2017年01月14日

ラビリンス拡張セット「覚醒」 第三戦

年末の報告。「ラビリンス 覚醒」の第三戦。今度もK先輩のアメリカがお相手で、私がジハーディストを担当した。2010年、2012年、2014年の各シナリオをプレイ。各2時間前後で、相変わらずのプレイアビリティ。時間を経てしまい、記憶が曖昧になっているので簡潔に報告する。

2010年シナリオは、冒頭からジハーディストのダイスとカードが走り、初期評価では「貧困」が続出、「反動」マーカーも次々と置かれる。アフリカでは内戦が起きまくり、アメリカは早々に「どこから手を付けるべきか」「何やってもダメそう」という状況に追い込まれる。ジハーディストはイエメンに原理主義政権を打ち立て、その勢いでソマリアでも革命を起こすが、米国は窮余の策として「政策転換」を行って強硬路線に転じ、同国に軍事介入。だが、イラクでも革命が起き、サウジ、シリア、ヨルダン、エジプト、スーダンでも「リーチ」状態に。この時点で原理主義国のリソースは「4」で、サドンデス勝利まであと2だった。そこでまず「原油価格高騰」イベントで産油国のリソースを1上げて(そのターンのみ有効)、さらに「イスラム国建国」を宣言してリソース1を追加、これによって勝利条件の「6」を達成させてサドンデスとなった。珍しいパターンであるが、ジハーディストが産油国を支配するとこういう形になる可能性は認識しておく必要がある。

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第一局終局図

1つ置いて2014年シナリオ「ISIL」では、イベントで早々にシリアの内戦が終結、イラクでも「体制転換マーカー」(占領政治)が除去されて、「イスラム国」が解体、ジハーディストの資金は中位と最低級を行き来するという厳しいスタートになった。さらに各国の初期評価でも5、6が出まくり、そこかしこに「適正」国ができて、今度はジハーディスト側が「どこから手を付けるべきか」と悩む展開になる。ところが、米国のイデオロギー戦争(援助外交)のダイスが圧倒的に悪いため、遅々として体制改善(民主化)が進まない。かろうじて、湾岸諸国、アフガニスタン、チュニジア、リビアを「良好」にするが、これでもリソースは「8」で米のサドンデスに4も足りない。
そうこうしているうちにジハーディストも徐々に態勢を立て直し、各地でテロを行い、死んだと思われたビン・ラディン師が生き返り、まず米軍を追い出して反米独自路線を打ち出していたイラクで革命を起こし、さらにパキスタンでは選挙で原理主義政権が成立、大量破壊兵器が流出してしまう。アメリカはあわてて「政策転換」して「強硬路線」に転じるものの、軍事介入するだけのカードがなく、先にサウジでも革命が起きて、ジハーディスト側のサドンデス勝利に終わった。マップ上に米軍部隊が全15個中2個しか展開していないという、これも珍しいパターン。
やはりイラク、サウジ、湾岸諸国の「トライアングル」を制するものが勝利に最も近いと言える。アメリカは「良好」にはできなくとも、せめて同盟して米軍部隊を2つは置いておきたいところだが、なかなか「あれもこれも」とはいかないわけで。

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第三局終局図

今回プレイして改めて思ったのは、「ジハーディストが有利すぎる」ということ。現実の世界は確かに混沌としてはいるものの、原理主義政権を打ち立てるまでに至った国は少なく、逆に「良好」と呼べそうな国も殆ど無い。これは本作の評価を変えるようなものではなく、名作は名作なのだが、若干バランスの変更が必要かもしれない。
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2017年01月06日

関ヶ原二本立て

20年ぶりに「現役復帰」を果たしたT後輩を関ヶ原漬けにしてみた。プレイしたのは、GJ「戦略級関ヶ原」と同「入札級関ヶ原」。前者の方はつい写真を撮り損ねてしまった。いずれも後輩が西軍、私が東軍を担当。

「戦略級」の方は2回プレイ。一回目は、東軍チットが出まくった上、行軍ダイスも良好だったため、福島、黒田、加藤、浅野ら東軍先鋒が犬山、岩村、岐阜をあっという間に落としてしまい、家康は「オレ、まだ5通しか手紙書いてないんだけど・・・・・・」(史実では150通以上)みたいなところで、上京を急ぎ、関ヶ原(大垣)で東西主力決戦となる。他方、西軍はと言えば、上杉は山形城に手間取り、大和路(伊賀)を進んでいた石田三成は伊勢に足止めされており、ついには決戦に間に合わなかった。石田勢抜きの西軍は3スタック、一方の東軍は全5スタックと戦力差は明白で、謀略抜きの平押しで東軍が勝利してしまった。

二回目、大坂方は上杉を前面に出し、山形の最上勢を放置して関東進出を狙った。ところが、上杉チットは出ても行軍ダイスが悪い上、攻城戦ダイスも振るわず、一歩目の宇都宮で足止めされてしまう。石田勢の方は、まずまずのダイスで珍しく細川幽斎が立て籠もる田辺城を陥落させた。とはいえ、終了チットが出まくり、家康の陰謀もまた着々と進んでいた。徳川方は、今回も順調に犬山、岩村、岐阜と落とすが、西軍が大和路を放置して大垣に進出してきたため、一旦犬山に戻り、家康の到着を待った。タイミング良く東軍チットが出て、またもや関ヶ原で決戦となるも、今回は東軍4.5スタック(上杉への備えのため)、西軍4スタックとほぼ同戦力だった。だが、戦場で毛利が中立化(史実通りの空弁当)してしまい、実質3スタックとなって乱戦の結果、これまた東軍が勝利、その後鍋島や長宗我部の裏切りが相次いで大坂方は崩壊した。

やはり西軍としては、家康の到着前に東軍先鋒を一度叩いておきたいところなのだが、いかんせん宿題が多い上に(大和路とか田辺とか)、戦意が低く、思うようにいかないところが難点だ。そして、最上を放置したままの関東突入は、戦力不足のため宇都宮と小山で足止めされてしまう。「野戦の強要」カードでも手に入れば違うのだろうが。

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「入札級」は、ゲーム開始時に両軍が「陰謀」と「阻止」を入札し、ターン毎に陰謀が発動するかどうかを見極めながら戦局を進めるという、一風変わったシステム。今回は、早々に吉川が東軍方に寝返り、毛利も参戦せず、長宗我部はサッサと土佐に引き上げてしまうという、ほぼ史実通りの展開に。西軍は第一ターンに猛将・立花宗茂が援軍として到着するも、いかんせん小勢で戦局を変えるような戦果は挙げられず、やがて石田、小西勢が崩れてしまう。かろうじて午後になって小早川が大坂方で参戦するも、完全に機を逸しており、「後の祭り」となってしまった。
個人的には、関ヶ原合戦の実相を良く表したシステムと評価しているのだが、最初の入札以外はあまり選択肢の無い展開になってしまうので、ある意味「なるようにしかならない」ゲームになってしまっている側面は否めない。
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2016年11月24日

ラビリンス拡張セット「覚醒」 第二戦

先週に続き、「ラビリンス 覚醒」の第二戦を行う。今度はK先輩がお相手。これも先週に続いて、アメリカが希望され、私がジハーディストを担当した。みんなマゾなのか?
この日は8時間弱で3プレイ、相変わらずのプレイアビリティである。

まずは基本の2010年シナリオ「アラブの春」。シリアで内戦が起きるも、すぐに国連が仲介して和平が成立し、ジハーディストによるテロ(プロット)は失敗続きだったが、アメリカの援助外交も上手く行かず、穏やかで遅い進行になる。
本セットでは、ジハーディスト側はどうしてもセルが世界各地に分散してしまう傾向があり、資金が足りないと革命が起こしにくい。その分、上手くイベントを使って「反動」マーカーを置き、民主的に原理主義政権をつくるような配慮も必要となる。
アメリカはアメリカで、内戦という要素ができたものの、内戦というだけでは軍事介入の大義名分にはならないため、同国政府と同盟して兵員を送り込む必要がある。とはいえ、イスラム革命は従前通りに起こりうるため、「宿題」ばかり増えて、つい肝心要のイデオロギー戦争(援助外交)が疎かになりがちだ。
米軍が駐留するアフガニスタンで立て続けにテロが起きて、威信が失墜し、さらにイギリスでもテロが起きて、ジハーディストの資金がマックスになると、一気に形勢が傾いてゆく。シリアで革命が起き、ナイジェリアでボコ・ハラムが蜂起、続いてスーダンに連鎖し、イランが選挙で原理主義化する。米国は急ぎシリアとスーダンに軍事介入するも、ジハーディストの勢いは止まらず、アメリカの威信も低下、エジプトでも革命が起きてサドンデスに終わった。

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第一戦終局図

第二戦は、「イラク撤退後」の2012年シナリオをプレイ。シリアで内戦が起き、あっという間にジハーディスト陣営が勝利して原理主義政権ができ、大量破壊兵器(WMD)が流出する。アメリカは、イベントで強硬路線に転じ、シリアに軍事侵攻するも、セルはイラクに逃亡してしまう。革命と武力転覆の「イタチごっご」になるが、アメリカの威信が地に堕ちる一方、ジハーディストの資金は常に満杯で主導権を握り続けた。米国は、なんとか食らいつきながら体制改善を進めるも、いかんせん威信が低い状態では話が進まない。また、イベントで政策転換して穏健路線になってしまい、軍事介入も封印された。最終的には、アフガニスタンとマリに原理主義政権ができ、イランが選挙で原理主義化して、パキスタンに伝播して、サドンデスとなった。ジハーディストは計5個(全6個)のWMDを保有するという結果。

第三戦は、2014年の「ISIL」。最初からシリア〜イラクにイスラム国(カリフ国)がある設定だが、冒頭からアメリカ側のイベントが炸裂し、シリアもイラクもあっという間にアメリカに平定された上、体制改善も早く、すぐに「良好」となる。ジハーディストは、サウジで革命を起こすも、シリアで任務を終えた米軍がそのまま介入して、すぐに潰されてしまう。また、初期評価を行う先々で「適正」ばかりとなり、アメリカの威信は上がりまくりで、ついには最大値をキープするところとなる。ジハーディストは、辛うじてサドンデス敗北を免れる程度のことしかできない。最終的にイエメン革命には成功するも、中東の主要部はすべて「良好」となり、ジハーディストは殆ど手も足も出ないまま、アメリカの勝利となった。このゲームは、基本的にアメリカに厳しいが、稀にこういうことが起きる。米国務省のエリートたちの頭の中では、こんなイメージなのだろうが、現実はこうは行ってない。

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第三戦終局図

やはりアメリカのキモは、イラク、サウジ、湾岸諸国のリソース「3」の国を、どれだけ早く抑えられるかにかかっている。特に湾岸諸国を早急に「良好」にして、残る2つを「同盟」ないしは「適正」にすることが重要だろう。ただでさえ12リソース分の「良好国」という勝利条件は相当に難易度が高く、逆にジハーディストは一国でも抑えればリーチが掛かるだけに、つい「テロリスト掃討」に目が向いてしまうが、ここがポイントなのだと思われる。
posted by ケン at 13:39| Comment(2) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月15日

ラビリンス拡張セット「覚醒」初プレイ

GMT社「ラビリンス−テロ戦争」の拡張セットが発売され、取り急ぎ主要なルールとカードを翻訳してテストプレイにこぎつけた。すでに知っているルールの延長なので、英語が苦手な私でも大きな苦労はなかったが、それでも日常では使われない表現などがあり、疑問を抱くこともあったが、インターネットのおかげで推測しやすくなり、非常に助かった。

「覚醒」は、2010年以降のテロ戦争の様相をシミュレートしており、「アラブの春」に象徴される大衆運動、内戦、イスラム国などの要素を再現する新ルールが追加されている。元のルールがさほど難しくないため、追加ルールが加わってもプレイアビリティが大きく削がれることはなかった。この日は、T後輩(アメリカ)を相手に6時間で2回プレイできたので、ルール確認しながらという点を考えても、良好なプレイアビリティが保たれていると見て良い。

初回は基本の「2010年シナリオ」をプレイ。アメリカはイラクから半ば撤兵しており、アフガニスタンではタリバンとの死闘が続く中、チュニジアで「アラブの春」が始まる、という設定。
開始早々、シリア、イラク、チュニジア、イエメンで内戦が勃発するという激しい展開になり、両プレイヤーとも「どこから手を付けたら良いのか?」と、新カードの内容を吟味しながら進めていった。
内戦が起きた国では、ジハーディスト陣営はノーチェックで募兵できるため、「セル」がわんさかわいてくるが、資金面の制約があり、内戦国のうちいくつかは捨てて、どこかに集中する必要がある。他方、アメリカは同盟国で無ければ軍は送れないし、民兵(政府軍など)はイベントでしか登場しないため、こちらも思うようにはいかない。そもそも、アメリカはオバマ大統領下で穏健路線を採っており、大規模展開が許されない。
お互い手探りしながらも、まずイエメンが「あれよあれよ」とばかりに原理主義化してしまう。さらにアフガニスタンでは、せっかくアメリカが上手く体制改善を進めていたのに、国連が介入してタリバンと強制和解させてしまったため、米軍は撤退を余儀なくされ、イベントを経て民意で(反動マーカー)原理主義政権が誕生した。
また、マリでも内戦が勃発し、中東から聖戦士が集まって、あっという間に原理主義政権が成立した。
いきなり原理主義国が3リソースになってしまい、焦った大統領はなけなしの作戦値3のカード2枚を使って政策転換を試みるも、軍事侵攻を行う前に、イエメンから革命が波及してサウジアラビアでも原理主義政権が成立、ジハーディストのサドンデス勝利に終わった。
確かに、マリにしてもアフガンにしても、辺境地のリソース1国なだけに、6つもの兵員が拘束される軍事侵攻を行うのは、政策転換のコストを考えても躊躇してしまったのだろう。ただ、イエメンはサウジ(リソース3)に接していることからも危険だったと思われる。
今回はイスラム国が誕生しなかったとはいえ、内戦が複数箇所で起こり、政策の焦点を定めにくかったのは確かだ。アメリカが全軍(15兵員)を本土に置いたまま敗北するという、珍しいケースである。

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一局目終局図。「適正」が6カ国あり、決してアメリカ側に不利すぎる状態ではなかった。

2プレイ目は「2014年シナリオ」を選択。イスラム国成立後の展開を追った。最初からシリアとイラクが内戦下にあり、イスラム国が成立している。両国で激しく内戦が戦われるも、決着はつかず、アメリカはトルコを「良好」にし、次いでリビアで起きた内戦にも勝利してVPを3にするが、一時は威信を最低級まで落とすわ、イベントで頻繁に政策転換するわで、手が進まなくなってしまう。最も重要な湾岸諸国の体制改善が進まなかったのが厳しかったが、最終的にはこれも良好にしてVPを6とした(サドンデス勝利は12)。
他方、ジハーディスト陣営は世界各地にセルを散らばせてしまい、戦力を集中できず、アメリカを疲弊させることには成功したものの、ジハーディスト・プレイヤー的にはジリ貧な展開だった(米国側はそうは思えなかっただろうが)。だが、方針を改め、世界に散らばる聖戦士を一旦イラクに集めて、サウジアラビアに革命を輸出すると急に流れが変わる。
運が悪いことに、米大統領選では穏健派の大統領が選出されており、政策転換がなされる前にパキスタンに革命が伝播、イスラム国の「1」と合わせて6VPを獲得し、ジハーディストの勝利に終わった(せっかくWMDも手にしたのだが)。最終的には、イスラム国の版図はシリア、イラク、サウジアラビアと広大な領域になっていた(シリアは陥落寸前だったが)。
アメリカは早めにシリアを「良好」にしておくべきだったが、やはり3リソースの国が原理主義化すると展開が早くなるのは否めない。

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二局目途中。アメリカはシリア、湾岸諸国、パキスタンと同盟状態にあり、決して不利すぎる状況にはなかった。

ルールを読んだ限り、「少しはアメリカが楽になるのか」と思ったのだが、実際には「宿題が増えただけ」という感じもする。確かにこのゲームでは、課された宿題を全てこなす必要はないのだが、宿題が増えた分、本来の課題である「体制改善のための援助外交」が疎かになってしまう危険が増えている。まだ一回目なので、評価するのは早いが、「アメリカが楽になったわけでは無い」とは言えそうだ。
ただ、ジハーディストが内戦に勝利すると原理主義政権ができるのは分かるが、アメリカが勝利すると「良好」な体制ができるというのは、かなりゲーム的な処理で仕方ないとは思うものの、「そうなのか?」という疑問は否めない。

【追記1】
「ラビリンス−覚醒」の翻訳は、遠くない将来にクロノノーツさんで公開されると思いますが、私の私家版で、ソロプレイ部分未訳状態でよろしければお分けしますので、メアドを「kenuchka@ヤフー.co.jp」まで送ってください。

【追記2】
【米、アフガンで戦争犯罪か】国際刑事裁判所のベンスダ主任検察官は14日公表した年次報告で、米軍と中央情報局(CIA)がアフガニスタンで、戦争犯罪に該当する拷問を行ったと信じるに足る「十分な根拠がある」と指摘した。(11/15、時事通信)
−これってまさに例のイベントカードだよなぁ・・・・・・
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2016年10月22日

電脳時代に囲碁将棋が職業として成立し得るか

【竜王戦挑戦者を出場停止 将棋連盟、ソフト使用の有無調査】
 日本将棋連盟は十二日、十五日に開幕する第二十九期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催)で、挑戦者になっていた三浦弘行九段(42)を十二月三十一日までの出場停止処分とした。三浦九段は対局中に頻繁に離席を繰り返し、将棋ソフトを用いた不正を行った疑念があるとして、連盟から調査を受けていた。三浦九段は、本紙の取材に「自分はやましいことは何もしていない」と語り、処分については「弁護士と相談したい」と述べた。七番勝負は、挑戦者決定戦で三浦九段に敗れた丸山忠久九段(46)が渡辺明竜王(32)と対戦する。タイトル戦の対局者が直前に変更されるのは極めて異例。
 連盟によると、夏ごろから、三浦九段が対局の終盤になって席を立つことが多いと、複数の棋士から不正を疑う声が上がっていた。十一日の常務会で聞き取り調査を行ったところ、三浦九段は「別室で体を休めていた」などと説明。「疑念を持たれたままでは竜王戦で対局できる状態ではない」「休場したい」という趣旨の発言があった。連盟は休場届の提出を求めたが、期限の十二日午後三時までに提出がなく、出場停止処分とした。島朗常務理事は「竜王戦開幕が迫っており、やむを得ない措置だった」と説明した。
 連盟は今月五日、スマートフォンなどで将棋ソフトを用いて有効な指し手を調べる不正を防止するため、対局時に電子機器の持ち込みを禁止する内規を十二月から導入すると発表したばかりだった。渡辺明竜王は本紙の取材に「残念です。(将棋ソフト問題で)疑わしい要素がいくつか出ている状況で、やむを得ない措置ではないかと思う」と話した。
 三浦弘行九段は群馬県高崎市出身。一九九二年にプロ棋士となり、九六年の棋聖戦では当時七冠の羽生善治棋聖を破り、時の人となった。丸山九段は「連盟の決定には個人的には賛同しかねますが、全力を尽くします」などとコメントした。
(10月13日、東京新聞)

ついに来るべきものが来たという感じ。趣味としての囲碁、将棋はなくならないだろうが、プロや競技としては今の形のまま成立しうるか微妙だろう。電脳時代はそこまで来ているのだから。

外部媒体を使う今だからこそ人の目で監視できるが、現状でも8時間とかの持ち時間があるのに、外出禁止にすることがどこまで現実的かという話になるだろう。電脳が飛躍的に向上したことで、トイレに行く時間で「最善手」を見つけることが可能になっているのに、性善説に基づいて「プロがカンニングするわけが無い」で済ませることは、もはや不可能であろう。
問題は、むしろプロ・職業であるが故に、「数秒、数分で自分よりも良い手が見つけられる」将棋ソフトを対局中に使用する誘惑がより大きくなってしまう点にある。アマチュアの、しかも非競技であれば、「ソフトを使って勝っても意味が無い」と思えても、生活や人生が掛かっているとなれば、その誘惑には抗しがたいだろう。
また、プロの対局を見る側にしても、「電脳を使っているかもしれない」という疑惑の目を持ってしまう時点で、「人間同士の知力勝負」の楽しみの半分以上が失われてしまうのではないか。

三浦九段が実際に不正を働いていたかどうかはともかく、「対局中のスマホ使用禁止」は弥縫策に過ぎず、いずれより大きな問題が生じるものと思われる。
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2016年10月16日

GMT "Labyrinth: The Awakening 2010"

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GMT"Labyrinth"の拡張キット"The Awakening 2010"が到着。イスラム国、露仏による軍事介入、内戦などの最新要素が加えられている。シナリオも「アラブの春」や「イスラム国」など、2010年以降の情勢を反映したものが用意され、カードは専用カードに置き換えて使う。シリアやリビア、イエメンなどの内戦や民意の表れを反映するルールが新設されたものの、分量的には多くないので、まずは英語で読んでプレイしてみたい。10年後にはこんな苦労もなくなるだろうが。
イランやシリアからも大量破壊兵器が流出する可能性があるみたいで、世界はますます混沌化しているなぁ。
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2016年10月14日

ラビリンス第7戦−その他のシナリオも

T後輩とGMT「ラビリンス−テロ戦争」をプレイ。3人を相手に計7回もプレイした作品は、近年では思いつかない。我々的には、GJ「信長最大の危機」以来のヒット作ということになりそうだ。
その魅力は、他に無い対テロ戦争の全容をテーマにしていること、独特のルールで非対称戦争(彼我で戦術や目的が異なる)を表現していること、プレイ・アビリティが高く一日で2、3プレイできること、ゲーム・バランスに優れていること(米国は苦しいが勝てなくは無い)などにある。特異なルールながらも、プレイしてみるとルール自体は簡単で、しかしもの凄く頭を使うところも良い。

この日は8時間超プレイして、3プレイ目の途中まで。3プレイ目は、キャンペーン扱いでカードデッキ2山目に突入していたが、時間切れとなった。T後輩がアメリカ、ケン先生がジハーディストを担当する。

1プレイ目は基本の2001年シナリオ、アメリカはアフガニスタンに侵攻せず、イデオロギー戦争(援助外交)に専念しようとする。早い段階で湾岸諸国が安定化したものの、テロが起きて元通りになってしまう。その後は進展しないうちに(ダイスが悪かった)、イベントで威信が3以下になってしまい、マイナス修正が入るようになって打つ手がなくなってしまった。ジハーディスト側は、イラク、トルコでイスラム革命を起こし、米側は打つ手も無くサドンデス敗北を喫した。

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1プレイ目終局図。アフガン、イラク、トルコに原理主義政権。イランをまたいで非常に近いところにある。

2プレイ目は、2002年シナリオ(イラク侵攻前)を試してみる。米国の国家威信が「8」と、高いところから始まる上(最高12)、「愛国法」も施行されており、しかも原理主義国はゼロという、比較的アメリカに優しい設定。
最初から愛国法が発動しているので、関連イベントが続発し、ジハーディスト側の資金も3以下になってしまい、「ヨーロッパかどっかで派手な花火を打ち上げないと、革命資金が集まらないよ〜」という展開になってしまう。
早々にジハーディスト側の資金が底を尽いてしまったが、ジハーディスト側は、イスラム教国でテロを行っても基本的に1ポイントしか資金が得られず、「稼ぐ」ためには欧州やインドを始めとする非イスラム国でテロを実施する必要があるが、これが上手くいかない。そもそも資金が最低ランクになると、セルが最大5個しか出せないため、行動そのものが大きく制限されるためだ。また、「盤上からセルが一個も無くなるとサドンデス敗北」というルールもあるため、無理も出来ない。
ジハーディスト側は、その5個のセルを中央アジアに「全員集合」させて、乾坤一擲の革命を行い、これに成功。続いて、「核流出」カードでプルトニウム(大量破壊兵器)をゲットした。さらにケン師は、米本土にセルを潜入させ、ニューヨークの地下鉄でダーティ・ボムによる自爆テロを計画するが、すんでのところでFBIに阻止されてしまった。2箇所で計画されたテロの内、一箇所が大量破壊兵器であることは明白で、阻止できるのは一つだけという状況だった。仮にこれが爆発していれば、ジハーディストのサドンデス勝利に終わっていた。
ここでまた流れが変わり、アメリカのイデオロギー戦争が好調となる一方(とはいえ時間は掛かった)、ジハーディスト側は相変わらず資金繰りに苦しむ状態が続き、「Good(安定)」国が12ポイントに達して、米国の勝利に終わった。

3プレイ目は夕6時頃から「できるところまでやってみよう」と始める。2003年シナリオを選択。イラク侵攻後の設定で、アメリカはアフガニスタン、イラクに全面展開し、本国に一兵も余裕の無い状態(過剰展開)から始まる上、国家威信も「3」という最初から外交にマイナス修正が入ってしまっている。他方、ジハーディストも資金「5」と厳しいところから始まるが、初期段階でジハーディストの手札が8枚に対して、アメリカは7枚でしかなく、この点でもやはりアメリカ側が厳しい。
実際のプレイでは、早々にアメリカの威信もジハーディストの資金も底を打ってしまい、お互いに何をやっても上手くいかない状態が延々と続く。時間を掛けてテロやイベントで資金を溜めたジハーディストは、シリアとトルコに原理主義政権を打ち立てる。T大統領は政策転換して穏健路線に転向、アフガニスタンから撤兵した後、再び強硬路線に転換してシリアに侵攻、またイラクを安定化させてフリーになった部隊がトルコに侵攻する。が、ジハーディストは攻撃をすり抜けて、中央アジアで革命を起こし、さらにパキスタンを狙うという、完全な「いたちごっこ」になった状態で時間切れを迎えた。
全体状況的には、「ジハーディストがやや有利」なくらいだったが、「安定」や「適正」国家も増えており、長期的にはジハーディストが苦しくなりそうな展開でもあった。確かにこのシナリオは、2山、3山とプレイしないと終わりそうに無いが、考えてみれば、史実=現状も双方決定打を欠きながら、互いに疲弊してしまっているところがある。

改めて、一体誰が何のためにやっている戦争なのか考えさせられる作品である。
posted by ケン at 12:19| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする