2019年07月20日

WaW 第一次長沙作戦

"World at War"誌の「第一次長沙作戦」をプレイ。
最近少しずつ日中戦争ものが増えている気がするが、良い傾向だ。

第一次長沙作戦は1941年9~10月に行われたもので、中国側呼称は「第二次長沙戦役」。
元から長沙を占領、維持しようという話では無く、対ソ戦あるいは対米英戦が想定される中、「兵力が引き抜かれる前に一当てして、中国側の(予備)戦力を削いでおこう」ということで始められた作戦である。いつもの「あれ」だ。
官僚組織にはありがちな発想で、「予算が止められる前に使い切ってしまえ」「来年部署が廃止されるかもしれないから、先にやってしまえ」的なものだ。民間の大手企業でもありがちかもしれないが。

実際の作戦は、確かに中国側に大きな損害を与えたものの、中国側も待ち構えていたところもあって、日本側にも予想外の損害が出て、長沙を占領はしたものの、死守すること無く、「当初の目的は果たした」として退却した。
他方、中国側は「長沙を奪還した」として、双方ともに「俺は勝った」と主張している。
インパーパル作戦も、コヒマを占領して英軍に十分な損害を与えたことところで、すぐに退却していれば、あそこまでの悲劇にはならなかったと思うのだが・・・・・・

本作は二次大戦のゲームには珍しいチット式で(日本には少なくないが)、日本軍は師団別、中国軍は軍団別に活性化、起動する。両軍とも軍チットで全体が機動するため、一ターンに2回動ける計算。
ユニットは大隊〜連隊。1ターン=1〜2日。1ヘクス=約3KM。
何となくナポレオニックな感じだが、流動的な戦いをシミュレートするには向いていると言うことだろう。
シナリオはいくつかああるが、「第一次長沙作戦」は日本軍が2ターン連続して長沙2ヘクスを占領し続ければサドンデスというもの。
簡単ではあるが、それ故に中国側は「長沙さえ守ればいいわけか」ということになる。
もっとも、中国側は2ユニットしかスタックできないため、都市に籠もって守っていれば大丈夫ということもなさそう。
日本軍には、戦車あり、航空支援あり、河川砲艦ありと、「こんなに恵まれちゃっていいんデスカ?」というキモチだ。

実戦では、ケン先生が中国軍を担当するも、毎回自軍チットを先に引いてしまい、何度もドブに捨ててしまった。
チット式ゲームでは、防御側がチットを先に引いてもやることがなく、何もせずに終わってしまうことがままある。
日本軍は強力な上に砲兵支援や航空支援もあり、すぐに戦力比が振り切ってしまう。
振り切った分はダイス修正となる上、防御側が損害を吸収できなかった場合は、攻撃側の戦闘後前進のヘクス数が追加されるため、「電撃戦」のような効果がそこここで発生した。
自分も一応は想定して守ったつもりだったが、そこここで包囲されてしまい、あっという間に第一線は崩壊。
第二線も準備してはいたが、これも同様にすぐ瓦解。
第3ターン終了時には、防衛ユニットが足りなくなってしまい、投了した。

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日本軍の進出が予想外に早い上に、戦闘後前進が凶悪であるため、戦線を張って守ることにこだわりすぎないことが重要な模様。
もっとも拠点防御を重視したところで、第7ターンの中国軍の援軍まで持ちこたえられるかと言われると苦しい感じだ。
中国軍はそもそも2ユニットしかスタックできないため、数的優位を活かすのが難しいところもある。
バランスの方はもう一度やってみないと分からないが、中国軍は厳しそうだ。
チット式の場合、双方が殴り合う展開になるなら良いのだが、本作の場合、中国側が基本的には防御なので、チットを無駄にしてしまう率が高い気がする(攻撃の前にチットを引いてもやることがない)。

シンプルなルールでプレイはしやすいが、バランス的には疑義が残る。
中国に戻ったら、中国の皆さんにもプレイしてもらおう。
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2019年07月11日

カネフ(PWG)を初プレイ

今はなき、カナダのPeople's War Games社の「カネフ」を初プレイ。
S&Tでリファインされたものではなく、初版の箱物、1981年製である。
Xさんが日本のイエサブで見つけて買ってきたという。「安かった」というから、やはり中国人の金銭感覚はかなり肥大化しつつある。
私も一時期持っていた気がするのだが、プレイすること無く売ってしまった記憶がある。

1943年9月後半のソ連軍によるドニエプル渡河に際して行われた、赤軍にとって二度目にして最後の降下作戦である。
カネフ橋梁の奪取を目的とし、空挺部隊はドイツ軍による反撃を遅延させるために後方に降下するが、降下のタイミングが遅く、すでにドイツ軍が予備部隊を投入した後になってしまったため、実質的な効果は得られず、カネフ橋梁の奪取にも失敗してしまった。だが、全体としてはドニエプル渡河に成功していたため、部分的な失敗に止まった。

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基本的にはシンプルなルールなのだが(その場でルールを読んでプレイ)、予備の使い勝手が悪かったり、航空優勢がダイス頼みで偏りが大きかったり、そもそもユニットとヘクスが小さかったり、初期配置が凄い分かりづらかったりと、制作年代相応の「古さ」を感じさせる。

私がソ連軍、Xさんがドイツ軍を担当。色々分かりづらい部分を抱えながらのプレイとなった。
ソ連軍はカネフ橋より上流の浅瀬からドニエプル川を渡河するが、一面荒地でちっとも進まない。
ドイツ軍は橋頭堡に対して反撃を試みるが、すぐに無理と判断して、遅滞防御しつつ、カネフ橋から後退を図る。

ソ連軍の空挺降下は夜間か自軍が航空優勢を持っているターンのみにしかできない。
航空優勢は両軍がダイスを振って勝った方が持つため、基本的には半々の確率となる。
だが、空挺降下はまず補給站の降下に成功しないと部隊が降下できない仕組みになっており、最寄りのドイツ軍ユニットから3ヘクス離れているヘクスで、かつ平地で2D6で「6以下」という成功率。
しかも、ドイツ軍が移動する前に降下地点をプロットするため、非常に難しい。
プレイでは、結局3カ所可能なうちの1箇所でしか成功せず、戦力的には一個旅団分の降下に止まり、VPヘクスを何カ所か占領したものの、ドイツ軍に反撃されて奪回されるだけに終わった。まぁ史実と同じと言えるが。

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主攻勢も荒地と平地の境あたりでドイツ軍に戦線を敷かれ、それなりには前進したものの、決定的な戦果は上げられず、全10ターンのうち9ターンまでプレイして時間切れとなった。恐らく点数的には「ドイツ軍の戦術的勝利」だっただろう。これもほぼ史実通りだ。

色々「古さ=粗さ」の目立つ作品ではあるが、テーマやゲーム性としては非常に優れており、現代風に作り直しても良いのでは無いかと思われる作品と言える。
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2019年06月28日

スタヴォル再戦

前回のプレイを見て、「九月」さんが「Stalingrad: Verdun on the Volga」をやってみたいと言うので、プレイすることに。
今回はソ連を持つことになった。

本作はユニットこそ多くないものの、南北に幅広いマップになっており、全体の戦局を把握して、適切な箇所に攻撃を加える、あるいは危険な箇所に予備兵力を持っておくことが要求されるゲームなのだが、これがなかなか難しい。

ドイツ側で言うと、初期配置が「何でこんなことに?」というくらいに具合が悪く、感覚のままプレイすると、すぐに攻勢が頓挫して、平押しになってしまう。平押しはソ連側にとって「望むところ」でしかない。
逆にソ連側は、ドイツ側のオーバーランを想定して、後方に予備兵力をおいておかないと、「取り返しの付かない」事態に陥ることになる。

九月さんのドイツ軍はまさにこれで、全戦線でそのまま平押しした結果、中央部で突破できないまま、ママエフ墓地にすら辿りつけず、南部の食料工場や河川港を占領するに止まった。

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中央部はソ連軍が最も手薄で、ママエフ墓地に予備兵力を送るのは意外と難しい。
だが、ドイツ軍も初期配置上、中央に戦力を持っていくのが難しくなっており、ここがポイントとなる。
恐らくは、前半戦において、南部と中部でオーバーランを起こして、ソ連側の予備兵力を奪っておかないと、勝利条件達成にまで持ち込めるか、難しくなってしまうのではないか。

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九月さんと拙い英語と中国語で検討を行い、同様の結論に達した。九月さんも「ルールは難しくないし、ユニットも多くないけど、凄い考える良いゲーム」との評価。
初めてだったこともあり、6時間近くかかってしまったが、最後までプレイできるプレイ・アビリティは本当に良い。
「こんどは攻守を入れ替えてやろう」ということになり、またプレイすることになりそうだ。
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2019年06月15日

たぶん二回目?Bitter Woods

"Bitter Woods"はもともとAH社から出ていた作品だが、その後Compass Gamesが再販している。
中国のゲーマーが「Compassのゲームは高いから・・・・・・」というくらい、価格に難がある。
確かに最近は普通に80ドル以上するゲームがあり、自分で直接購入しても1万円を優に超すことが少なくない。
まぁ日本が未だデフレ下にあると言うべきなのかもしれないが。

さて、"Bitter Woods"は昔プレイしたことがあると思うのだが、今ひとつ思い出せない。
確かさほど難しくなかったと思うので、その場で英文ルールを読んでプレイ。
やはりGMT "Ardenne 44"と比べると超簡単だった。
とはいえ、スタートは2時過ぎになってしまい(カフェの始動は午後1時過ぎと非常に遅い)、9時近くまでプレイして8ターンしか進まなかった。
独軍を持ったお相手は初めてで、時間が掛かってしまったのはやむを得ない。
ユニットは連隊規模で、ユニットも決して多くはないのだが、大きいヘクスでフルマップ二枚なので、非常に広い。1ターンは半日。
とはいえ、実際には東半分しか使わなかったのだが。

インパルスは移動と戦闘に加えて、予備化した部隊が戦闘後に移動できる予備移動フェイズがある。
また、戦闘結果表はあまりブラッディではないのだが、「D4」で防御側4ヘクス退却とかあり、この場合、機械化ユニットは道路上だと最大6ヘクス前進できるという凶悪ルールがある。
そのため、一カ所で「間違い」があると、大変なことになってしまう恐れがある。

今回はドイツ軍が平押ししてくれたため、こちらも何カ所かで包囲されたりはしたものの、基本的には整然と退却しながら、順番に橋梁を破壊していったため、サン=ヴィットこそ史実より早く失陥してしまったが、まず米軍優勢のまま19日が終わって終了となった。
21日以降は連合軍の増援が増え、22日には天候が回復するので、ドイツ軍に勝利の目はないだろう。
とはいえ、バストーニュが包囲されるくらいまでは行ったかもしれない。
本ゲームでは都市や要塞を守っていても退却結果を無視できないので、意外と一撃で落ちてしまいそうではあるのだが。

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19日終了時のトロワポン(三ツ橋)周辺

やはりドイツ軍は比較的橋の少ない中央部に、文字通り突出部をつくる感じで突貫すべきだと思うのだが、側面を守るだけの歩兵がないことも確か。
しかし、連合軍も連隊規模であるために、とにかくユニットが足らず、「戦線引ければOK、でも川のこちらには置く余裕が無い」くらいのターンがしばらく続く。
それだけに、どこか一カ所で「事件」が起こると、連合軍はかなり苦しくなって、連鎖的に失敗を冒すこともあり得ると思う。ドイツ軍が苦しいことは確かだが、勝利の可能性はあるくらいの設定だ。

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19日終了時のバストーニュ

シンプルながら、橋梁破壊などのルールもあり、ツボは抑えられていると思うのだが、振れ幅が大きいところが難なのかもしれない。
posted by ケン at 13:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月03日

海战的重点在于「压制敌舰队员的头部」

海軍記念日を迎えて、急に「TOGO」(Bonsai Games)がプレイしたくなった。
いつぞや誰かがカフェに持ってきていたのを見せてもらったのだが、その時は「こんなのあるんだ」くらいにしか思わなかったのだが・・・・・・
「TOGO」はFleet Admiralのシステムを使ってJ. Greens氏が制作した日露海戦もの。
日本人的には「アイアン・ボトム・サウンド(鉄底海峡)」の方が通りが良いだろう。
鉄底海峡とは若干ルールが違うのだが、基本は同じで、事前計画がない分プレイしやすい。
さらに言えば、魚雷の射程が2ヘクスしかないので、余程のことが無い限り(終盤以外は)撃つことはない。

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今回(ばかり?)は日本を持たせてもらう。
ルールを読んでいる限り、駆逐艦や水雷艇は最終盤でしか用をなしそうにないが、それまで動かすだけでも負担が大きそうなので、今回はルール確認を第1にするということで、主力艦のみの運用とした。
シナリオは「黄海海戦」である。
日露ともに主力艦は6隻(日本側は援軍で浅間が入る可能性あり)で、シナリオバランスが比較的良さそうに見えたからだ。むしろ初見は、ロシア側が戦艦6隻に対し、日本は春日と日進の装甲巡洋艦を含めて6隻だから、スペック的にはロシア有利な感じだった。日本は火力と移動力で有利だが、ロシアは全艦大口径砲を積んで、装甲も厚い。
相手の方は初めてのプレイだが、私も本作は初めてだし、IBSだって最後にプレイしたのは20年以上前な気がする。

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ロシア旅順艦隊はやる気満々で突進してくるが、ポルタヴァとセヴァストポリの速度が遅いので置いていかれてしまう。
私は海戦のセオリー通り、旅順艦隊の頭を取ることに専念、春日・日進は前に出しすぎないように配慮した。
主砲の射程はだいたい12ヘクス(1ヘクス1000メートル)だが、8、9ヘクス以上は運頼みの世界。
なかなか絶妙な距離感である。
6ヘクス以内で両艦隊が向き合って、大砲撃戦に突入。
三笠と朝日の12インチ砲が旗艦ツェザレヴィチに集中、大火災を発生させると同時に、いきなり艦橋に直撃弾を与え、 ヴィトゲフト司令を殺してしまう。史実通り過ぎるんじゃないかと。
その他は両軍ともにそこそこ命中弾を与えたものの、大損害にはならず。全体的には連合艦隊が与えたダメージの方が大きかった。これは、日本側の火力が発射速度を反映したものになっているからの模様。

その後もだいたい5〜8ヘクスくらいの距離で撃ち合うが、速度と主導権で有利な連合艦隊は火力を集中させつつ、旅順艦隊を1隻ずつ沈めてゆく。
互いに相当ダイスを振るため、ダイスゲームの側面はあるものの、ダイス目は平均化されてゆく。すると、火力とダメコンで有利な日本軍が、自然と少しずつ優位に立ってゆく。

最終的に旅順艦隊はレトヴィザン、ポヴェーダ、セヴァストポリ、ポルタヴァの4隻が沈没。連合艦隊は日進が沈没するも、日本側の作戦的勝利(サドンデス)に終わった。
日進沈没をどう評価するかは別にして、史実と比較すると大勝利である。
しかし、実は連合艦隊側の被害も大きく、三笠は主砲、副砲ともに全滅、船体ブロックも残り3で、「浮かんでいるだけ」だった。富士も似たような状況。
稼働状態の主砲は朝日の二門と敷島の一門という有様だった。
しかも、最後の最後にツェザレヴィチの放った主砲弾が三笠の艦橋を直撃、東郷長官が戦死するという、ドラマチックすぎる展開もあった。

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確かに勝利条件的には日本軍が勝ったわけだが、ケン先生的には「これはダメなんじゃね?」と思わなくもなかった。
ロシア側は無駄に前に出すぎて、連合艦隊の的になってしまった感じ。ロシア側は日本海上にあっても艦隊保全主義を基本にすべきなのだろう。

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20年振りにプレイしてみると、ルールは簡単なのだが、非常に処理することが多くて面倒くさい感じ。
6隻の主力艦を動かすだけでも結構考えるのに、その2倍はある巡洋艦や駆逐艦を動かすのは、プレイアビリティ上どうなんだという気がする。魚雷は2ヘクスしか届かないから、戦艦の足が止まった場合にしか使えないので、それまでは後方で待機しておく他ないだろう。
プレイアビリティに疑問は残るものの、日露海戦の雰囲気は非常に良く出ており、ある程度の知識のある者同士がプレイすれば、かなり盛り上がるのではないだろうか。
来月帰国した折りには是非ともプレイしたい一作である。
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2019年05月28日

「長津湖戦」をテスト

カフェに良く来ている方が制作中の「長津湖戦」をテストした。
日本では朝鮮戦争ネタはさほど馴染みがなく、私もアメリカのドキュメンタリーで見た程度の知識しか無い。
長津湖の戦いは、朝鮮戦争に介入した中国人民義勇軍が米海兵第一師団を中心とする国連軍と初めての交戦となり、中国軍による大規模夜間奇襲と国連軍の潰走によって世界に衝撃を与えた戦闘である。
とはいえ、中国側の損害(戦死傷)が5万人に及んだのに対して、国連軍の損害は1〜2万人程度で、中国側の人海戦術を物語る結果を示している。

ゲームの規模は戦術級で、ユニットは大隊・中隊。
歩兵は行軍時は大隊で、戦闘時には細胞分裂して3個中隊に分かれる。
各軍は大隊ごとにユニットを動かし、大隊ごとに3回の戦闘が行える。
戦闘結果表は戦闘比ではなく、戦力差で見るという、全体的に中世ものの感じ。

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中国側は「万歳突撃」を選択すると、自軍の戦力が一時的に二倍になるが、自軍の損害も二倍になる。
また、国連軍は昼間は航空支援があり、かなりの火力で中国軍にダメージを与える。
かなりブラッディな作品で、海兵隊は見る見るうちに打ち減らされていくが、中国側は攻撃するたびにボロボロになってゆく。それなりの戦力差があっても攻撃側にダメージが入るし、昼間の砲爆撃でも損害を出すからだ。

総評としては雰囲気は出ているのだが、戦闘ごとに一々細胞分裂したり、一度の手番で3回も攻撃したり、砲撃の割り当てとダミーマーカーがあったりと、盛り込みすぎもいいところで、プレイアビリティが壊滅的に悪い。「高平南之戦」をモデルにしている模様だが、やはり現代ゲームはプレイアビリティを重要視すべきだ。
例えば分隊規模ではあるが、GMT「Combat Commander」は手軽さと再現性が見事なバランスを保っている。
もっとも「CC」は中国では不人気でボロボロの評価だったらしい。日本でもさほどプレイされていないようだが、米欧では根強い人気でGMT社は四版を出すことになっている。なぜ東洋では不人気なのだろうか。

処理が重いのは、デザイナーが「これで良い」と思っているか(信念)、重要度の序列が付けられず、不要なルールやシステムがたくさん残っているか(デヴェロップ不足)のどちらかであるわけだが、話を聞く限り前者のようで、ちょっと先行き怪しい感じ。
中国の場合、若いプレイヤーがこぞって同人ゲームを作っており、微笑ましい限りなのだが、若いが故にこうした「重い」ゲームを作ってきてしまう。
まぁ今後も年寄り目線で厳しく指摘いたします(笑)

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相変わらず「国防軍の夜2」で自虐プレイする中国のゲーマー
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2019年05月18日

中国でStalingrad: Verdun on the Volga

Last Stand Games社「Stalingrad: Verdun on the Volga」をプレイ。
日本語が堪能なXさんを相手に、一応ルールは読んでもらったが、その場で説明して開始。
ルールはいわゆるアルンヘムシステムに似ており、経験者なら全く問題ない。
初期配置もマップの広さの割に簡単なので、手軽に始められる。
Xさんは初めてなので防御側のソ連軍、ケン先生がドイツを担当。
前回はソ連軍を持ったので、独軍は初めてになる。

第1ターン、南部で砲撃と航空支援を使って大突破(オーバーラン)を狙うが、ピッタリダメージが吸収されてしまい、オーバーランにならず。独軍のダイス目が残念だった。
他でもほぼきっちり全滅させるが、何故かオーバーランにはならず、残念なスタートに。
ソ連軍ユニットをかなり除去したものの、攻撃すると必ず先遣隊が損害を受けるシステムになっており、ドイツ軍の損害も馬鹿にならない。
このため、ドイツ軍は最大戦力のユニットを温存して次ターンに備えるなどの配慮も必要となる。

第2ターンにはソ連軍は全面退却を始め、ドイツ軍は南部でヴォルガ川(10月25日製材所)に到達。
しかし、ドイツ軍の突進力はかなり減退しつつあった。とはいえ、ソ連軍ユニットはきっちり除去しており、まず悪くない形勢。
逆に赤軍を持つXさんは「これどうにもならないんじゃないの?」と言い出す始末。

第3ターンには独軍はママ−エフ墓地に突入するも、占領には失敗。ママ−エフ墓地が占領されると、ヴォルガ川の夜間渡河が突然困難になる。
また、北部で蹂躙攻撃が成功し、一カ所ヴォルガ沿岸に到達(バリケード兵器廠)。
この時点で独軍は6VPを確保、5ターン終了時に10VPあれば勝利となるので、「見えてきた」感じ。

だが、第4ターン、ドイツ軍の出目が酷く、第6インパルスで「夜」になってしまい、8VPしか確保できていない。
とはいえ、膠着状態に陥っている「赤い十月鉄工所」で二回航空支援を使えば、何とかなるだろうという見込みだった。
ところが、第5ターンの冒頭二回の攻撃はいずれも出目が悪く、二回目はイニシアチブを使用して「攻撃失敗」を回避するほどだった。
頑張ればもう1VPは取れそうだったが、沿岸部はどこも赤軍がガチガチに守っており、主導権と航空支援の無い状態であと2VPは無理と判断、投了した。

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第4ターンの援軍を北端に投入して突破を図るべきだったかとも思ったが、やはりダイス目次第だったことは否めない。全体のダイス目を考えれば「上出来」だったかもしれない。
ただ、Xさんは防御一辺倒だったため、ドイツ軍は「楽」をさせてもらったところもある。
最後の方は、ドイツ軍の戦線は非常に薄くなっていたので、ソ連軍が夜間インパルスにどこか一カ所で攻撃を仕掛け、穴を開けていたら、独軍はそこで「お手上げ」だった可能性もあった。

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確かにスタンダード・シナリオでソ連軍が攻勢に出るのは相応のリスクがあるものの、成功した時に効果は非常に大きく、独軍は穴を埋めるために、ただでさえ過小になっている戦力を削がれてしまう。
かりに攻撃に失敗しても、ドイツ軍は放置できないので、何らかの手を入れることになるだろう。この攻撃側の「手」を使わせることが、ソ連軍にとって大きなメリットとなる。「攻撃に勝る防御無し」であろう。まぁやり過ぎは禁物だが。

ここまでで大体4時間程度。慣れれば3時間程度でできそうな感じで、規模の割にこの手軽さが本作の魅力と言える。「ターニングポイントオブスターリングラード」は全面シナリオはほぼ無理な感じなだけに、やはり良い感じだ。
posted by ケン at 00:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする