2018年11月20日

Fallout ボードゲーム

久しぶりにゲームカフェに顔を出す。
なんだかんだいって一ヶ月ぶりになってしまった。
土曜には学会があったり、イベントがあったり、実質通訳代わりになっているXさんと予定が合わなかったりで、なかなか都合が付かなかった。まぁ慣れてくれば、もう少し調整つけやすくなるはずだ。

一ヶ月ぶりとなった久しぶりのゲームは、「Fallout」。
米ベセスダ社がPCなどで出しているTVゲームのボドゲ版である。核戦争後の地球を舞台に、生き残りと世界の秘密を賭けて人類が相争う世界を描く。
まぁマッドマックスとか北斗の拳的な世界観で、ロボットとかミュータントなんかも出てくる。
私はどうも世界に入り込めそうにないのでTVゲームもボドゲも未プレイ。

ゲームを見てみると日本語版で、Xさんが日本に仕事で出張した折に購入したとのこと。
確かに色々ありそうで、中国のコードに引っかかる可能性が高く、中国語の翻訳は難易度が高そう。
しかも、その場でルールブックを読んで、ユニット等の切り離しもやるという、いかにも中国的なアバウトさ。

シナリオは4本あるので、全容は分からないが、どうやら2つの対立するグループがあって、どちらかに加担しながらプレイを進め、獲得した「指針カード」に従って「影響力(=VP)」を得、それが一定の数値になると勝利宣言できるというもの。
途中、新たなタイルを探索して、街や都市を捜索して、ワンダリング「モンスター」を倒したり、クエストを遂行したりしながら、経験値とアイテムを獲得してキャラクターを強化してゆく。
キャラクター同士の戦闘は基本的に起きないので、基本はソロプレイ系だが、2つの勢力のどちらかに加担する場合は協力することもありうる。概ね、抗争に勝利した側に付いていたキャラが勝つようで、協力プレイの要素も少しある。
敢えて言えば、ルーンバウンドに近いノリだろうか。

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今回は人数上限の4人でプレイするも、Xさんがその場で日本語のルールを読んで、中国語で説明し、あやふやなところは私が確認するという、何とも心もとない状態で始まる。
しかも、ドイツゲームと異なり言語依存度が高いため、クエストやイベントのカードは全てXさんが翻訳するという、どう見ても無理ゲーならぬ無理プレイである。
日本語ルールを片手にプレイしている私も、何をしたら良いのか分からない状態なのだから、他は推して知るべしである。しかし、肝心の勝ち方=勝利得点の計算が分かりづらく、想像で補うしか無い。
一手番に2アクションできて、敵を倒して経験値やアイテムで自分を強化するというのは、ルーンバウンドと同じなので、私的にはギリギリ理解できたが、他の皆さんはみんな??状態。まぁもう一人は日本語の読解はできる(私が中国語を読める程度に)ので、ギリギリセーフなのか、中国的なアバウトさなのか、ゲームは淡々と進んでゆく。
さらに途中途中で、ルール解釈のミスや新発見があり、修正しまくり。

最後は業を煮やした一人が一つの勢力を実力で潰しにかかり、ゲーム終了した。
が、得点計算したら、私の一人勝ちになり、何とも微妙な空気に。
いや、自分も自分では勝利宣言できなかったから、こういう仕打ちになったのであって・・・と説明する言語力もなく、厳しいものがあった。
私の場合は、色々な経験があって、だいたいこれをやっておけば酷いことにはなるまいという相場観があった上でのものなのだが。

まぁそれなりに雰囲気が出ており、好きな人は好きかもしれないが、自分的には「ルーンバウンド」を推したいところである。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | ゲーム、囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月19日

大島議長の言葉から考える

普段の授業とは別の講演をするので準備をしていたところ、興味深いものを見つけたので、紹介しておきたい。
大島理森衆議院議長は、先の通常国会(第196回)の閉会に際し、談話(今国会を振り返っての所感)を発表したが、その中に次の文がある。
 この国会において、(1)議院内閣制における立法府と行政府の間の基本的な信任関係に関わる問題や、(2)国政に対する国民の信頼に関わる問題が、数多く明らかになりました。これらは、いずれも、民主的な行政監視、国民の負託を受けた行政執行といった点から、民主主義の根幹を揺るがす問題であり、行政府・立法府は、共に深刻に自省し、改善を図らねばなりません。
 まず前者について言えば、憲法上、国会は、「国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関」(憲法41条)として、「法律による行政」の根拠である法律を制定するとともに、行政執行全般を監視する責務と権限を有しています。これらの権限を適切に行使し、国民の負託に応えるためには、行政から正しい情報が適時適切に提供されることが大前提となっていることは論を俟ちません。これは、議院内閣制下の立法・行政の基本的な信任関係とも言うべき事項であります。
しかるに、(1)財務省の森友問題をめぐる決裁文書の改ざん問題や、(2)厚生労働省による裁量労働制に関する不適切なデータの提示、(3)防衛省の陸上自衛隊の海外派遣部隊の日報に関するずさんな文書管理などの一連の事件はすべて、法律の制定や行政監視における立法府の判断を誤らせるおそれがあるものであり、立法府・行政府相互の緊張関係の上に成り立っている議院内閣制の基本的な前提を揺るがすものであると考えねばなりません。
 また、行政・立法を含む国政は、「国民の厳粛な信託によるもの」であり(憲法前文)、民主主義国家においては、国政全般に対する国民の信頼は不可欠なものであります。
にもかかわらず、行政執行の公正さを問われた諸々の事案や、行政府の幹部公務員をめぐる様々な不祥事は、国民に大いなる不信感を惹起し、極めて残念な状況となったのではないでしょうか。
 
大島議長は与党である自民党の重鎮であるが、慣例上、議長就任期間は形式的に会派を離脱している。その大島議長をして、ここまで言わしめるほど、日本の国会の機能低下は深刻さを増していることを示している。
本来、行政府の問題を指摘し、糾すために設置された国政調査権が、巨大与党の前に機能不全に陥り、それが政治不信と無関心を助長、マスコミを大政翼賛へと駆り立てる原動力にもなっている。
いわゆる先進国では、例外なく議会に対する国民の信頼が低下傾向を示しているが、日本の場合は欧州やアメリカに見られるようなポピュリズムの勃興や極右勢力に対する支持といった形では無く、政治的無関心層の増大と投票率の低下という形で現れている。

先進国において資本主義の利益率が低下した結果、国内における経済的収奪が進められる一方で、大企業や政府内の腐敗が増大、議会制民主主義は政治的課題の解決能力や国民的合意形成能力を失いつつある。これは、国民の政党への参加度合いの低下(党員減少)や世論調査における「支持政党なし」の割合増加によって説明することが可能だ。現行の安倍政権は、国民的支持が安定しているものの、例えば2009年9月に発足した鳩山政権の場合、発足当初72%あった支持率が、2010年5月には14%にまで急落し、退陣に追い込まれている。ドイツなどを除いて、民主主義国では政権運営が困難を増しており、政治的不安定度が増す傾向にある。選挙制度の問題にかかるため、本講では触れなかったが、投票率の低下は憲法が掲げる「国民主権」と「国民を代表する国権の最高機関」としての国会の正統性を脅かしている。

また別の問題として、日本の国会における女性議員の割合は、衆議院で10.1%、参議院で20.7%、列国議会同盟の各国下院の調査では世界193カ国中158位(2018年4月)であり、男女比率の不平等性は民意の反映から程遠いところにある。そして、政治家である親や親族の基盤を受け継いで当選を重ねる「世襲議員」が増えていることも大きな問題となっている。現在、与党である自民党議員のうち約3割が世襲議員とされているが、2008年9月に発足した麻生内閣の場合、閣僚18人中11人が世襲だった。地域や特定の業界と強い利害関係を共有する世襲議員が増えることは、社会階層の固定化や経済格差の拡大につながる原因となっている。

議会と政党は、階級間の利害を調整して対立を予防する機能が期待されて設けられたが、政党が国民の利害代表者にならなくなり、議会での合意形成が困難を伴うようになると、大衆は「決める政治」を求めるようになり、暴力的解決をも支持するようになってゆく。1917年に起きたロシア革命が、2月革命で収束せず、10月革命に至ったのは、政党と議会における階級間調整が機能しなかったためであり、それは今日にまで続く大きな課題である。
posted by ケン at 12:00| Comment(2) | 憲法、政治思想、理念 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月16日

雲南コーヒーを買う

1111=「独身の日」に便乗して私も多少中国経済に貢献したが、その一つが雲南コーヒー。
中国では、コーヒーは日本の2倍から3倍もするブルジョワ用の飲み物なので、私も日本から1.5kgほど持ち込んだが、そのストックが尽きつつあったので、この期に買うことにした。どうせなら、関税もかからないし、試してもみたいので、雲南コーヒーにしてみた。

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実はさほど特徴のあるコーヒーではなく、若干フルーツっぽさを覚えるくらい爽やかな飲み心地と後味の良さ、良く言えば上品さがが特徴と言える。つまり、フルボディのコッテリ系が好きな私の好みではないわけだが、そこはそれである。
初期の雲南コーヒーは酷いものだったらしいが、最近は品種改良と品質管理が進んで、味も安定しており、南米のコーヒーと十分にタメを張るまでになっている。近年は、ラオスやニューギニアのコーヒーも知られるようになり、アジアのコーヒーも十分に楽しめるレベルにあるので、まだ飲んだことのない人は是非試してみてほしい。

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posted by ケン at 14:08| Comment(7) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月15日

光棍節=独身の日

【独身の日 「アリババ」1日で3兆5,000億円 日本ブランドも爆売れ】
 「1」が並ぶことから、中国で「独身の日」と呼ばれる11月11日、中国ネット通販最大手「アリババ」の恒例のセールは、取引額およそ3兆5,000億円と、過去最高を記録した。
 現地時間の11日午前0時に始まった「独身の日」のセールは、午後4時前には、2017年の総取引額を突破し、結局、11日の1日の取引額は2,135億元、日本円でおよそ3兆5,000億円で、過去最高を記録した。「越境EC」と呼ばれる、海外からの商品取り寄せの規模も毎年拡大していて、「輸入」のカテゴリーの売上ランキングには、日本のブランドが2位と3位に入った。米中貿易摩擦などで、先行きに不透明感が出ている中国経済だが、この日ばかりは、消費の底堅さを示した形。
(11月12日、朝日新聞)

もともとはごく一部で祝われていたに過ぎないマイナーな学生イベントだったが、アリババが2009年に戦略的に利用したことから今日の形態になった。日本のバレンタインデーみたいなものだろう。

実際凄いもので、私も中国に来た当初から「高い買い物は11月11日まで待て」と言われたほどだった。まぁ生活必需品に前も後もないので、私自身は早々と日本への土産物の一部を買ったり、暖房器具を買った程度に過ぎない。それでも、中国に来たばかりの自分が「淘宝網」をインストールして買い物しているのだから、相当なものと考えて良い。

この取引額を見ただけでも、中国の市場規模が分かると思うが、もはや日本は中国市場なしでは生きてはいけない形になっているのである。
後は推して知るべしだろう。
posted by ケン at 12:00| Comment(7) | ロシア、中国、国際関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月13日

西塘へ日帰り

ようやく仕事も落ち着いてきて、本格的に寒くなる前に一度郊外の名所「西塘」に行ってみたいと思っていた。ただ、ひとりで行くのは若干の不安もあり、大学院生のグループに同行を提案したところ、4人希望者が出て小旅行となった。
とはいえ、問題は学生寮は郊外キャンパスにあり、私が住む市内キャンパスから1時間半近くかかる。

行き方などは学生に任せたところ、「滴滴が一番簡単で速いです」とのこと。
「ライドシェアかよ、これだから最近の子は……」と思わなくもなかったが、私も一度体験してみたかったし、中国では普及しているので了解した。
ただ私自身は朝5時半に起きて、6時過ぎの地下鉄に乗って郊外に向かい、そこの地下鉄駅まで迎えに来てもらう。
車は少し遅れて8時前に出発、9時前に着いたから、約1時間である。こちらの高速は安く、5元と百円もしない。何度か乗り換えて料金所を通ったが、全部で15元で、そこは日本よりはるかに安い。
車は二台で380元(8000円)だったが、ガソリン代と高速代を考えると、運転手の儲けはどうなんだと思わなくもない。

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西塘は「ミッション・インポッシブル3」が撮影されたことで少し知られたが、観光地としてはマイナーな方らしく、色々整備されているし、非常に穏やかで美しく、街路も独特でありながら、中国としては珍しく観光客が少ない。いわゆる「水郷古鎮」である。

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今回も参加者は女の子ばかりな上、地方の大学からこちらの大学院に入って、初めての遠出とのことでテンションが上って、どこまでもキャッキャしている。私の年齢からするともはや娘の年なので、殆ど父親目線なのだが、中国の若い女性は言葉のせいもあるだろうが、非常に明るく、いつもキャッキャしている感じ。日本の1970年代から80年代のイメージに近いかもしれない。どうということのないお土産物屋さんでキャッキャしているのを見てるだけで幸せな気分になってくる。
この辺の感覚は、日本でもロシアでもあまり感じられなかったものだが、最近思うのは日本とロシアに共通するのは「人間を不幸にしかしない社会システム」なのではなかろうかということである。まぁそれは別の機会にしよう。

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ただ水郷の中を歩き、あるいは街路を抜け、あるいは舟に乗って楽しむだけなのだが、小さい博物館や古い邸宅と庭園があちこちにあり、広くない割にずいぶんと歩かされるし、飽きもしない。落ち着いた雰囲気が非常に良い感じで、時間の流れも緩やかに感じられる。

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中国は観光の点ではまだまだ回れていないが、ここは非常に心地よかった。曇りがちな日が続いているのに、天気が良かったことも幸いした。一泊しても良いくらいだ。
水郷の中の食堂で食事して、3時過ぎのバスで帰途につく。こちらは38元。市内のバス停からは、教員寮までも学生寮までも1時間ほどかかる。
ライドシェアが一人平均50元弱だったことを思えば、家まで来てくれるライドシェアの方が良いに決まっている。どう評価すべきか難しいところだ。
しかもバスの場合、乗るときにも降りるときにも身分証や手荷物の検査があり、色々うるさい(ロシアほどではないが)。これでは、公共交通機関が衰退してしまいそうな気もするが、バスはほぼ満席だったし、帰りはライドシェアでは難しいのかもしれない。
いずれにせよ、日本から客が来たときには必ず連れてゆきたい場所となった。

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ただ、こちらが「昼食は持つよ」「舟代は持つよ」と言っても、学生たちは頑なにワリカンを主張。こういう芯の強さはいかにも中国女性かもしれないが、年上の男性としてはいささか居心地が悪いのも事実だ。
まぁ皆が楽しんで満足してくれればよいのだが。。。学生も満足そうだったのでまた企画したいところだが。。。
posted by ケン at 12:00| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月12日

遠足で酔白池

大学の日本語学科のレクリエーションで大学の近くにある「酔白池」へ行く。
レクリエーションと言っても、バスか自動車通勤している先生の車に乗って15分ほど走るだけ。
もともと郊外にあるのだが、完全な新興開発地だと思っていたら、そうでもない。稀に古いお寺もあって、今回行ったのは南宋時代の高級官僚が別荘地にしていた庭園を再興したもので、清代には一部孤児院として使われていたというから、なかなかに歴史がある。
この名称も庭がつくられた当時のものらしく、まぁ世のしがらみを一時忘れて過ごしたいということなのだろう。

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樹齢300〜400年級の老木に始まり、梅、藤、ボタン、ツツジ、ハスなどの季節の花が植えられ、今は菊が見どころ。
壁に施された石のレリーフや屋根の上の鶴の彫刻も良い。

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最初は10人近くいたはずなのだが(私以外は皆女性)、10分もすると何人か帰ってしまい、最後までいたのは私含めて5人ほど。政治家の忘年会のはしごじゃあるまいし、10分のためにわざわざ参加する必要があるのか、謎すぎる。
レクリエーション自体、庭園を一周りして1時間ほどで、そのまま現地解散。私も近くの駅から帰ったが、何とも淡白すぎる。日本のようなイベントづくしは不要だが、せっかくイベントを開催するのに、これではあまり意味がないような気もする。
ロシアほどではないが、中国もいろいろナゾである。
posted by ケン at 12:00| Comment(3) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月10日

TPP11で著作権が厳格化

【著作権保護期間が50年から70年に延長。一部非親告罪化も】
 著作権法が改正され、著作権保護期間が50年から70年に延長される。変更されるのは、映画以外の著作物、実演、レコード。映画に関しては現行法の公表後70年のまま変更はない。TPP11協定が日本国について効力を生ずる日である2018年12月30日から施行される。改正の趣旨は以下の5つ。

(1)著作物等の保護期間の延長
(2)著作権等侵害罪の一部非親告罪化
(3)著作物等の利用を管理する効果的な技術的手段に関する制度整備(アクセスコントロールの回避等に関する措置)
(4)配信音源の二次使用に対する使用料請求権の付与
(5)損害賠償に関する規定の見直し

(1)については、周知の変名を含む実名の著作物は著作者の死後70年、無名・変名の著作物、団体名義の著作物は公表後70年、実演は実演が行なわれた後70年、レコードはレコードの発行後70年となる。なお、周知の変名の例として、著作権情報センターでは手塚治虫を挙げている。

(2)については、改正前には著作権者等の告訴がなければ公訴を提起することができなかったが、改正後には下にある要件に該当する場合に限り、非親告罪とし、著作権等の告訴がなくとも公訴を提起できることとなる。

要件とは「侵害者が、侵害行為の対価として財産上の利益を得る目的又は有償著作物等(権利者が有償で公衆に提供・提示している著作物等)の販売等により権利者の得ることが見込まれる利益を害する目的を有していること」「有償著作物等を『原作のまま』公衆譲渡若しくは公衆送信する侵害行為又はこれらの行為のために有償著作物等を複製する侵害行為であること」「有償著作物等の提供又は提示により権利者の得ることが見込まれる『利益が不当に害されることとなる場合』であること」の3つ。

例えばコミックマーケットにおける同人誌等の二次創作活動については、非親告罪とはならず、親告罪のままとなるものと考えられるという。その理由は、「一般的には、原作のまま著作物等を用いるものではなく、市場において原作と競合せず、権利者の利益を不当に害するものではないこと」としている。

(3)については、著作物等の利用を管理する効果的な技術的手段(いわゆる「アクセスコントロール」)等を権限なく回避する行為について、著作権者等の利益を不当に害しない場合を除き、著作権等を侵害する行為とみなして民事上の責任を問いうることとされた。また、当該回避を行なう装置の販売等の行為については刑事罰の対象となる。

(4)については、放送事業者等がCD等の商業用レコードを用いて放送または有線放送を行なう際に、実演家およびレコード製作者に認められている使用料請求権について対象を拡大。CD等の商業用レコードを介さずインターネット等から直接配信される音源(配信音源)を用いて放送や有線放送が行なわれた場合も、商業用レコードと同様に二次使用料請求権を付与することとなった。

(5)については、著作権等侵害に対する損害賠償請求について立証負担の軽減を行なうための見直しとなる。

著作権法の改正は、TPP11協定が署名されたことを受け、「環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律の一部を改正する法律」(TPP11整備法)が2018年6月29日に成立し、7月6日に平成30年法律第70号として公布された。
(11月8日、Impress Watch)


アメリカ抜きでもTPPをやることにどれほどの意義があるのか、いまだに疑問は隠せないが、オーストラリアなどの農産物が安く輸入されて、国内農業が打撃を受ける流れに変わりはない。これも高齢化と後継者難で、TPPに関係なくいずれ時間の問題だったかもしれないが。

問題はむしろ貿易以外のところに隠されていることが多い。
著作権もその一つで、著作権保護期間が50年から70年に延長される上、色々厳格化されることになる。特に非親告罪の導入は一歩間違えれば、検閲などにつながる恐れすらある。今のところ「二次創作に影響はない」と言われているが、そのようなものは政府のさじ加減でどうにでもなる。かの治安維持法ですら「乱用はありえない」と繰り返し答弁していた連中の後継者が何の反省もないまま(治安維持法は合法との立場)運用するのだから、最悪の事態に備えておくべきだろう。

著作権保護期間が20年延長になるとして、果たして誰が得をするのか。そもそも作家の死後50年を経てなお出版される作家は、出版作家のうち2%にしら満たないという。さらに権利関係が安定的に相続されているものを限定するとすれば、もっと少なくなるだろう。つまり、実質的には1%以下のスーパースターの親族がウハウハするだけで、他の大多数は加速度的に忘れられてゆくだけになるのだ。
どうにも馬鹿げているとしか思えない。そして、青空文庫の行方が気になる。

まぁそう思うからこそ亡命したのだが(爆)
posted by ケン at 12:00| Comment(4) | 政治、社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする