2016年05月08日

久しぶりにラビリンス−第四戦

K先輩の希望で、GMT社『ラビリンス−テロ戦争』をプレイ。1年ぶりになるが、先輩とは初めてだった。そして、今回も私が米国を担当。別にアメリカ好きではないのだが、やはりアメリカ側の難易度が高く、精神的負担が大きいためだろう。このゲームの米国は、とにかくプレイしていても勝てる気がしないし、頑張ってもテロやイベントで全て台無しになってしまうケースが多く、報われないからだ。
本ゲームは、ルール的には難しくないものの、特殊なルールなので慣れが必要。だが、理解してしまえば、通常ゲームであれば、2〜3時間でプレイできるため、プレイ・アビリティが高い利点がある。実際、この日は6時間弱で2回プレイした。

一度目は、9・11シナリオ。ケン大統領は、定石通りアフガニスタンに侵攻するも、テロリストたちは中央アジアやパキスタンに退避してしまう。米国は掃討作戦、特殊部隊や無人機を使って地道に潰してゆくが、イベントでEU内にテロリストの拠点が誕生してしまう。厄介なのは、イスラム圏外では特殊部隊や無人機が使えないため、警察でテロリストを発見した後、逮捕(掃討)するという二手番が必要になるが、普通は逮捕する前に雲隠れされてしまう。それどころか、地道にジハーディスト側の資金源を断ってきたところに、フランスで自爆テロが行われ(史実通り?)、あっという間に全回復(資金満載)してしまい、これだけで米国プレイヤーの抗戦意志を挫くに十分だった。また、米国側はアフガニスタン戦争と米大統領選挙とイベントで、国家威信が下がり続け、ついには「1」まで下がってしまい、外交(援助)不能な状態になった。米国の勝利条件は、イスラム諸国の体制強化(親米国を増やす)にあるだけに、ほぼ達成不可能となっていた。だが、ジハーディスト側も決め手に欠き、なかなかイスラム原理主義国の建設が進まない。最終的には、山札が尽きた時点で、勝利得点で1ポイント差でジハーディスト側が勝利した。もっとも、仮に米国がポイント的に勝利していたとしても、その国家威信は最低級、つまり世界中から全く支持されていない状態だっただけに、全く勝利感が無かったことは間違いない。中央アジアやロシアで核が流出しそうになった時は、米国プレイヤーとしてゾッとさせられたが、この辺の「リアルさ」も本ゲームの魅力である(ただし心臓に悪い)。

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アメリカがここまで頑張れることは滅多に無い。イラクでテロが計画されている。

二度目は2002年シナリオ、つまり「イラク攻撃前」のシナリオを選択。K師は慎重策を採り、テロリストの温存と安定的な資金供給に注力、資金的な「振れ」はなくなったものの、米国側もまた安定的に各国の体制強化が進められた結果、「安定した体制(Good)」国が12ポイントに達し、アメリカのサドンデス勝利に終わった。非常に珍しいパターンと言える。やはりジハーディストは「やり過ぎ?」と思うくらい果敢に攻め立てる方が、アメリカにとっては「より苦しい」展開になるものと思われる。

相変わらず精神的疲労度の高いゲームだが、何度プレイしても名作である。
それにしても、一度でもこのゲームをプレイすれば、米国が対テロ戦争やる意味など何も無いことに気づくだろうし、それを積極的に推進しようというヒラリー氏など、選択肢的にあり得ないと思うのだが・・・・・・
posted by ケン at 01:00| Comment(3) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月23日

ストロングホールド第二版(HJ)

古くからのPCゲーマーなら耳にしたことくらいはあるのではないか。襲い来るモンスターから城塞を死守する人間側の死闘を再現したPCゲームのボードゲーム版である。デザイナーはポーランド人で、「ウィッチャー・シリーズ」といい、そのデザインセンスはなかなか侮れない。

本ゲームは、城塞戦に特化しており、一方が城塞を守る人間側、他方がゴブリン、オーク、トロールを率いる攻城側を担当する。全7ターン内に一箇所でも城壁を突破すればモンスター側が勝利し、守り切れば人間側が勝利する。
攻城側は、毎ターン14個ものモンスターユニットが配備されるが、それを消費することで、資材を確保、攻城兵器をつくり、装備・技術・儀式を駆使して戦闘準備しなければならない。また、攻めかかれる城壁・城門は8箇所あるのだが、各所に配備できるモンスターには限りがある上(スタック制限)、一箇所だけ攻撃しようとしても守りが固められるだけなので、攻める時は複数箇所で同時攻撃する必要がある。

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手前が城塞側

城塞(防御)側は、モンスターが消費したコストが「手持ち時間」として渡され、それを消費することで、移動、城壁修理、罠配置、大砲設置、兵士訓練などのアクションを行う。つまり、攻城側がたくさんアクションを行えば行うほど、城塞側も守りを固められるシステムになっている。但し、城塞側は初期配置分の兵力しかないため、兵力が失われるとジリ貧になってくる。

特徴としては、ランダム要素が少ないことが挙げられる。攻城側のアクションは最初に20枚中12枚がランダムで引かれて使用される。また、興味深いのは、バリスタやカタパルトなどの攻城兵器は、当初命中カード2枚と「はずれ」4枚の計6枚の「命中判定デッキ」が組まれるが、命中判定を行う時に「はずれ」が出ると除外されて、次の判定は「命中2、はずれ3」となるため、ゲーム終盤に近づくにつれて命中精度が上がってゆくことにある。さらに攻城側は、「砲兵観測」を行うことで「はずれ」カードを1枚除外することができる。このシステムはなかなかリアリティがあって、かつ防御側にかかるプレッシャーはハンパ無い。

シークエンス的には、攻防両者が様々なアクションを繰り返した後、モンスターと人間側が移動を行い、最後に襲撃(攻城戦)が判定され、ターン終了となる。そのため、城塞側は、攻城側の戦力をかなり高確度で予測でき、その上で防衛戦力の配置が決められる。つまり、基本的には城塞側が有利なのだが、それは「計算違いをしない」という条件付きなので、「運のせいに出来ない」という点でプレッシャーが大きい。逆に攻城側は数少ないランダム要素やブラフを駆使して、城塞側に「計算違い」を誘発させるテクニックが求められる。

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城塞側は城塞内にある建物を使ってアクションを行う。

今回は、O先輩とルールを確認しながらプレイしたが、5ターン目に「ゴブリンの狂乱」を含めて4箇所で全面攻勢が行われるも、「弓兵2部隊全滅」で何とか乗り切って、攻城側投了に終わった。

ボードゲームなので、ルール的には難しくないが、アクションの選択肢の幅は広く、同時に運の要素が少ないこともあって、プレイの難易度は非常に高い。どうやら攻城側の方が難易度高めなのだが、城塞側プレイヤーにかかるプレッシャーは非常に重く、精神的疲労が大きいゲームになっている。攻城側が習熟すれば、城塞側はもっと厳しい感じになりそうだ。
コンポーネントも充実しており、攻城戦の緊迫感が良く再現されている佳作と言えよう。
posted by ケン at 12:32| Comment(2) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月20日

10年ぶりのGM

10年ぶりにTRPGのゲームマスターを担当した。プレイヤーとしてはたまに参加していたが、「マスターしてみたい」と思うようなルールも特になく、何となく10年くらい経ってしまった。最後にやったのは、たぶん「トーキョーNOVA」。

今回のRPGは「グランクレスト」。『ロードス島戦記』の水野良先生の新作ノベルを原作にしている。「混沌因子」が溢れ、混沌核によって災害が起こり、魔物が発生し、民衆が苦しめられている世界。混沌を収束させる能力を有する「ロード」、混沌を操作して魔法を放ちロードを補佐する「メイジ」、混沌を喰らうことでその力を自らの身体に刻んで異能の力を発する「アーティスト」の三系統のクラスがある。そして、大陸は幻想詩連合と大工房同盟の二陣営に分かれ、混沌災害とあわせて大戦乱の時代にある。
部隊を率いての集団戦闘や国家運営のルールなどもあり、冒険RPGよりも幅広いプレイが可能になっているところが魅力だろう。国運営と集団戦があるために、一回きりのシナリオよりも、何回かのシナリオを重ねて「自分たちの国をつくって運営する」キャンペーンにする意欲が高まる感じ。

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今回のキャンペーンは、オーソドックスな戦記物を念頭に作成した。南の隣国に「留学」(実質的には人質)していた子爵家の四男が主人公で、子爵が病床に伏したために帰国するところから始まる。予想される継承戦争、ロード病臥に伴う混沌因子の活性化、領土的野心を持つ西の大国、北の火山に生息するドラゴン、大型混沌災害の発生を企む闇の組織などなど、様々な困難がパーティーを襲う(予定)。
プレイヤーは今のところ3人で、ロード/セイバー、メイジ/サモナー、投影体/神格のパーティー。みな2レベルでスタート。
いざプレイしてみると、神様の支援を受けたロードとサモナーが凶悪な攻撃力を発揮し、最初のゴブリン退治などは全員ノーダメージで終了してしまった。「あれ?皆さん2レベルだよね?」みたいな……確かに最初はPC側に花を持たせるつもりだったが、ここまでとは思わなかった。

全体的には、想定通りのコースを進んでいただいたので、5〜6時間で無事終了した。キャンペーンなので、どうしても登場人物が多くなりがちなのだが、最初から大勢出し過ぎたかもしれない。次回までに人物関係表をつくっておく必要がある。あまり人間関係がアッサリしすぎても面白みがないし、そこは悩ましいところだ。最初は妄想が広がって複雑な人間関係を設定してしまったが、TRPGでは無理と判断して、精査、大幅に軽減したのでギリギリセーフといった感じだ。
結局、シナリオはモンスターリスト含めてA4で9ページ、他にキャンペーン設定が4ページで、あとは脳内補完。月1ペースで4、5回のキャンペーンを考えているが、毎月これだけのシナリオをつくるのは、楽しみではあるけど、なかなか大変そう。自分でワールドマップや戦闘マップをつくるのも楽しかったし。
頑張りマス!
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月05日

GMやります!

約10年ぶりにTRPGのゲームマスターをすることになる。しかも単編ではなく、4〜5回のキャンペーンという、無謀な試み。何というか、「これでもワシが若かった頃は〜〜」と言い出すロートルみたいに思えなくもない。まぁある程度の構想は持っていたので(しかも2つ)、宣言してからこの一ヶ月はずいぶん頭を悩ませており、今日明日で何とか仕上げる目途はついた。にもかかわらず、昨日・・・・・・

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大人買いしちゃいますた・・・・・・「馬鹿なの?」と言われそう・・・・・・
とりあえず初回シナリオが完成するまではガマンします。たぶん。

ちなみに準備しているRPGは、「グランクレスト戦記」(カドカワ)。ソードワールドやD&Dのようにはメジャーではないけど、いろいろな設定がしっかりありながら、GMの裁量が大きく、幅のあるプレイが楽しめるシステムだと思います。もっとも、高レベルになるとゲームバランスはどうなんだろうという気はするけど。中身については、初回プレイ後に報告するつもり。
最近は、TRPG環境も整備されていて、つくったキャラをネット上に登録、保管したりフリーソフトでマップを作成したりできるので、超便利。特にマップ作成ソフトは全国のマスター希望者にお勧めしたい。私も慣れるまでにしばらくかかったけど、原理的には簡単なので、一定の知識があれば、自分でも驚くほどのマップを作成できる。今回もこんな感じで、ワールドマップ(ヘクス)と戦術マップ(スクエア)を作成した。
来週が楽しみデス。

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posted by ケン at 11:40| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月04日

ねずみ達と魔法使い

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“Mice and Mystics” Plaid Hat Games(2012)

年末の「ゲーム納め」は「ねずみ達と魔法使い」となった。ドイツゲーム全盛の今日ではやや珍しくなった米国製ボードゲーム。骨格的には「ディセント」に近い、ファンタジーRPGを基盤としているが、専属のゲームマスターは置かず、モンスター(配下)はルーチンに従って自動的に動く仕組みになっている。

国王が遠国から後添いとなる王妃を城に迎えたところ、実は魔女で私兵をもって王城を占拠し、王と側近を幽閉、主人公となる王子らも牢に入れられてしまう。そこで王子は魔法使いの助けを得て自らの姿をネズミに変えて危機に対して立ち上がる。

キャラクターは、王子コリン、鍛冶屋ネッズ、医者チルダ、魔法使いマギノス、ならず者(盗賊)フィルチ、弓手リリィの6人で、この中から4人を選んでプレイに参加する。一方、敵方(魔女側)は、ネズミ兵士、巨大クモ、ムカデなどが主人公の前に立ちふさがり、さらに城中を徘徊する獰猛な雌猫がキャラクターに襲いかかってくる。
また、キャラクター毎に職業が設定されていて、その職業毎に技能(スキル)が選べるが、レベルアップすると、使えるスキルも増えてゆく。シナリオの難易度は常に高く、このキャラクターと技能の選定と、シナリオの特徴、そして運がマッチングしないと、まずクリアできない。この日、2つのシナリオを2度ずつプレイして、クリアしたのは一度だけ、しかも「寄り道」しないという条件を考えれば、近年流行の「無理ゲー」と言えるだろう。
シナリオは、基本セットの本作だけで11本もあり、1シナリオプレイするのに2時間前後かかる上に、まずもって一度ではクリアできない「無理ゲー」であることを考えれば、相当長くプレイすることを想定しているのだろう。

「無理ゲー」な理由は、シナリオ毎に設定されている時間制限前にクリアすることが条件なのだが、戦闘や探索を繰り返すことで時間がどんどん過ぎて行くからだ。同じ「無理ゲー」の「アンドールの伝説」の場合、戦闘しないことで時間の経過を抑制できるが、本作では敵を倒さないと次の部屋に進めないため、いかんともし難いところがある。そして、部屋を探索してアイテムを装備して、戦闘力を強化しないと後に現れるボス戦で歯が立たなくなってしまうため、「これどうやってクリアするんだ?」と思わなくも無い。
その意味では、「力業」な傾向は否めないが、キャラクターのスキルの中には時間をコントロールできるものがあるため、それを上手く使う必要がある。ただ、キャラを選択する上で、どうしても戦闘力の高いキャラを選びがちとなるため、そのバランスが難しい。

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最初のシナリオは、牢に入れられたキャラクターらが下水道を通って城から脱出するまでを描いているが、下水に流され、ネコに襲われで、あっという間に制限時間が来てしまう。2度プレイしてクリアできず、とりあえずテスト的に次のシナリオをプレイすることに。2本目は、「弓手リリィ」が城中のねずみ取りに引っかかっている(文字通り)ということで、救出に行くシナリオ。こちらは2度目でクリアできたものの、「ならず者フィルチ」のスキルを駆使してギリギリという有様だった。
ルール自体は簡単だが、ゲームの難易度は高いという、これも最近の流行だろう。

戦闘の多彩さの点では「ディセント」、協力ゲームとしての完成度としては「アンドール」に及ばないかもしれないが、個々のキャラクターが立っており、難しく考えないでワイワイやるには楽しいだろう。2作よりも対象年齢が低めに設定されているからなのだろうが、子どもにこれがクリアできるのか、疑問は残る。
最大の難点は、英語版しかないため、英語と格闘しなければならないところ。コンポーネントも良く、良い作品であるだけに、日本語版が欲しいところである。
posted by ケン at 12:28| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月09日

ベルリン陥落(シックスアングルス)

山崎雅弘さんの新作「ベルリン陥落」をプレイする。私はずいぶん前に一度名張にお邪魔して、テストプレイに参加させてもらっただけに、感慨もひとしおだ。基本骨格は変わらないが、ゲームのバランス調整がいかに難しいかがよく分かる。

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本作は「ヒトラー最期の12日間」ならぬ20日間、つまり1945年4月15日から5月4日のベルリン攻防戦「神々の黄昏」をシミュレートしている。マップは、メインがオーデル・ナイセ線から西のエルベ川、北はシュテッティンから南はドレスデン、そしてベルリン市内が別マップで縮尺別に収まっている。ベルリン市内は1ヘクス900メートルで、総統地下壕、国会議事堂(ライヒスターク)、ブランデンブルク門などがあり、そこをSS外国人義勇兵や国民突撃兵が守ることになる。マニア的にはたまらないシチュエーションだろう(ドイツの皆さんには申し訳ない)。ユニットスケール的には、ソ連軍が軍団単位なのに対して、ドイツ軍は師団もあるが、多くは連隊や大隊単位で、実際上の戦力バランスはすでに崩壊している。源文ファンとしては、「Zbv」(懲罰部隊)が師団になってしまっているところが切ない。名作『ジェネレーション・ウォー』を観たものなら、きっと「お兄さんはこの辺の懲罰部隊にいたのかなぁ、弟はどこで国民突撃兵を指揮してたのかなぁ」と感慨深いに違いない。

ゲームの基本骨格は、しごくスタンダードなもので、ドイツ軍が2回対応移動するも、各回2ユニットだけなので手間は掛からない。ソ連軍が強ZOC、ドイツ軍が弱ZOCという点のみがやや煩わしいかもしれないが、慣れればどうということもない。ただ、スタック制限が厳しいので、ソ連側は道路渋滞を起こしやすく、パズル的思考が求められる。蛇足だが、戦闘序列が充実しており、ユニットを見ているだけでもこみ上げてくるものがある(日本人なんだけど)。
ルールの易しさに比して、プレイは難しく、特にドイツ軍プレイヤーは熟練を求められそうだ。スタート時点では、ドイツ軍もそれなりのユニット数を持っているため、つい前線で頑張れそうな気になってしまうが、ZOC強度の差と戦闘後前進によってソ連軍に接敵、包囲されるともう動けなくなってしまうからだ。結果、車輌以外の部隊はほぼ退却できない構図になっており、数少ない援軍を後方防備に回すか、ベルリンに回すか、前線に回すかで悩むことになる。
しかも、勝利条件的には、ソ連軍はベルリンを占領するか、ベルリンを包囲に止めてドレスデンなどの重要都市を取るか、選択できるが、ドイツ軍は過少な戦力で全てを守る必要があり、非常に厳しい。ただし、ゲーム終了が史実の降伏日である5月8日ではなく、5月4日に設定されていることで、ソ連軍的には時間的余裕がなく、補給状態が厳しい中、無理をして前に進む必要がある。

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3ターン終了時。ゼーロウ高地脇に小穴が開くも、独軍は果敢に反撃して足止めを狙う。

この日は、O先輩とルールを確認しながらのプレイで、6時間ほどで5ターンとゆっくりだったが、慣れてしまえば半日で最後まで行きそうだ。もちろんケン先生はソ連軍を担当。
第1ターンは、ゼーロウ高地正面でソ連軍第一白ロシア方面軍(ジューコフ)がオーデル河を渡河したところから始まる。特にゼーロウ前面は平地しかなく、「いきなり大突破か?」と思いきや、さすがにベルリンから最短距離(約60km)なだけにドイツ軍も手厚く、ダイス目の悪さも祟って(EX2回など)、かろうじて北部で渡河した程度で、殆ど進めなかった。戦闘後に突破フェイズがあり、オーバーラン用に後方に戦車軍団を待機させていたが、交通渋滞のため無駄に終わった。南部の第1ウクライナ方面軍(コーネフ)の正面は、大河越しながら、ドイツ軍の層が薄いこともあって、まず順調に渡河した。

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3ターン終了時の南部・コーネフ軍正面。独軍戦線は半壊、ソ連戦車軍団がコットブスまで10kmに迫る。

第2ターンもソ連軍はゼーロウ正面でゴリ押しする程度で、なかなか戦線に穴が開けられない。南部では順調にコットブスに近づくが、軍管区分けが厳しく、戦力の集中が難しい。
「こんなでベルリンやらエルベ川やらまで辿り着くのか?ましてや総統官邸をや」みたいに考えていたが、ドイツ軍はドイツ軍ですり減る戦力に比して、投入される援軍が圧倒的に少なく、「破断界は近い」と考えていたようだ。
第3ターン、ゼーロウ脇に小穴が開き、同高地が半包囲され、北部のヴリーツェンもソ連軍に接敵され、南部では「ロシア解放軍」が自主解散するとともに、戦線に大穴が開き、包囲されるスタックが出てきた。4ターンになると、ドイツ軍は戦線を形成することすら難しくなり、拠点防御しながら、ベルリンに向けて総退却を始めた。この2ターンでのドイツ軍の損害は山のように積み上がった。
第5ターンには、ソ連軍の先遣隊がベルリン外縁に辿り着くも、外郭陣地は黒いユニットで固められていた。だが、他の地域はスカスカで、ドレスデンに「ゲーリングのおもちゃ」がいる程度という有様だった。

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5ターン終了時のベルリン正面。外郭陣地のドイツ軍を排除してから市街戦が始まるが、史実的にはあと3ターンで総統官邸に辿り着かねばならない。

ここで時間切れとなったが、勝利条件的にドイツ軍はゲーム終了時に生存しているユニットが得点になるのだが、包囲されていると点数に数えられないため、ただベルリンを固めるだけでは勝てない構図になっている。とはいえ、どこにどれだけの部隊を配置して、どこまで時間稼ぎすれば良いのか、サッパリ分からないため、非常に難しそうだ。
他方、ソ連軍は基本的にベルリンを目指し、市内の防備が厚ければ包囲、薄ければ突入するだけなので、「時間との勝負」以外の点は気楽なものだった。ソ連軍は特にオーバーランに際して一定の確率で「EX」(相殺)結果が出るのだが、最初の12ステップ分は「支援ポイント」で吸収されるため、指揮官として殆どストレスを感じない。確かに最初の段階で戦車に損害が入りまくると、ベルリンやドレスデンまで届かないという計算なのだろうが、「銀一郎イズム」における「現場司令官のストレス」の再現性という点では、「ソ連軍が楽過ぎなのではないか」と思われた。実際のところ、ソ連軍はゼーロウ高地戦だけで700輌以上、4月の1月間で3千輌もの戦車を失っており、指揮官は相当なストレスを抱えていたはずだ。また、当時のジューコフとコーネフに掛かっていたスターリンからのプレッシャーを考えても、物足りないのでは無かろうか。もちろん一度、しかも半分だけプレイしただけなので、あくまでも「率直な感想」でしかない。

それはそれとして、全体的には非常に良い雰囲気を出していると思われ、プレイしがいのある作品に仕上がっていると思われる。
posted by ケン at 12:27| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月17日

GJ:大東亜戦争 テスト

発売から2カ月を経てしまったが、ゲームジャーナル別冊となる「大東亜戦争」をプレイする。実際には、プレイと言うほどプレイには集中できず、「並べてルールを確認した」という程度。全18ターン中4ターンしかプレイしていないのだから。

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O先輩が購入したので、ルールだけ読んでみたが、これがまた非常に読みにくいルールで、読んでみてもサッパリイメージが沸かなかった。海外ゲームの機械翻訳文のような読みづらさとは別物なのだが、どうやらルール構成が悪いようで、ゲームの全体像がつかめないのと、個々のルールも凡例が少ないため分かりづらく、後でルールを確認しようとしてもどこを見れば良いのか分からないという不具合がある。これではルールを読んだだけで萎えてしまうプレイヤーがいてもおかしくない。ゲーム歴30年以上のプレイヤー2人が同じ感想を抱いているだけに、少なくともルールブックに関しては低評価を付けざるを得ない。

だが、実際にプレイしてみると、今回は何事も確認しながらだった上に、いまだ「この理解で大丈夫なのか」という不安は残ったものの、ルール自体は決して難しくなく、プレイアビリティも悪く無さそうで、一度理解してしまえばサクサク進められそうな気配だった。確かに「頑張れば一日で終われる大東亜キャンペーン」という感触はあった。ルールを2度読んで「サッパリ分からん」という感想を抱いていただけに、非常に惜しいものがある。
基本的にはカードドリブンで、「パスオブザグローリー」(GMT)の系列に列なるシステムなだけに、本来的には難易度もプレイアビリティも悪くないはずなのだ。

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ゲームの印象としては、やはり中国戦線から満州やビルマに至るまで戦線が再現されているだけに、後世の我々からすると「1944年に大陸打通作戦とインパール作戦?バカじゃ無いの?」と考えがちな脳みそを、強制的に再起動させる構造になっている。というのも、簡単に言えば、連合軍VPが日本軍のそれを上回るとサドンデスになってしまうわけだが、日本軍としては連合軍の追い上げに対して、「どこかで得点しなければサドンデスになっちゃう」という意識が働き、そこで「じゃあ比較的可能性のありそうな中国とビルマか」という話に誘導されてしまう感じになっている。もちろん、「サドンデス負けするくらいなら打通するよね」という発想が「合理的」なのかといえば、それはまた別の話なのだが。
また、日本軍は陸海軍の対立を表すために、毎ターン陸軍、海軍あるいは陸海協同で行える作戦数に限りがあり(ランダム)、史実の場当たり的な対応がシミュレートされている。これにより史実再現性は高まっているものの、ゲームの自由度やプレイアビリティの点ではやや疑問を禁じ得ない。

本作のキモは、やはりシナリオ0で、日本軍が北進と南進、あるいは日華事変解決に専念、のいずれか、開戦のタイミングを選べる点にあるだろう。もちろん日本が米英に宣戦布告しない場合は、米英側が宣戦布告することが可能になっているわけだが、その場合、米英は奇襲を受けない替わりに多くのVPを日本に与えることとなるため、その分のVPを獲得する必要が生じ、対応が難しくなる。
今回、日本は「オランダにだけ宣戦布告」という選択肢を採り、連合国側が「米英による宣戦布告」を行ったところ、日本側は「奇襲宣戦」カードが出せなくなってWS(戦争段階)を上げられなくなってしまった。ただ、日本は7VPを獲得、連合国は戦備不十分なまま対日宣戦布告してしまったため、「続けてみないと分からない」というのが正直なところだ。
連合軍を担当しての感想としては、プレイ指針に「消耗戦期に入る前に全増援を出すべき」旨が記されているものの、増援を出すたびに欧州情勢が悪化するだけに、「いや、絶対無理」という感じ。だが、増援を出さないと、作戦値「2」のカードが無くならないので悩ましいところだった。

全体の評価としては、入口のハードルが高めなものの、実際にプレイしてみると意外にプレイしやすく、かつ広い戦線をどのようにカバーして、どこを重視するか、増援・補充と作戦のどちらを優先するのか、色々考えることが多く、選択肢もあるので、楽しめそうな感じはあるものの、次回もう一度プレイして改めて評価したい。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする