない」という判断だった。
一方、日本軍を担当したO先輩は「もうユニットがギリギリ、破断界は遠くない」という判断だった。
その後の展開を予想しつつ、残った目標チットを日米に分けて、判断したところ、日本軍のチット数は米軍を4個程度上回ったものの、点数的には米軍が日本軍を大きく上回り、「目標チットのVPのバラツキが大きすぎる」という結論に達した。

ゲームの勝利設定に難があるとはいえ、様々なチットはどれも沖縄戦の特色を再現しており、沖縄戦を良く再現している。
日本軍もただ守っているだけでは無く、かなり米軍に打撃を与えられるため、なかなか面白そうだ。
ただ、全部で12ターンと結構長いため、最後までやるとなれば丸一日かかりそうでもある。

沖縄戦はなかなかプレイできるゲームが無かっただけに、貴重な一作と言えよう。
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2020年03月05日

「クランク!」(アークライト)を初プレイ

「Clank!」というのは、日本語の「ガチャガチャ音を立てる」のと同じ英語の擬音らしい。
本作は、ドラゴンが生息するダンジョンに潜り、宝物庫に忍び込んで、宝物だけを奪って帰ってくる冒険者をテーマにしている。
カードデッキ方式で、移動しながら新たなカードを獲得し、デッキを充実させ、ドラゴン以外のモンスターと戦い、鍵の掛かった宝物庫に侵入する。
しかし、行動するとどうしても音を立ててしまい、ドラゴンが反応すると攻撃してくる。最初はまだ大人しいドラゴンも、色々宝物を奪われ、そこここで音を立てられると、「お怒りモード」が上がり、攻撃力も高まってくる。
キャラクターは、どこまで深く潜り、いかに生還するかを競うわけだが、当然ダンジョンの浅い部分には安い宝物しか無く、得点を稼ぐためには深く潜る必要がある。

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「アーティファクト」を持ってスタート地点まで戻ると、追加のVPがもらえる上、次ターンからはドラゴンをけしかけてダンジョン内に残る他のキャラクターを攻撃できるようになる。そのため、プレイヤーは他プレイヤーの動向を気にしつつ、脱出に舵を切るか、探索継続かの判断を迫られる。下手に欲をかくと、必要な時に移動カードが足りず、ドラゴンの猛攻にあってしまう恐れが強く、この辺の駆け引きと判断が難しく、そして面白い。

普通のデッキ構築ゲームのように、初期カードを除外することは必ずしも重要では無く、移動、戦闘、特殊能力などの要素をデッキの中で、どのように積み上げていくかが問われる。同時に「あまり音を立てない」「適度にダメージを直す」といったダメージコントロールのセンスも必要となり、簡単なルールの割に、考えることは多い。

デッキ構築とダンジョン探索ゲームのハイブリッドであるわけだが、必ずしも「良いとこ取り」だけに終わらず、良くまとまった作品に仕上がっている。名作とまではいかないが、十分楽しめる佳作であると言えよう。
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