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Stalingrad: Verdun on the Volga」のデザイナーであるMichael Rinella氏の新作「Berlin: Fall of the Reich 1945」をテスト。
最近の潮流かソロ専用なのだが、直感的に興味深く感じたので購入してみた。

『Berlin: Fall of the Reich, 1945』はRevolution Gamesのソリティア・ゲーム・シリーズ「Solitaire Area Movement」の3作目で、1945年4月から5月にかけて行われたソ連軍によるベルリン作戦がテーマ。プレイヤーはソ連軍を指揮し、ゲーム・システムによって統制されるドイツ軍を相手にベルリンの占領を目指します。
ソ連軍はエリア=インパルス・システムを彷彿とさせるエンジンを用いてベルリンへと攻め込みます。どのように市街地を攻略していくのか、不十分で不安定な補給をどう使って攻勢を組み立てるのか、プレイヤーは大いに悩むことになるでしょう。
本作では「マップ外エリア」が追加され、ベルリン市内だけではなく、周辺地域の戦況も考慮しながら戦わなければなりません。
基本はエリア・インパルスシステムだが、非常にシンプルに仕上がっている。
プレイヤーはソ連軍を担当、ドイツ軍はセットアップ時に各エリアに配置されたユニットがあるだけで、ランダムイベントで稀に反撃に出るのみ。
1ターン=1日で、4月24日に開始、5月2日までに国会議事堂(ライヒスターク)と総統官邸を占領しつつ、ドイツ軍の戦意(モラル)をゼロにする必要がある。
開戦時、ソ連には十分な砲兵力があるように見受けられるし、実際に十分あるのだが、砲弾の供給(補給)が続かないため、作戦を計画的に進める必要がある。
ドイツ側は戦力がランダムに配置されているものの、ソ連軍が独軍エリアに侵入すると(ランダムの)防御戦術が発動する。
また、攻撃側、防御側ともに戦力計算したうえで、2D6を振って加算するため、けっこうな頻度で「事故」が発生する。つまり、ソ連軍が撃退される。
それだけに、戦力差が少なくとも3~4は付けたうえでダイスを振りたいのだが、そのためには十分な砲兵支援が必要であり、「どこの戦闘にどこまで砲兵を使うか」がカギとなる。

独軍の防御戦術もバラエティに富んでおり(見ていて楽しい)、無理をせずに(無駄に砲兵や航空支援を使わずに)退却する決断が求められることもある。
無駄に砲弾を使って失敗した時のほうがショックが大きい。
シンプルなシステムの中で、補給と進撃のコントロールを要求するデザイン性が優れている。
もう一つの要素として、ソ連側は「スターリンの承認」を得る必要がある。
「9」から始める承認レベルは毎ターン1下がる上に、敗退(攻撃失敗)毎に1下がり、ゼロになると司令官解任でゲームオーバーになってしまう。
それを回避するために、毎ターン最初に書記長に「ご説明」の電話をいれる必要があるが、それもタイミングやダイス目に依拠する。
そのため、「いやいや、まだ説明の必要はない」「そろそろご説明しないと危険」などの1人RPGが始まることになる。

この日はO先輩と2人でテスト。
まず私がルール説明してO先輩がプレイ。私は独軍ダイスを振る。
O先輩のダイスが走る一方、私の独軍ダイスは全くダメで、そこかしこでオーバーランが発生、あっという間にベルリン包囲の輪が完成してしまう。
そして逆に上手くいきすぎて砲兵の大半を使い切ってしまう流れに。
ソ連軍は補給ダイスが悪かったこともあり、戦闘は順調に進んだものの、攻撃箇所は多くなく、慎重な進展を余儀なくされた。
結果、史実どおりに4月30日に総統官邸を落としたものの、5月1日の国会議事堂攻撃には失敗、最終ターンとなる5月2日に陥落させてサドンデス勝利となった。

続けて私もプレイするも、相変わらず私のダイスは振るわない一方、O先輩の独軍ダイスは時々爆発し、そこかしこで敗退、スターリン承認レベルがどんどん低下してしまう。
「これはダメなんじゃないか」と思いつつ、諦めずにベルリン包囲を完成させ、地道に周囲を掃討、独軍の士気混乱を誘ったうえで、市中心部に突入。
イベントでも多々の損害を出しつつも、結果的には同じく5月2日に勝利条件を達した。ただし条件付き勝利である。
恐らく、私のプレイのほうが史実に近い感じだったのだろう。
ソ連軍は多大な損害を出しつつ、勝利をなしたのだ。
ルールもシステムもシンプルで、1時間半もあればラストまで行ける手軽さながら、ゲームの難易度や勝利条件はシビアな作りになっており、全体のバランスが絶妙に仕上がっている。
独軍の防御戦術やスターリンの承認などの要素も非常に「リアル」な感じになっていて、史実のソ連軍総司令部の「ハァハァ感」(このままでは粛清されちゃう)を十二分に味わえるはずだ。
隣で見ているだけでもハラハラ、ドキドキがあり、よくできた作品になっている。
なお、本作も
私が提唱中の養子試験の選択肢の一つにしようと考えている。