2020年07月07日

ジェンダー経済格差の実態

large_女性の平均年収分布-1.jpg
2020年のパーソルキャリア調査によると、日本女性の年収は、400万円超で27.7%、年収500万円以上11.1%、1000万円超は0.4%という結果に。別の調査になるが、男性の1000万円超は約6%程度なので、これこそが真の格差と言える。
なお、男性を含めた全体の平均年収は約440万円、中央値だと360万円ほど。
ちなみに1930年代の男性の大学進学率は4%程度なので、それくらいの希少度と見て良い。

私の周囲には、母と妹を始め、1000万円超が少なくないので、まだまだ認識が甘かったようだ。とはいえ、1000万円超の年収の女性は、未婚か子無しが大半を占めている。

先進資本主義国ではどこも経済成長が鈍化しているが、その中でも「まだマシ」な国では男女の収入格差が小さい傾向がある。
つまり、先進国が経済成長を進める条件として、「ジェンダー差の是正」があるわけだが、日本はそれを解消するつもりもなく、何の対策も立てないまま、「女性活躍」などと看板だけ掲げて放置し続けている。これでは話にならないだろう。
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2020年07月06日

トラック運転も外国人奴隷に

【自民、外国人活用で提言。トラック運転手「技能実習生」に】
 自民党の外国人労働者等特別委員会(委員長・片山さつき参院議員)は17日、新しい在留資格である「特定技能」への資格変更を念頭にトラック運転手を「技能実習生」へ追加するよう求める提言案を大筋合意した。政府が7月にまとめる経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)に反映する。提言では、人手不足となっているトラック運転手について「外国人労働者の活用についてさらに深く議論を交わす」としている。
(6月18日、日本海事新聞より抜粋)

無人運転を促進するのではなく、外国人奴隷の導入を進めようという自民党。
自民党のオヤヂ的には、トラックの運転も「日本でなければ習得できない特殊技能」という理解なのだろうか。

蒸気機関を捨てて、奴隷を選んだ古代ローマ帝国を彷彿とさせる。日本の衰退はさらに確実に。
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2020年05月27日

「巨額の内部留保が役立った」は本当か

【「内部留保」はコロナ禍しのぐ“切り札”なのか 「至上主義」に警鐘も】
 新型コロナウイルスの感染拡大は、外国人の入国制限や緊急事態宣言に伴う外出自粛などで日本企業にも大打撃を与えている。ただ、大企業の切迫感や危機感は、海外企業と比べてそれほど大きくないようにみえる。背景には、国内企業が積み上げてきた約460兆円もの「内部留保」(利益剰余金=企業が稼いできた利益の総額)があるともいわれている。かつては「ため込み過ぎ」と批判された日本企業の内部留保は一転、コロナ禍をしのぐ“切り札”として高く評価され始めたが、果たしてそれでいいのか−。
 政府が4月下旬に公表した令和2年版の中小企業白書によると、中小企業の深刻な経営環境が浮き彫りになった。
 収入がなくなった場合を念頭に、現金や預金などの手元資産で、従業員給与や家賃といった固定費をどれだけ払えるかを試算したところ、金融・保険業を除く全産業の経営体力は1年10カ月弱だったものの、飲食サービス業は5カ月強、宿泊業は7カ月弱と短かった。資本金1000万円未満の規模の小さい企業だけでみると、全産業の平均体力は1年未満、宿泊業は3カ月以内に経営が立ち行かなくなるという。
 ところが、大企業に目を転じると、中小ほどの切迫感はみられないようだ。
 日本銀行の3月の企業短期経済観測調査(短観)によると、資金繰りが「楽」と回答した割合から「苦しい」と回答した割合を差し引いた指数は、大企業18、中小企業8と、そろって前回調査(昨年12月)から3ポイント悪化した。ただ、大企業の指数は中小の2倍強と、資金繰りにはまだ余裕が感じられる。政府・日銀の企業支援策も中小・零細企業向けが中心だ。
 「大企業はこういうときのために内部留保を積み上げていると思うので、しっかりと活用してもらいたい」
 西村康稔経済再生担当相は3月の記者会見でこう語り、多くの大企業は自助努力でコロナ禍を乗り切れるとの見方を示した。
 内部留保は会計上、「利益剰余金」と呼ばれる。会社の設立から現在までの毎年度の最終利益の累計額から配当金などを差し引いた額だ。会社が自らの事業で稼いだお金であり、返済が必要な銀行借入金などとは異なる。
 財務省の法人企業統計によると、日本企業が内部留保を確保しようと力を入れ始めた背景には、平成20年のリーマン・ショック時に、「銀行がなかなかお金を貸してくれない」と資金繰りに四苦八苦した経験があるようだ。東日本大震災直後の23年度に約280兆円だった内部留保は7年連続で過去最高を更新し、24年度には300兆円、28年度には400兆円をそれぞれ突破するなど右肩上がりだ。
 日本を代表するグローバル企業のトヨタ自動車の令和元年12月末時点の利益剰余金は約23兆円に達し、現預金は5兆円を超えている。
 安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」の“第一の矢”として放たれた日銀の大規模金融緩和で、円安・株高となり、輸出企業を中心に日本企業の利益が大きくアップしたことも、内部留保がたまりやすくなった要因とみられる。
 こうした巨額の内部留保にもかかわらず、ここ数年、賃上げや設備投資は伸び悩んでいた。このため、麻生太郎財務相は「(内部留保が)会社員の給与や設備投資に使われれば、景気回復をもっと広く浸透させることができた」と毎年のように企業に苦言を呈してきた。一時は、財務省を中心にため込み過ぎた内部留保に課税する案まで検討されていたようだ。
 だが、内部留保をめぐるこうした批判はコロナ禍で消し飛んだ。世界中で企業の資金繰りが苦しくなる中、日本企業の潤沢な内部留保が海外からもうらやましがられるようになったのだ。
 自民党の甘利明税調会長は今年3月の会見で、西村氏と同様、「企業は今こそ雇用を支えてもらいたい。そのための現預金の留保ではないかというメッセージを強く出していきたい」とはっぱをかけた。経団連の中西宏明会長も4月下旬の会見で、内部留保について「従業員、協力企業、サプライチェーン(部品の調達・供給網)の維持など生き残るために打つ手は多様。有効なお金の使い方を考えていく」と応じた。
 一方、一部の専門家は「内部留保至上主義」が広がってきたことに警鐘を鳴らし始めた。
 ニッセイ基礎研究所の上野剛志シニアエコノミストは「『いざというときのために現預金が必要だ』という企業の主張は、コロナ禍で立証されてしまった。結果論として、分厚い内部留保で企業の資金繰りは多少救われているが、感染拡大の収束後も設備投資や人件費が抑えられるのはよくない」と解説する。
 第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストもこう指摘する。
 「企業はますますお金を使わなくなり、大企業の金余りを助長することになりかねない。有事の際に金詰まりしないよう、政府・日銀は大企業も含めた支援策を充実させるべきだ」
(5月18日、産経新聞)

色々何言っちゃってるんだ、と。

輸出企業を中心に日本企業の利益が大きくアップしたことも、内部留保がたまりやすくなった要因とみられる
→日本の輸出依存度は15%程度ですが

巨額の内部留保にもかかわらず、ここ数年、賃上げや設備投資は伸び悩んでいた
→法人減税による増益分を賃上げや設備投資に回さなかったから、巨額の内部留保になったんでしょ

「内部留保が危機回避に役立った」というのは結果論であって、本来別の戦線に投入する予定だった戦略予備の正面にたまたま想定外の敵が上陸してきただけのこと。
あるいは、本来買わないといけないものがあったものの、売り切れていたため、余らせていたお金が役立ったという話。

現在の日本企業の「巨額の内部留保」は、本来投資に回すべき資金を死蔵させているだけの話でしか無い。
それは、日本の国内市場が少子高齢化と貧困化によって将来性を失っていること、かといって中国などのアジア市場に積極的に進出する意欲も無いことの現れでもある。
つまり、「このまま投資して失うくらいなら、死蔵しておいた方がまだマシ」という後ろ向きな、企業としては自滅の道を歩んでいるのである。
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2020年05月19日

自粛が賭博依存を悪化させる

【「給付金10万円で、ギャンブルをしない自信なんて吹き飛ぶ」…。「ギャンブル依存症問題を考える会」緊急調査】
 新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言の期間が5月末まで延長され、多くの都道府県ではパチンコ店やナイトクラブなどに対する「休業要請」「指示」が続く。自粛要請に従わないパチンコ店の店名公表など、自治体によって厳しい対応をしている一方、営業を続ける店舗には、多くの愛好者が詰めかけているのが現実だ。そんな実態を受け、社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」は、5月6、7日の2日間、依存症を持つ人の家族、ギャンブル依存症から回復した人ら合わせて508人を対象に、自粛に伴う現在の生活状況や特別給付金の使いみちなどについての緊急アンケートを行った。
 調査によると、「漠然とした不安感を抱えている」「経済的に追い詰められている」など、約55%が現状への閉塞(へいそく)感を訴え、「家庭関係がこじれてきた」「落ち込みが激しく、うつっぽくなっている」も合わせて約15%になるなど、長期化する自粛生活への影響が大きくなっていることが明らかになった。
 また、パチンコ・パチスロ依存症だった人を対象にした「回復前に、地元のパチンコ店が自粛していたらどうしていたか?」との質問には、約60%が「都道府県をまたいででも営業しているパチンコ店を探して出かけたと思う」、約12%が「オンラインでできる公営ギャンブルに切り替えたと思う」と回答。さらに「もし回復する前に特別定額給付金10万円の支給があったら何に使っていたと思うか? 」に対しては、「自分の分だけギャンブルに使ったと思う」が約47%、「家族の分も含めてギャンブルに使っていたと思う」も約23%に上るなど、ギャンブル依存症の根深さが浮き彫りとなった。
 営業自粛傾向が続くパチンコ店については、「諦めがつくので、ありがたい」という声があった一方、「給付金10万円を手にしたら、ギャンブルをしない自信なんて吹き飛ぶ」「非常事態宣言が解除されたとたんに、反動でギャンブルをやる人たちがたくさん出る」など、緊急事態宣言の解除後への不安を口にする人もいた。
 アンケートを実施した「ギャンブル依存症問題を考える会」の田中紀子代表は、「こんな状況でパチンコ店に行く人が問題なのはもっとも。だが、依存症という病気のためにギャンブルをやめられない患者がいることも理解しなければ、問題の本質は解決しない」と話している。
(5月8日、ヨミドクター)

自宅待機による不安とストレスがますます人をギャンブルに向かわせる。一方、パチンコ屋は中規模店でも運転資金が月に600〜800万円かかると言われ、公的な休業補償金では「雀の涙」にしかならない。

ギャンブル依存症の「疑いのある者」は、厚労省の2013年調査推計値で536万人、2018年調査で280万人となっている。いきなり半分になっているのは、国会でIR法案が審議されたことが影響していると考えられる。この杜撰な調査からして、カジノ推進者は「依存症患者は大幅に減っている」と言わせる原因になっている。が、そこは本題では無い。
刑法に賭博罪がありながら、ギャンブル依存症の割合は欧米の3倍に上る。いずれにしても、パチンコ業は三店方式で「賭博じゃない」として、人びとを「薬漬け」にすることによってのみ成立している。

そもそも「休業云々」の話ではなく、パチンコそのものを禁止する方向に話を進めるべきだが、パチンコ・マネーは野党をも汚染しているため、そもそも議論にすらならない。だが、韓国では2006年にパチンコを禁止しており、実行不可能な課題ではないはずだ。

このコロナ渦を奇貨として、むしろパチンコの禁止とIR法の廃止撤回に舵を切るべきだろう。
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2020年05月18日

マスク価格乱高下中

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マスク価格乱高下中。
これぞ市場経済?!

2月前半=50枚700〜1000円
3月=品切れ
4月前半=50枚5000円以上
4月後半=50枚3800円
5月前半=50枚2500円
5月中旬=50枚1980円 ← 今ここ!

5月末〜6月=アベノマスク配布?

【追記:ソヴィエト経済の復習】
ソ連では全ての商品が公定価格で、特に食糧価格は厳しく規制された。例えば、1954年から90年に至るまでパンの公定価格は一切変わらなかった(70コペイカから1ルーブル)。その結果、パンだけは毎日新しいのを買って、前日のパンを捨てるような話が話が横行するところとなり、引いては商店の棚からパンがなくなって、闇市で売られる事態に至った。
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2020年04月23日

マスクがどこにもないワケ

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マスクの需要は通常の冬季だと月1〜4億枚だが、現状では月30〜60億枚が需要となっており、政府が約束した「月産6億枚」が達成されたとしても、需要を満たすことはできないという。一般家庭での需要が急増しただけでなく、際限なき買いだめ需要も大きく影響している。この買いだめ需要を考慮すれば、「月産30〜60億枚」でも「店頭にマスクを満たす」には足りないと考えられる。

また、マスクは中国からの輸入に依存しており、国内の生産能力は「年間」11億枚しかない(2018年)。現在、国内生産を「年20億枚」に増強する計画が進められているが、現状の危機には寄与しそうにない。すでにアメリカは他国が受注したマスクを高値で強奪、フランスは中国政府に秘密裏に10億枚を発注した、との報道もある。

今回のコロナ渦でグローバリズムは終焉を迎え、ブロック経済化が進みそうだ。その一方で、「海外のお友達」がいない人間は何かと苦労しそうな時代になりそうだ。

ソ連学徒的に思い出されるのは1989〜92年のソ連。当時、ソ連では食糧不足が深刻化し、西側では「行列」や「棚が空の商店」ばかり報道された。しかし、マクロ的に見ると、ソ連全体では需要を満たすだけの食料を十分に生産していた。にもかかわらず、行列が発生したのは、流通の不備と買い占め、そして「行列が行列を生む」悪循環だった。まこと、ソ連学は現代社会を分析するための最良のツールである。
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2020年04月21日

コロナ禍で進む不安定化

【新型ウイルス、世界で5億人が新たに貧困状態に 英豪の研究】
 新型コロナウイルスの経済への影響により、世界で新たに5億人近くが貧困状態に陥る恐れがあると、貧困問題に取り組む国際団体オックスファムが警告している。オックスファムは、英キングス・コレッジ・ロンドンとオーストラリア国立大学(ANU)による研究報告をもとに、過去30年で初めて世界の貧困が拡大するとしている。研究報告は、世界で4億〜6億人が新たに貧困状態に陥ると予測。「経済危機は健康危機よりさらに深刻になる恐れがある」としている。世界銀行と国際通貨基金(IMF)、主要20カ国・地域(G20)の財務相は来週、重要な会合を予定している。今回の研究報告は、それらに先立って発表された。
 研究報告は、2030年までに貧困を終わらせるとした国連の持続可能な開発目標にとって、かなり厳しい状況になり得るとしている。キングス・コレッジ・ロンドンのアンディ・サムナー教授は、「今回の研究結果は、発展途上国においてできるだけ早急に、社会的セーフティーネットを大幅に拡充することが重要なことを示している。さらに広げて言えば、発展途上国に対するCOVID(新型ウイルスの感染症)の影響と、国際社会ができる支援について、もっと大きな関心を払うことが重要だ」と話した。研究報告によると、パンデミックが終息するころには、世界の人口78億人の半数以上が貧困状態で暮らしている恐れがある。新たに貧困状態に陥る人の約4割は東アジアと太平洋地域に集中。約3分の1はサハラ以南のアフリカと南アジアで生じるという。 
 オックスファム・イギリスの最高責任者ダニー・スリスカンダラジャ氏は、「貧困国でやっとのことで暮らしている何十億人もの労働者には、傷病休暇や政府支援などのセーフティーネットはない」と指摘。「来週の世界銀行とG20の会合は、世界の指導者にとって、最も弱い立場の人々を守るための共同の経済救済策をまとめる重要な機会だ」と述べた。世界の100以上の団体は今週、発展途上国を経済支援するため、借入金の今年の返済を免除するよう求めた。総額250億ドル(約2兆7200億円)の負担軽減となる。
(4月10日、BBC)

新型コロナウィルス自体は、富裕層も貧困層も関係なく罹患するが、肺炎に移行するか、肺炎に移行した後の措置が異なってくるため、死亡率では大きな差が生じるだろう。ペストの時代は貧富に関係なく、罹患し死亡したが、医療技術が進んだ今日では、医療を受けられる者と、受けられない者で死亡率が格段に異なってくる。

また、富裕層はこの危機に乗じて価値が低下した株や資産を買いあさってさらに富を肥大化させる一方、貧困層は職を失い、生活費のために負債を増やし、ますます貧困の度合いを濃くしていくだろう。
それは、程度の差はあれど日本も同じで、日本に存在する2〜3割の貧困層は職を失ってさらに借金まみれとなり、6割以上の中間層の相当部分が貯蓄を切り崩したり、借金を増やし、その一方で自民党に近いものたちは投機を行い、利権を獲得して肥え太っていく。

貧困化そのものは政府の存続に直接影響しないが、大衆の間では暴力による貧困の解決を求める声が高まり、政府は対外侵略か国内弾圧か排外主義でもって対応することになる。本来であれば、国内で富の再分配を行うことで、大衆の不満を抑えるべきだが、平和な時代が長く続いたため、国内の政治家は利権代表者で占有されており、再分配を行う決断はできないだろう。
本来、代議制民主主義は、「公平な再分配を求める大衆の声が政治に反映されるため、安定した体制となる」と想定されたが、今日ではそれが否定される流れにある。
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