2020年10月15日

自民党利権が前提の制度設計

【GoToトラベル、“クーポン”申請店舗 想定の2割以下】
 「GoToトラベル」キャンペーンで使える「地域共通クーポン」の運用が1日から始まりましたが、参加の申請をした店舗数が観光庁の想定の2割以下にとどまっていることが分かりました。
(10月2日、TBS系)

またいつものアレ。
大手旅行会社の仲介を前提とした制度設計で、小規模業者の使い勝手が悪い仕組みになっている。
これは、自民党二階派などがリベートを受け取るための仕組みが予め組み込まれる形で制度設計されているためだ。
その結果、実際の運用が非常に非効率、不公正なものになっている。
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2020年09月24日

年末から連鎖倒産か?

【「倒産・廃業の予備軍多い」 年末ごろから急増の恐れも】
 新型コロナウイルス関連の倒産が11日で474件に達した。様々な給付金や資金繰り支援策で落ち着きつつあるが、支援が切れると再び増えそうだ。コロナ関連以外も含めた全倒産件数は今年、6年ぶりに9千件を突破する恐れがある。
  東京商工リサーチの集計(負債1千万円以上、準備中含む)によると、コロナ関連の倒産は2月2▽3月22▽4月84▽5月83▽6月103件と増え続けた。一方で、民間金融機関の無利子融資などもあり、直近は7月80、8月67件と減る傾向。9月は11日時点で33件だった。都道府県別では東京が計119件と最多で、大阪44、北海道25と続く。
 2008年のリーマン・ショック時は世界で金融危機となり、大手の倒産が相次いだ。コロナ関連の上場企業倒産はアパレル大手レナウンのみ。今回は中小の飲食業が多いのが特徴だ。
 帝国データバンクの調査によると、1〜6月の飲食店倒産はコロナ以外も含めて398件あり、年間で過去最多のペース。当初は外国人観光客の減少、その後は日本人の外出自粛と客足への打撃が広がり続ける。営業時間短縮の影響などもあり、「酒場・ビアホール」などが特に厳しい。
 中小の店舗や工場は、資金繰りが行き詰まって倒産する前に事業をたたむことも多い。商工リサーチの7〜8月の調査によると、回答した中小企業の約9%は感染拡大が長引けば廃業を検討する可能性があると回答。その時期は半数近くが「1年以内」。倒産以外に休廃業・解散に関する集計もあり、今年は調査開始の00年以降で初めて5万件を超える見通しだ。
 12年12月に始まった直近の景気拡大期は18年10月まで続いた。金融緩和策もあり、この間の倒産は減少か横ばいの傾向。15年以降は5年連続で8千件台だったが、今年は9千件台に増える恐れがある。倒産企業の従業員は計3万人を超え、完全失業率は7月に2・9%と徐々に悪化している。
 サービス業を中心に消費は低調で、企業業績の急回復は難しい。大手銀行関係者は「業績が上向かないと、融資判断の基準の『格付け』は下がる。秋以降は融資が難しいケースが増える」と話す。商工リサーチの担当者は、年末ごろから倒産や廃業が増えていく可能性が高いとみている。
 全国中小企業団体中央会の森洋会長は「中小企業は資金繰り支援で何とか耐えている状態で、倒産や廃業の『予備軍』は多い。取引関係のある企業が相次いで倒れる連鎖倒産の可能性もある」と警戒する。
(9月14日、朝日新聞)

日本の企業文化では、低収益・低採算の会社でも可能な限り経営を維持しようとする傾向がある上、銀行や政府・自治体の保護も厚いため、ゾンビ企業が存続、資本と労働力が固定化しやすい構造にある。そのため、一度連鎖倒産が起こると、銀行や公的銀行も大打撃を受け、負のスパイラルが発生、再起不能となりやすい。合理的には、低収益の企業はどんどん潰した方が、経済社会の効率が高まるはずだが、日本人は感情的にそれを許さない。

「失われた三十年」は、いまや「失われた五十年」となるかもしれない。
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2020年07月13日

AIが幸福勧告するディストピア

【日立、従業員の幸福度を計測 活力ある「職場づくり」支援】
 日立製作所は29日、職場で従業員が感じる幸せの度合いを計測し、前向きに仕事に取り組む環境づくりを支援するサービスを開始すると発表した。来月20日に新会社「ハピネスプラネット」(東京都国分寺市)を設立。スマートフォンを使って人の無意識の体の動きから幸福度を計測できるアプリを企業に提供する。
 日立は大量の人間の行動データを分析し、体の揺れの幅が大きくなるなど、幸福感を感じる時に特徴的に表れる身体運動のパターンを特定した。これらのパターンを、スマホやウエアラブル端末に内蔵する加速度センサーで検知、幸福感の度合いを「ハピネス関係度」として定量的にデータ化した。
 協力企業のコールセンターで行った実証実験では、ハピネス関係度が平均以上の集団は平均以下の集団よりも案件受注率が34%高いことが判明した。
 プロジェクトリーダーの矢野和男フェローは「幸せな人が働く組織は、生産性や創造性が高くて離職率が低い」と説明。人間関係が平等で、5分程度の短い会話が頻繁に交わされているのが幸福度の高い職場の特徴という。
(6月29日、時事通信)

「おはようございます。今日も幸福度をチェックしましょう。おや、あなたは幸福ではありませんね?幸福は社員の義務です。今日中に幸福指数を少なくとも5ポイント上げてください。今日も楽しく出勤しましょう。労働はあなたを幸福にします。」とAIに監督されるディストピア。
まさに『PSYCHO-PASS サイコパス』だ。
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2020年07月07日

ジェンダー経済格差の実態

large_女性の平均年収分布-1.jpg
2020年のパーソルキャリア調査によると、日本女性の年収は、400万円超で27.7%、年収500万円以上11.1%、1000万円超は0.4%という結果に。別の調査になるが、男性の1000万円超は約6%程度なので、これこそが真の格差と言える。
なお、男性を含めた全体の平均年収は約440万円、中央値だと360万円ほど。
ちなみに1930年代の男性の大学進学率は4%程度なので、それくらいの希少度と見て良い。

私の周囲には、母と妹を始め、1000万円超が少なくないので、まだまだ認識が甘かったようだ。とはいえ、1000万円超の年収の女性は、未婚か子無しが大半を占めている。

先進資本主義国ではどこも経済成長が鈍化しているが、その中でも「まだマシ」な国では男女の収入格差が小さい傾向がある。
つまり、先進国が経済成長を進める条件として、「ジェンダー差の是正」があるわけだが、日本はそれを解消するつもりもなく、何の対策も立てないまま、「女性活躍」などと看板だけ掲げて放置し続けている。これでは話にならないだろう。
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2020年07月06日

トラック運転も外国人奴隷に

【自民、外国人活用で提言。トラック運転手「技能実習生」に】
 自民党の外国人労働者等特別委員会(委員長・片山さつき参院議員)は17日、新しい在留資格である「特定技能」への資格変更を念頭にトラック運転手を「技能実習生」へ追加するよう求める提言案を大筋合意した。政府が7月にまとめる経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)に反映する。提言では、人手不足となっているトラック運転手について「外国人労働者の活用についてさらに深く議論を交わす」としている。
(6月18日、日本海事新聞より抜粋)

無人運転を促進するのではなく、外国人奴隷の導入を進めようという自民党。
自民党のオヤヂ的には、トラックの運転も「日本でなければ習得できない特殊技能」という理解なのだろうか。

蒸気機関を捨てて、奴隷を選んだ古代ローマ帝国を彷彿とさせる。日本の衰退はさらに確実に。
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2020年05月27日

「巨額の内部留保が役立った」は本当か

【「内部留保」はコロナ禍しのぐ“切り札”なのか 「至上主義」に警鐘も】
 新型コロナウイルスの感染拡大は、外国人の入国制限や緊急事態宣言に伴う外出自粛などで日本企業にも大打撃を与えている。ただ、大企業の切迫感や危機感は、海外企業と比べてそれほど大きくないようにみえる。背景には、国内企業が積み上げてきた約460兆円もの「内部留保」(利益剰余金=企業が稼いできた利益の総額)があるともいわれている。かつては「ため込み過ぎ」と批判された日本企業の内部留保は一転、コロナ禍をしのぐ“切り札”として高く評価され始めたが、果たしてそれでいいのか−。
 政府が4月下旬に公表した令和2年版の中小企業白書によると、中小企業の深刻な経営環境が浮き彫りになった。
 収入がなくなった場合を念頭に、現金や預金などの手元資産で、従業員給与や家賃といった固定費をどれだけ払えるかを試算したところ、金融・保険業を除く全産業の経営体力は1年10カ月弱だったものの、飲食サービス業は5カ月強、宿泊業は7カ月弱と短かった。資本金1000万円未満の規模の小さい企業だけでみると、全産業の平均体力は1年未満、宿泊業は3カ月以内に経営が立ち行かなくなるという。
 ところが、大企業に目を転じると、中小ほどの切迫感はみられないようだ。
 日本銀行の3月の企業短期経済観測調査(短観)によると、資金繰りが「楽」と回答した割合から「苦しい」と回答した割合を差し引いた指数は、大企業18、中小企業8と、そろって前回調査(昨年12月)から3ポイント悪化した。ただ、大企業の指数は中小の2倍強と、資金繰りにはまだ余裕が感じられる。政府・日銀の企業支援策も中小・零細企業向けが中心だ。
 「大企業はこういうときのために内部留保を積み上げていると思うので、しっかりと活用してもらいたい」
 西村康稔経済再生担当相は3月の記者会見でこう語り、多くの大企業は自助努力でコロナ禍を乗り切れるとの見方を示した。
 内部留保は会計上、「利益剰余金」と呼ばれる。会社の設立から現在までの毎年度の最終利益の累計額から配当金などを差し引いた額だ。会社が自らの事業で稼いだお金であり、返済が必要な銀行借入金などとは異なる。
 財務省の法人企業統計によると、日本企業が内部留保を確保しようと力を入れ始めた背景には、平成20年のリーマン・ショック時に、「銀行がなかなかお金を貸してくれない」と資金繰りに四苦八苦した経験があるようだ。東日本大震災直後の23年度に約280兆円だった内部留保は7年連続で過去最高を更新し、24年度には300兆円、28年度には400兆円をそれぞれ突破するなど右肩上がりだ。
 日本を代表するグローバル企業のトヨタ自動車の令和元年12月末時点の利益剰余金は約23兆円に達し、現預金は5兆円を超えている。
 安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」の“第一の矢”として放たれた日銀の大規模金融緩和で、円安・株高となり、輸出企業を中心に日本企業の利益が大きくアップしたことも、内部留保がたまりやすくなった要因とみられる。
 こうした巨額の内部留保にもかかわらず、ここ数年、賃上げや設備投資は伸び悩んでいた。このため、麻生太郎財務相は「(内部留保が)会社員の給与や設備投資に使われれば、景気回復をもっと広く浸透させることができた」と毎年のように企業に苦言を呈してきた。一時は、財務省を中心にため込み過ぎた内部留保に課税する案まで検討されていたようだ。
 だが、内部留保をめぐるこうした批判はコロナ禍で消し飛んだ。世界中で企業の資金繰りが苦しくなる中、日本企業の潤沢な内部留保が海外からもうらやましがられるようになったのだ。
 自民党の甘利明税調会長は今年3月の会見で、西村氏と同様、「企業は今こそ雇用を支えてもらいたい。そのための現預金の留保ではないかというメッセージを強く出していきたい」とはっぱをかけた。経団連の中西宏明会長も4月下旬の会見で、内部留保について「従業員、協力企業、サプライチェーン(部品の調達・供給網)の維持など生き残るために打つ手は多様。有効なお金の使い方を考えていく」と応じた。
 一方、一部の専門家は「内部留保至上主義」が広がってきたことに警鐘を鳴らし始めた。
 ニッセイ基礎研究所の上野剛志シニアエコノミストは「『いざというときのために現預金が必要だ』という企業の主張は、コロナ禍で立証されてしまった。結果論として、分厚い内部留保で企業の資金繰りは多少救われているが、感染拡大の収束後も設備投資や人件費が抑えられるのはよくない」と解説する。
 第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストもこう指摘する。
 「企業はますますお金を使わなくなり、大企業の金余りを助長することになりかねない。有事の際に金詰まりしないよう、政府・日銀は大企業も含めた支援策を充実させるべきだ」
(5月18日、産経新聞)

色々何言っちゃってるんだ、と。

輸出企業を中心に日本企業の利益が大きくアップしたことも、内部留保がたまりやすくなった要因とみられる
→日本の輸出依存度は15%程度ですが

巨額の内部留保にもかかわらず、ここ数年、賃上げや設備投資は伸び悩んでいた
→法人減税による増益分を賃上げや設備投資に回さなかったから、巨額の内部留保になったんでしょ

「内部留保が危機回避に役立った」というのは結果論であって、本来別の戦線に投入する予定だった戦略予備の正面にたまたま想定外の敵が上陸してきただけのこと。
あるいは、本来買わないといけないものがあったものの、売り切れていたため、余らせていたお金が役立ったという話。

現在の日本企業の「巨額の内部留保」は、本来投資に回すべき資金を死蔵させているだけの話でしか無い。
それは、日本の国内市場が少子高齢化と貧困化によって将来性を失っていること、かといって中国などのアジア市場に積極的に進出する意欲も無いことの現れでもある。
つまり、「このまま投資して失うくらいなら、死蔵しておいた方がまだマシ」という後ろ向きな、企業としては自滅の道を歩んでいるのである。
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2020年05月19日

自粛が賭博依存を悪化させる

【「給付金10万円で、ギャンブルをしない自信なんて吹き飛ぶ」…。「ギャンブル依存症問題を考える会」緊急調査】
 新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言の期間が5月末まで延長され、多くの都道府県ではパチンコ店やナイトクラブなどに対する「休業要請」「指示」が続く。自粛要請に従わないパチンコ店の店名公表など、自治体によって厳しい対応をしている一方、営業を続ける店舗には、多くの愛好者が詰めかけているのが現実だ。そんな実態を受け、社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」は、5月6、7日の2日間、依存症を持つ人の家族、ギャンブル依存症から回復した人ら合わせて508人を対象に、自粛に伴う現在の生活状況や特別給付金の使いみちなどについての緊急アンケートを行った。
 調査によると、「漠然とした不安感を抱えている」「経済的に追い詰められている」など、約55%が現状への閉塞(へいそく)感を訴え、「家庭関係がこじれてきた」「落ち込みが激しく、うつっぽくなっている」も合わせて約15%になるなど、長期化する自粛生活への影響が大きくなっていることが明らかになった。
 また、パチンコ・パチスロ依存症だった人を対象にした「回復前に、地元のパチンコ店が自粛していたらどうしていたか?」との質問には、約60%が「都道府県をまたいででも営業しているパチンコ店を探して出かけたと思う」、約12%が「オンラインでできる公営ギャンブルに切り替えたと思う」と回答。さらに「もし回復する前に特別定額給付金10万円の支給があったら何に使っていたと思うか? 」に対しては、「自分の分だけギャンブルに使ったと思う」が約47%、「家族の分も含めてギャンブルに使っていたと思う」も約23%に上るなど、ギャンブル依存症の根深さが浮き彫りとなった。
 営業自粛傾向が続くパチンコ店については、「諦めがつくので、ありがたい」という声があった一方、「給付金10万円を手にしたら、ギャンブルをしない自信なんて吹き飛ぶ」「非常事態宣言が解除されたとたんに、反動でギャンブルをやる人たちがたくさん出る」など、緊急事態宣言の解除後への不安を口にする人もいた。
 アンケートを実施した「ギャンブル依存症問題を考える会」の田中紀子代表は、「こんな状況でパチンコ店に行く人が問題なのはもっとも。だが、依存症という病気のためにギャンブルをやめられない患者がいることも理解しなければ、問題の本質は解決しない」と話している。
(5月8日、ヨミドクター)

自宅待機による不安とストレスがますます人をギャンブルに向かわせる。一方、パチンコ屋は中規模店でも運転資金が月に600〜800万円かかると言われ、公的な休業補償金では「雀の涙」にしかならない。

ギャンブル依存症の「疑いのある者」は、厚労省の2013年調査推計値で536万人、2018年調査で280万人となっている。いきなり半分になっているのは、国会でIR法案が審議されたことが影響していると考えられる。この杜撰な調査からして、カジノ推進者は「依存症患者は大幅に減っている」と言わせる原因になっている。が、そこは本題では無い。
刑法に賭博罪がありながら、ギャンブル依存症の割合は欧米の3倍に上る。いずれにしても、パチンコ業は三店方式で「賭博じゃない」として、人びとを「薬漬け」にすることによってのみ成立している。

そもそも「休業云々」の話ではなく、パチンコそのものを禁止する方向に話を進めるべきだが、パチンコ・マネーは野党をも汚染しているため、そもそも議論にすらならない。だが、韓国では2006年にパチンコを禁止しており、実行不可能な課題ではないはずだ。

このコロナ渦を奇貨として、むしろパチンコの禁止とIR法の廃止撤回に舵を切るべきだろう。
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